【このライトノベルが売れて欲しい!】第20回『冴えない彼女の育てかた』

俺がお前をメインヒロインにしてやる!!

ということで始まりました。続きが読みたい!メディアミックス展開して欲しい!単純に沢山の人に手に取ってもらいたい!という願望を織りまぜてオススメラノベを紹介する『このライトノベルが売れて欲しい!』第20回でございます。

今回ご紹介するのは

『冴えない彼女の育てかた

著:丸戸史明

イラスト:深崎暮人

~あらすじ~

「俺が、お前を、胸がキュンキュンするようなメインヒロインにしてやる!」

これは俺、安芸倫也が、ひとりの目立たない少女をヒロインにふさわしいキャラとしてプロデュースしつつ、彼女をモデルにしたギャルゲーを製作するまでを描く感動の物がた……

「は? なんの取り柄もないくせにいきなりゲーム作ろうとか世間なめてんの?」

「俺にはこのたぎる情熱がある! ……あ、握り潰すな! 

せっかく一晩かけて書き上げた企画書なのに」

「表紙しかない企画書書くのにどうして一晩かかるのよ」

「11時間寝れば必然的に残った時間はわずかに決まってんだろ」

「もうどこから突っ込めばいいのよ……このっ、このぉっ!」

 ……ってことで、メインヒロイン育成コメディはじまります!

●    丸戸史明が描く、ドタバタヒロイン育成ライトノベル!?

 

「あの丸戸がライトノベルを書く!?

と発売前から各所で話題に上がった本作品。

丸戸史明とはWHITE ALBUM2『パルフェ』、アニメ化されたようなされていないような気がする『この青空に約束を―』などを手がけた人気シナリオライターです。(ああ、やっぱり『この青空に約束を―』はアニメ化されていないかもしれません、すみません記憶が曖昧です。Googleで検索しても(脳内に)フィルターかかっているみたいで見えませんね、残念)。

伏線回収やドンデン返し、テンポの良い文章や魅力的なキャラクター作成に定評のある丸戸氏(べた褒め)。

PCゲームを主戦場にしていた人気シナリオライターの実力とはいかに!? と、個人的にも市場的にも盛り上がりながら発売を待っていた本作。期待通りの面白さを魅せつけてくれました!!

本作『冴えない彼女の育てかた』は超エリートオタクである主人公が、ある日、ヒロインと運命的な出会いをするところから始まる!!

桜の木が並ぶ坂道、風に飛ばされる帽子、それを掴む主人公。

本作のメインヒロイン『加藤恵』。彼女との出会いから物語は始まる。

見知らぬ少女との、唐突な邂逅。

名前も知らず、この街では見たことがない少女との、一瞬の出会い――

運命的な出会い、恋愛を主軸におくストーリーならば、あってしかるべき展開。

恋愛ゲームならば必定のイベント。絶対の法則にして、すべての始まりを告げる鐘の音!!

主人公、安芸倫也(あき ともや)は重度なオタクであり、そんな彼がこんな美味しいイベントに触発されないわけがなかった!!

運命的な出会いに心奪われ、名も知れぬ少女のことを強く想うようになる主人公(ギャルゲー脳が深刻化しているため、あくまで二次元的な意味で、ですが)。

うん、でも

その少女と、すでにクラスメイトでした――

実は2人はクラスメイトだった!? 単純に顔すら覚えていないだけだった……

むしろヒロインは軽く「この前はありがとね~」と言ってくる始末

いくら物語のような運命的な出会いをしたところで、運命的な再会があるとは限らない!!

というよりも、普通にクラスメイトになって半月近く経っていた!?

あまりにもヒロインの影が薄いため、名前だけでなく顔すら覚えていない、という運命もへったくれもない再会? が2人に巻き起こります。

そして、そんな斜め上の再会から始まる物語は、さらに斜め上にスピードアップしていく!!

キャラクター性の乏しい『加藤恵』という存在を、主人公はどうにかしたいと、相手にとって傍迷惑なお節介(もとい自己中心的な行為)を高らかに宣言します。

主人公:「俺がお前をメインヒロインにしてやる!!

 

ヒロイン:「まぁ、放課後なら今のところ部活もバイトもないし、そんなに一生懸命勉強する気もないし、つきあうよ」

軽いェ……

普通なら何ヶ月も策を弄して、やっとこんな無茶苦茶な提案が通るはずなのに

予想以上に簡単に頷くヒロイン……

そう、本作のヒロイン『加藤恵』は、影が薄いわ、キャラが薄いわ、無茶苦茶な話にも普通に対応してくるわ……意味不明なこと言っても怒りもしないし、まったくヒロイン的要素がないのである!!

むしろ『ヒロインの友人A』……いや、『ヒロインの友人B』くらいのレベルだろうか。

そんな彼女をメインヒロインに据えて、ギャルゲーを作る。

という意味不明な目的を掲げて、2人の活動はスタートすることになります。

 加藤恵だけではない、魅力的な2人のヒロインたち

しかし、そんな『ヒロイン』というテンプレに囚われない彼女は、逆に新鮮であり、それが魅力的に映る!!  地味目なサブヒロインが大好きな私的には『加藤恵』は最高だ。

ハイテンションオタクである主人公との掛け合いも面白く。テンポの良いコメディが綴られていくぞ!!

また、本作は加藤恵だけではなく、その他に2人のヒロインが登場する。

金髪ツインテールでツンデレな、澤村・スペンサー・英梨々(えりり)

主人公の幼馴染であり、優等生とドオタクという二面性を持つ。

物静かそうで毒舌な先輩、霞ヶ丘詩羽(かすみがおか うたは)

彼女にも主人公との繋がりがあって……?

両者共に、すでに主人公とは友人同士であるが、何かしら主人公に抱いている感情があるようだ。物語はまだまだ始まったばかり、彼女たちと主人公の関係についても期待が高まるところだ。(丸戸氏は『過去の女』ネタが好きなので)

『冴えない彼女育てかた』はまだ1巻が発売したばかり、この1巻はキャラの登場回といったところで、序章も序章。ゲームで言えば、やっとOPが流れて共通ルートの始めが終わったくらいだろうか。

これから先、四角関係になるのか、はたまたヒロイン一筋になるのかはわからないが、期待は高まるばかりだ!!

ということで、第20回【このライトノベルが売れて欲しい!】は以上になります。

本作は丸戸作品ファンがニヤニヤできる小ネタが散りばめられています。

ライトノベルでも丸戸っぽさは損なわれない!! また、PCゲーム好きもクスっと笑えるネタが満載でしょう。

もちろん「どっちもしらねーよ!」という方でも、小気味いい会話を楽しめることは保証しますよ!!

いやぁ、それにしても『ラノ売れ!』も連載20回を迎えまして、これもひとえに私の粘り強い根性のおかげですね(おい

嘘です、嘘です!

この記事を読んでくれて反応をしてくれる方々がいるからこそ、自分が少しでもライトノベル業界の盛り上がりを後押しできると願うからこそ頑張れています。

『放課後ライトノベル』さんと同様に100回を目指す!! 

とは断言できかねますが(強い言葉を使うと弱く見えるので)、これからもコツコツとオススメラノベを紹介していきたいと思います!!

それではまた、私情入り混じるカオスな記事でお会いしましょう!!

【記事:ゆきとも】

(C) 富士見書房 丸戸史明/深崎暮人