独占インタビュー「ラノベの素」 奥村惇一朗先生『e-HEAVEN -イー・ヘブン-』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は第4回講談社ラノベチャレンジカップにて「佳作」を受賞、10月30日に講談社ラノベ文庫より受賞作『e-HEAVEN -イー・ヘブン-』が発売となる奥村惇一朗先生です。

イー・ヘブン
©奥村惇一朗/講談社 イラスト:るちえ

死んだ脳細胞の電流は、ネットワークにアップロードされて甦る。

ここは電子の世界に作られたもうひとつの『天国』

【あらすじ】

俺は死んだ--。が目が覚めるとそこは異世界のベッドの上。どうやらここは電脳が作り上げたファンタジー世界。相手とのレベル差があるほどその威力を発揮する〈チート武器〉『下克刀』を手に、今日も盗賊狩りにいそしむ俺だったが、逮捕、投獄されてしまった。だが俺はこの世界の謎と生き返るため、俺は世界すべてと戦うことに決めた!!第4回講談社ラノベチャレンジカップ受賞作!

――本日はよろしくお願いします。この度は講談社ラノベチャレンジカップ受賞おめでとうございます。

ありがとうございます。死ぬほど嬉しいです。

――奥村先生のプロフィールを教えてください。

平成3年生まれの24歳。兵庫育ちの広島県民です。感情が高ぶると関西弁になります。好きな音楽はヘヴィメタルで、聖飢魔Ⅱが大好きです。作業用BGMに聞いてます。嫌いなことは「死ぬこと」で、寿命というものを恨んでます。考えることをやめて宇宙に漂う羽目になってでも、ずっと生きていたいです。

――早速ですが受賞作『イー・ヘブン』はどんなお話ですか。

死んでしまった後でも、ネットゲームの中で生き続けられるようになった世の中で、何で死んだのか、生前何をやっていたのかサッパリ忘れた主人公が、ネット上の天国『イー・ヘブン』で生き直すお話です。

――主人公やヒロインについて教えてください。

主人公のレイジは、自分が弱いほど威力が上がるチート武器「下克刀」を持っているのですが、同時にレベルが上がらない、つまり自分自身は強くなれないというバグも持ってる不便な人です。だから彼は常に弱さを武器に戦っている、ある意味本物の戦士だと思います。

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※主人公のレイジ

ヒロインのマイカは、いわゆる優秀な警察です。可愛いところもあるのですが、面倒くさい子です。もう一人のヒロイン・シオは、いわゆる犬人間です。可愛いところもあるのですが、可愛い子です。

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※ヒロインのマイカ

――イラストもいいですね。個人的にシオが好きです。

綺麗な絵ですよね。私も感動しました。私もシオが大好きです。イラストが上がってくる前から、自分で書いてて愛着があったのですが、イラストを見たら想像以上に可愛くて、とろけました。

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※ヒロインの犬耳少女シオン

――『イー・ヘブン』を書くきっかけになった出来事などありますか?

元々は漫画の原作を描いてて、読み切りを載せて頂いたりしてたのですが、もっと仕事を増やしたいと思い、ラノベを書き始めました。先程も言いましたけど、私は死ぬのが何よりも嫌で、ネタに困るとすぐに、「主人公が不死身になる話」を書いてしまうので、『イー・ヘブン』もネタに困って書いたものです。

――奥村先生の経歴を教えていただけますか。

初めて小説を書いたのは去年で、年齢も一つ前の23だったと思います。そこで書いた作品も主人公が死ねなくなった話で、その作品で担当さんがついてくださるようになりました。今回の受賞までに、月刊少年シリウスの新人賞で奨励賞、佳作、大賞を順番に頂き、その間に週刊少年マガジンのネーム原作賞も頂きました。この二誌での連載も狙ってます。

――奥村先生はどんな学生時代を過ごしていましたか?

昔から短気で、喧嘩っ早い子供でしたが、高校生になって友達から、いわゆる「ギャルゲー」を勧められて以来、ただのオタクになりました。学校での昼食代を削りに削って、美少女フィギュアを買い集めることに命を賭けてた青春時代でした。

――受賞の報せを聞いたときの気持ちを教えてください。

ネガティブな性格なので、報せを聞くまでずっと「なんやかんやで落選するんだろ? わかってるんだよ」と、日夜鬱々と過ごしてたんですが、メールで受賞の報せを頂いて、「誰や落選するとか言ったやつ! 俺やで!」と、意味不明なテンションになりました。

――受賞後最初に何をして、誰に伝えましたか?

知り合いと焼き肉を食べに行きました。その知り合いに最初に伝えました。ちなみにその日はバイクの鍵をトランクに閉じ込めてしまい、鍵屋さんを呼んだのですが、ネタに使えそうだったので、鍵屋さんのことを根掘り葉掘り取材しました。すると逆に鍵屋さんに「お仕事は何を?」と聞かれたので、「さ、作家? ……です」と弱々しく答えました。

――作家になろうと決めたきっかけや、そのきっかけになった作品などはありますか?

高校時代に、色んな妄想をしてる内に、それを形にしたくなったのがキッカケです。当時は漫画の「るろうに剣心」にハマっていたので、刀で戦う中二なキャラをノートに描いては、笑われたものです。そういえばレイジも刀で戦う中二なキャラですね(笑)

――講談社ラノベ文庫にはどんなイメージを抱いてましたか?

もともと講談社の漫画雑誌でお世話になっていたというのもありますが、最初からここで書くつもりでした。新しいレーベルということで、ここで一旗上げてやるという気持ちで挑みました。

――受賞後その印象は変わりましたか?

ラノベの大変さを知り、「ここで一旗上げれたら……いいなぁ……」になりました。

――担当編集さんからはどんなアドバイスをもらってますか?

書いてすぐ提出するのではなく、もっと考えて煮詰めて出すようにと言われ、考えを改めました。漫画の方だと、ガンガン描いてガンガン打ち合わせするという感じだったので、カルチャーショックでした。

――作家としてこれからの目標を教えてください。

大きな夢を語っていいのでしたら、大ヒットをたくさん飛ばして、そこで蓄えたお金でコールドスリープとか、不老不死の研究に投資して、不死身になりたいです! それまでに、食いっぱぐれて死なないようにするのが今の目標です……(笑)

――あなたにとってこれからファンになってくださる読者はどんな存在ですか? あとファンレターは欲しいですか?

ファンになっていただけたら、本当に救われます。ネガティブ過ぎて自分の存在意義がわからないので、言ってしまえば、ファンになってくれる人たちこそが、私の存在理由です。だからファンレターも死ぬほど欲しいです。

――最後に作品のアピールと読者の皆さんに一言お願いします。

突然ですが、ここまで私は何回「生」と「死」を口にしましたでしょうか? 数えていないので分かりませんが、その何倍もの「生」と「死」が、この『イー・ヘブン』には詰まってます。そういうと重苦しいように聞こえるかもですが、可能な限り面白くしたつもりですので、ぜひ、読んで頂けたらと思います!

――本日はお忙しい中ありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました!

ライトノベルだけでなく、漫画の原作とお忙しい中、奥村惇一朗先生にお答えいただきました。電脳の世界を通じて「生」と「死」を詰め込んだ受賞作『e-HEAVEN -イー・ヘブン-』は必読です!

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[関連サイト]

講談社ラノベ文庫

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