今月オススメの新刊 月本一著『ゆとりガジェット』ファミ通文庫

ゆとりガジェット 1 一之瀬ゆとりのヒロシヒーロー化計画始動!

著:月本一

イラスト:himesuz

あらすじ

悪(架空の)と戦う、電波系妄想発明ラブコメディ!

「ゆとりはね、ヒロシくん――君に、正義のヒーローになってほしいの」

俺の前に突如、現れた謎の発明少女・一之瀬【いちのせ】ゆとり。

嫌だよ、ヒーローごっことか、もう。って、おい! 何をする!? お前のせいで、愛しの明神【みょうじん】さんに嫌われて、家まで追い出されたじゃねーか!! 

くそぅ、俺は一之瀬の言いなりにならざるをえないのか――。

で、何すりゃいいの? 悪の組織に対抗するための発明品『ゆとりガジェット』の実験台? それ大丈夫? 死んだりしない!? 電波系妄想発明ラブコメディ!

青春野球ライトノベル「○×△べーす」でエンターブレインえんため大賞小説部門特別賞を受賞しデビューした月本一による久々の新作は、ちょっとゆとりで残念な天才発明少女と、ヒーローに憧れながらも夢破れた少年の破天荒ラブコメディだ。

「え? 円周率って3だよね?」というゆとりな帯が目を引く

主人公の篠宮ヒロシは幼少の頃こそヒーローを自認する熱血漢だったが、成長するにつれてその情熱を失い、無気力な日々を過ごしていた。

そんなヒロシはある日、超科学的な発明品を生み出す天才少女(ただし性格はゆとり)の一ノ瀬ゆとりと出会うのだが、なぜかゆとりはヒロシを本物の変身ヒーローだと思い込み、いるかどうかもわからない悪の組織に対抗するため、「発明品の実験」と称して鍛錬を行おうとしてくるようになる。

彼女の作る発明品「ゆとりガジェット」は、凄い性能を秘めている割にどこか使用目的がおかしいものばかりで、ヒロシはその実験に否応なく付き合わされていくことになる。

体を張った実験に付き合わされる主人公の篠宮ヒロシ

ゆとりの思考回路は常人離れしており、しかも「円周率は3だよね」などと堂々と言ってのけるゆとりっぷりも存分に発揮する。ヒロシだけでなく読者も、その突拍子もなさにはつい笑ってしまうことだろう。

また彼女を取り巻く六条まふゆ、こはるの姉妹も思い込みの激しい強烈な性格をしたキャラクターで、それぞれの信念のもと、ゆとりとヒロシの関係をかき回してくれる。

特にこはるは登場時のおとなしそうな印象から一転、後半はなかなかに活躍してくれるので驚きがあるかもしれない。

主な登場人物たち

右上に小さくいるのが主人公

さて、この物語は前述してきたようにコメディ要素が強いのが特徴だが、それだけとは言えない部分もある。

作中では悪の組織について、ゆとりの言葉でしか登場しない妄想のように思えるが、それにしては気になる描写も作中に幾つか散見されるのだ。

特に、ヒロシが憧れているクラスのアイドル、明神あかねの正体が悪の怪人である疑惑については、本当のところはどうなのか、特に気になるところだ。

時々気になるセリフを吐く美少女明神あかね

物語の冒頭シーンや最後の一行など、思わせぶりな場面も多く、何が真実なのか明かされるのも楽しみになる作品だ。

現在FBonlineにて『ゆとりガジェット』特設ページも公開されているので是非確認してみよう。

(記事:平和)

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