【ラノベの車窓から】第16回 『男子高校生のハレルヤ!』

とあるライトノベル読みが読者としての視点・観点で、オススメをピックアップして紹介する「ラノベの車窓から」の第16回です。よくよく過去の記事を振り返ってみてみると、GA文庫のピックアップは初じゃないですか! ということで、久々に本コーナーが出現したことには触れず、ささっと紹介に進みますねテヘペロ!

さて、第16回のオススメとして取り上げるライトノベルは「男子高校生のハレルヤ!」です。本作は第5回GA文庫大賞で「奨励賞」を受賞した作品となっています。書影もとい表紙から目を引く本作、設定だけではなくキャラクターたちの絡みを含めて、非常に面白い作品に仕上がっています。

男子高校生のハレルヤ!

著:一之瀬六樹 イラスト:ありえこ

出版社:ソフトバンク クリエイティブ

ニーズとしてはそこそこ昔からあったものの、ここ1年でやたらと耳にするようになった「男の娘」。要約すると男の子ではあるのですが容姿や内面が女の子にしか見えない方々を指す言葉として、頻繁に目にするようにもなったわけです。本作もそんな容姿から男らしくなるために共学化したユリウス女学院へと入学を決めたとある男子高校生の物語を面白おかしく描いた作品となっています。

女子校の共学化に伴い、パンフレットに掲載される男子なら誰もが憧れる白きツメエリ。男らしくそれを着ることを目標のひとつとして入学を果たした山田真理(やまだ しんり)。入学式当日、姉の忠告に従い届いていた制服のサイズを確認しようと中を開けてみるとそこには……。

「ねえちゃん、性別を間違えられてた」

たった1度の入学式。今から男モノの制服を頼んでも到底間に合いやしない。やむなくSサイズのセーラー服を着て登校を果たすことになる真理。

入学式を終えるとアナウンスによって理事長室に呼ばれることになる主人公。そこで告げられる衝撃の真実に絶句しつつも、”特例”という措置を与えられた2人の仲間、祐紀と桜と出会うことになります。女子校に美少女であり男子である(日本語がおかしい)3人が正体をばらさないよう、身体測定、部活動、体育祭とコメディチックに大暴走をすることとなります。そのすべては男女共学化の前に立ちふさがる障害を乗り越えるため、白きツメエリを着るためと真理をはじめとして、男子が奮闘する様子を非常に面白く描いています。

本作では、主人公である真理が非常に真面目な少年として描かれており、それに反して周りの環境がぶっ飛んでいるギャップから、通常のツッコミでさえも面白さが倍増する仕上がりになっており、本当に楽しい作品となっています。淑女の園へと足を踏み入れる、ある種の禁断の欲望を面白おかしく描いた本作、ぜひぜひ読んで追いかけてもらいたい作品ですね。

ラストが「続く」で締められていることからも、既に2巻の刊行も決まっている様子。真理に待ち受けるのは苦難と茨の道になりそうではありますが、ぜひとも憧れの白きツメエリを着られるよう応援したくなりますね。女子校に潜入したまま学園生活を送る、普通ではないこの状況の中で、ぜひとも真理には「普通」を貫いて頑張ってほしいです。コメディとしても一級品の本作、オススメです。

【記事:らお】

URL:「とある僕等の小説目録(ライトノベル)」

(C) ソフトバンク クリエイティブ 一之瀬六樹/ありえこ

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