【このライトノベルが売れて欲しい!】第26回『飛べない蝶と空の鯱』独特の世界観で描かれるスカイファンタジーストーリー!

約束だ。一緒に飛ぼう。空の最果てまで――

ということで始まりました。続きが読みたい!メディアミックス展開して欲しい!単純に沢山の人に手に取ってもらいたい!という願望を織りまぜてオススメラノベを紹介する『このライトノベルが売れて欲しい!』第26回でございます。

今回ご紹介するのは

『飛べない蝶と空の鯱』!!

著:手島史詞

イラスト:鵜飼沙樹

~あらすじ~

約束だ。一緒に飛ぼう。空の最果てまで――

 霧の上を島が浮遊し、漂う世界。「霧妖」という魔物が棲む霧の海を飛び、命がけで人々の想いを封じ込めた「封書」を運ぶ「武装郵便屋」の少年・ウィルと、不思議な少女・ジェシカの物語。飛ぶのが下手で風を読めないウィルと、あることがきっかけで空が怖くなったジェシカ。お互いの欠点を補い合わないと飛べない二人は、それでも空に憧れ、死と隣り合わせの霧に挑むのだった。「空の底」に何があるのかを知るために――。二人乗りの「翼舟」で雲の上を疾走する爽快冒険ファンタジー。

空に生きる人々、その思いを繋ぐ『渡り鳥』に注目!!

本作『飛べない蝶と空の鯱』は独特の世界観を持ったファンタジーライトノベルである!

人々は空に浮かぶ『島』で生活し、島より遙か上空の空を『蒼界』、下に広がる空を『雲界』と呼んだ。2つの空が存在する世界で人々は生活をしている。

『空に生きる人々』というと非常に高次元の存在のように思うかもしれないが、実情は異なる。島は特殊な力によって宙にあるものの、基本的には孤立した存在だ。空にあり続ければ、あらゆる物資が足りなくなるのは自明だろう。

さらに空は人間だけの所有世界ではなかった。

――『霧妖(むよう)』と呼ばれる怪物が、雲界の中を支配し、人間ではまともに立ち向かうことすらできなかった。ほとんどの人間達は蒼界という限られた空を生きている。

そのような限定的な世界が存続することができるのは『霧鍵式(むげんしき)』と呼ばれる魔法のような技術のおかげだった。空を満たす特殊な霧を原料に、様々な物質(無機物に限る)を作りだす技術によって世界はなんとか存続していた。

そして、もう一つ、この世界には無くてはならないものがあった。

それが『渡り鳥』と呼ばれる者たちである!!

複数の島が点在しているこの世界で、情報伝達手段は限られている。本世界では電波通信が発達しておらず、物質的な情報交換が行われている。

普通の手紙から『封書』と呼ばれる霧鍵式によって作られた特殊な手紙を、『翼舟』と呼ばれる航空機械によって届ける者たちを『渡り鳥』と呼んだ!!

渡り鳥達は『霧妖』が支配する空を果敢にも飛び、人の思いを届けていく。

武装郵便屋『蝶と鯱』を経営する本作の主人公、ウィルもそんな渡り鳥の1人だ!!

空を飛べなくなった少女と、少女と共に空を飛ぶ未熟な少年

世界観説明が長くなってしまったが、本作は基本的には少年と少女の冒険活劇である!!

駆け出しの渡り鳥であるウィルは、とある事故をきっかけに空を恐れた少女ジェシカと共に、武装郵便屋を営み、渡り鳥として仕事をしていた。

2人は共に空を飛ぶ。時に喧嘩をし、時に罵倒されながら(ウィルが)

2人は共通の夢――空の最果てを目指すという思いを持っていた。空の最果てとは『雲界』のさらに向こう側にある世界のことだ。その先に何があるのか、人類は未だに知らずにいる。

まだまだ未熟な操縦技術であるウィルに対して、ジェシカは高度な操縦技術を持っていた。しかし、彼女はとある事故をきっかけに『高所恐怖症になってしまい、自由に空を飛べなくなってしまった。

2人はお互いの掛け合った部分を補い合うように、共に空を駆ける!! 基本的にウィルがジェシカに冷ややかに馬鹿にされるという構図だが!!

そんな2人の元に、得意先であるヒルダという謎めいた少女から『封書』と呼ばれる重要な手紙を渡されることから物語はスタートしていく。

『封書』は特殊な術によって『人間の思い、記憶、技術』などを封じ込め、それを受け取った人間がその情報をダイレクトに受け取れるという優れものだ。それ故にその内容の価値が爆発的に上がり、内容次第では封書を奪おうとする輩も出てくる。

勿論例に漏れず、ヒルダが持ってきた封書はかなりやばい代物!!

何者かに操られ、ウィル達を襲う『死体』の尖兵。

封書の中身とは一体何なのか!?

ウィルとジェシカは封書を無事に届けることができるのか!? そして、封書の中身とは!? ジェシカが飛べなくなってしまった原因とは!?

全体のテイストはシリアスながらも、空を駆ける圧倒的爽快さ、少年と少女の絆を描く本作は、王道とも言うべきド直球な物語で読者を魅了させてくれる!!

今月には第二巻が発売され、非常に好調に展開する本作を今からしっかりと抑えてはいかがだろうか?

ということで、第26回【このライトノベルが売れて欲しい!】は以上になります。

『とある飛空士シリーズ』、『花咲けるエリアルフォース』、『アイゼンフリューゲル』など、空を題材にした作品に定評のあるガガガ文庫。本作もまた今後の展開に期待できる一作になっています。空という題材なだけで、心がワクワクしてきますねぇ!

やはり『空』というものには、根源的な羨望があるということでしょうか? 「おーい 空! 好きだ!大好きだぞーー!」なんて叫んでいるキャラクターなんかもいますしね!!

それではまた、私情入り混じるカオスな記事でお会いしましょう!!

【記事:ゆきとも】

(C) 小学館 手島史詞/鵜飼沙樹

[関連サイト] ガガガ文庫