【このライトノベルが売れて欲しい!】第15回『魔法少女育成計画』

「私は魔法少女でなくていい……ただの人殺しでかまわない」

ということで始まりました。続きが読みたい!メディアミックス展開して欲しい!単純に沢山の人に手に取ってもらいたい!という願望を織りまぜてオススメラノベを紹介する『このライトノベルが売れて欲しい!』第15回でございます。

今回紹介するのは

『魔法少女育成計画』!!

著:遠藤 浅蜊

イラスト:マルイノ

~あらすじ~

巷で大人気のソーシャルゲーム『魔法少女育成計画』は、数万人に一人の割合で本物の魔法少女を作り出す奇跡のゲームだった。幸運にも魔法の力を得て、充実した 日々を送る少

女たち。

しかしある日、運営から「増えすぎた魔法少女を半分に減らす」という一方的な通告が届き、十六人の魔法少女による苛烈で無慈悲なサバ イバルレースが幕を開けた……。

第2回「このラノ」大賞・栗山千明賞受賞作家の遠藤浅蜊が贈る、マジカルサスペンスバトル! 

本当の魔法少女になれる奇跡ソーシャルゲーム

『魔法少女育成計画』というソーシャルゲームが流行している現代。手軽に遊べるソーシャルゲーム『魔法少女育成計画』には、ある一つの秘密があった。それは数万人に一人の割合で『本当の魔法少女』になることができることだった。

この奇跡に選ばれた人間の数は15人。

彼女たちは自らが創りだしたアバターと同じ姿に変身し、現実世界で魔法の力を手に入れた。彼女たちは容姿も変化し、現実の自分自身からまさに『変身』を果たした。

魔法少女達は、時に困っている人たちを精力的に助け、時に自由奔放に魔法少女の生活を謳歌する。

そうした魔法少女達の姿は人の目に触れて、その噂はインターネットでまとめサイトが作られるほどにまで広がっていた。『魔法少女は現実にいる』と実しやかに語られるのだ。

本作は群像劇形式で総勢16人の魔法少女たちにスポットが当たっていく。16人ということで、視点移動も多く、最初は戸惑うかもしれないが、読んでいくうちに慣れるので安心して欲しい!!

本作の主要魔法少女である、ラ・ピュセル(左)と スノーホワイト(右)

二人はリアルでも友人同士だった。

自由奔放な魔法少女であるカラミティ・メアリ(右)、ガンマン姿の魔法少女だ。

左にいるのはロボットの姿を持つマジカロイド44。

15人の魔法少女達はそれぞれが現実で普通の生活をおくり、その裏では魔法少女として超常の力を振るって充実した生活をしていた。選ばれた人間としての優越感、無力な自分が人を救うヒーローになれる、魔法少女であることで満ち足りた生活を送る少女たち。

――しかし、そんな魔法少女としての生活はもろくも崩れ去る。

本作の表紙が真っ黒な時点で、そんな甘い話であるわけがない!! ということだ。

16人目の『新しい魔法少女』が加わることから、物語は加速度的に進んでいく!!

新しい魔法少女が加わり、総勢16人にまで膨れたあがった魔法少女の数。

そして、運営サイドのお助けマスコットキャラクターであるファヴはこう宣言した。

 

「魔法少女の人数を減らすことにしたぽん。半分の八人までにするぽん」

このふざけた言葉から、物語は無情なほどに加速していく。

――魔法少女でなくなるということは、生命としての死を意味していたからだ。

唐突に突きつけられた過酷な現実。魔法少女達は生き残りをかけた戦いへと身を投じてゆく……その先にあるものとは?

過酷なバトルロイヤル――奪い合い、殺しあわなければ生き残れない。

本作の見所は、この『魔法少女の権利』の椅子取りゲームが始まってからだ!!

このゲームは、人助けをすることで手に入る『マジカルキャンディー』の数が一番少ない魔法少女を一週間に一人脱落させるというものだった。

魔法少女達は自分が生き残るために、様々な方法を選択していく。チームを組む者、地道にマジカルキャンディーを集める者など、魔法少女たちは行動を起こしていく。

そして、その時々に変化する『ゲームシステム』が彼女たちの選択をより過激なものへと促していく。

誘導役であるマスコットキャラクターのファヴは、『某インキュベーター』『某一回の戦闘にパイロットの命を使う巨大ロボットのマスコットキャラ』並に、魔法少女たちを追い込んでゆく。狂い始めた歯車は、魔法少女達の運命を弄ぶかのように回り続けてゆく。

スポットが多く当たる、忍者姿の魔法少女『リップル』(左)

スノーホワイトに呼び止められる彼女が選ぶ道とは?

過酷な状況に立たされた16人の魔法少女達の生き様に、ページを捲る手が止められなくなるはずだ!!

群像劇なので、それぞれの狙いや、それぞれの人間味を垣間見ることができるのもポイントだ!! 誰が生き残り、誰が死ぬのか全く予想することができない!!

強者が簡単に消える可能性もあるし、弱者がしぶとく生き残る可能性もある。淡々と綴られる文章がその予想をさせてくれない!! 

刻一刻と変化するスピーディな展開が素晴らしい本作。300ページ弱にギュッと凝縮された濃厚な物語が展開していくぞ!!

騙す、出し抜く、殺し合う。

魔法の力を得た少女たちの理不尽で無慈悲な生き残りゲーム!

このバトルロイヤルを生き残るのはいったい誰だ!!

ということで、第15回【このライトノベルが売れて欲しい!】は以上になります。

本作は可愛い見た目とは裏腹に、かなりハードな物語が展開していきます。この一巻で綺麗に完結しているので安心して読んでもらいたいです。バトルロワイヤルモノが好きな人は楽しめる作品になっていると思いますよ!!

それと『このライトノベルがすごい!文庫』では『魔法少女育成計画』のスペシャルブログが開設されています。

こちらで各魔法少女のプロフィールが見られるので、事前に読んでおくといいかもしれません。

それにしても、書店の平台でこの黒い表紙があると目立ちますねぇ……可愛らしいキャラクターとのギャップがまたいいです。やはり表紙の力は偉大です、ついつい手に取ってしまいますもんね。

ということで!!

それではまた私情入り混じるカオスな記事でお会いしましょう!!

【記事:ゆきとも】

(C) 宝島社  遠藤 浅蜊/マルイノ