【日刊試読タイム】『いつかここにいた貴方のために/ずっとそこにいる貴方のために』(電撃文庫)

発売前のラノベを試し読みから紹介する日刊試読タイム。今回は電撃文庫が2019年11月9日に発売する『いつかここにいた貴方のために/ずっとそこにいる貴方のために』です。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

少年兵レンカはその日、奇跡を見た。それは、春に――四月に降る雪。血みどろの最前線に降り、あらゆる敵を凍てつかせる雪。その奇跡を起こした少女は、こう呼ばれていた。『氷棺(ひつぎ)の聖女』と――。レンカと少女はふとしたことから出会う。移ろいゆく戦局の、その束の間に訪れた平穏な日々。二人は少しずつ、その距離を縮めていく。だが、彼らは忘れていた。少年が「ただの兵士」であることを。少女が「絶対の兵器」であることを。これは愚かな少年と、幸せではない少女の出会いと、そして、別れの物語。

著者は西塔鼎先生。イラストはEnji先生。西塔鼎先生は電撃文庫刊『ウォーロック・プリンセス』でデビューし、その後『死にたがりの聖女に幸せな終末を。』などを手掛けている作家です。本作は戦場で出会うことになる少年と聖女の悲劇の物語を描いた作品となっているようです。

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これは愚かな少年兵と、幸せではない少女の「おわり」の物語。

主人公はとある愚かな少年兵と、聖女と呼ばれた絶対の兵器である少女のようです。大陸を二分する2つの国家「連邦」と「帝政圏」による大戦争「庭の戦争」の激戦区となったレヴァン平原を、記者とその記者に付き添う軍人が訪れるところから物語はじまります。戦争の爪痕が残るかつての戦場を訪れた記者は、戦場で生まれた様々な噂話、いわゆる「戦場伝説」を追いかけていたのです。異能の力を携え戦場を駆け抜けていた「聖女」の物語を。

時間は遡り、激化する戦争の中、最前線部隊に所属する少年兵のレンカは、無謀な作戦に仲間たちと連日挑み続けていました。その日も戦場へ送り込まれたレンカたちは、敵の罠にはまり絶体絶命の危機に直面します。どんな劣悪な戦場でも切り抜け、生き残り続けてきたことから「不死身(サバイバー)」というあだ名で呼ばれていたレンカ。失敗しても死ぬだけだと覚悟を決めて突撃しようとした際、戦場に佇む一人の少女と出会うことになるのです。

後に「氷棺の聖女」と呼ばれる少女の圧倒的な力によって戦況は一変し、結果として任務に成功したレンカたち。戦場に舞い降りた聖女の話題で持ちきりとなる中、束の間の休息を楽しみます。その日の夜、街外れにある廃教会へ見回りに訪れたレンカは、礼拝堂の奥で倒れ込んでいる聖女を発見します。助けを呼ぶことを断られたレンカでしたが、少女が願うまま応急処置を済ませてその場を去ったのです。

翌朝、ちょっとした騒ぎの下に寝起きで駆け付けたレンカは、聖女との再会を果たすことになります。本作は停戦を迎えた現在(いま)と、激動の戦乱を駆け抜ける少年兵と聖女の二つの視点から物語は触れられていくことになりそうです。愚かな少年と幸せではない少女がどのような結末へ向かっていくのか注目ですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©西塔鼎/KADOKAWA 電撃文庫刊 イラスト:Enji

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