【レポート】過去最多の書籍化発表や重大告知も! 第15回なろうラジオ公開生放送の模様をお届け

5月21日(土)に東京・新宿で開催された第15回なろうラジオ公開生放送の模様をお届けする。本イベントは小説投稿サイト「小説家になろう」公式ラジオと第四回ネット小説大賞がコラボし、いつものラジオ放送の内容に加え、最終選考通過作品の発表もあわせて実施するというものだった。そして公開生放送特別ゲストとして、『無職転生~異世界行ったら本気だす~』の理不尽な孫の手氏と、『異世界居酒屋「のぶ」』の蝉川夏哉氏も登壇、観覧席の70席も満席となっていた。小説投稿サイト「小説家になろう」を活用している方はもちろん、ネット小説大賞に興味がある方など、ぜひ本レポートをチェックしてもらいたい。

小説家になろう公式チャンネル

●15回目を迎える『なろうラジオ』がネット小説大賞とコラボ

公開生放送は13:00よりスタート。第1回『なろうラジオ』の放送からパーソナリティを担当している声優の中恵光城さんさいとうよしえさんの2人が登壇してイベントは始まった。公開放送は今回で4回目ということもあり、台本の挨拶が「こんばんは」となっていたトラブルにも慣れた様子で進行をスタートさせるお二人。今回の生放送では3つの目玉企画が用意されていた。ネット小説大賞協賛出版社の編集者が登壇する「ぶっちゃけ編集カフェSP」、作家特別ゲストが質問に答える「作家さんいらっしゃい」、そして第四回ネット小説大賞より書籍化作品が決定となる「最終選考通過作品の発表」だ。さらに、協賛出版社のひとつでもある新紀元社より、重大発表も行われるなど、盛り沢山な内容で放送は行われた。

●檀上には5名の編集者がそれぞれ登壇。質問に編集者目線で回答

「ぶっちゃけ編集カフェSP」には、新紀元社、ポニーキャニオン、宝島社、一二三書房、双葉社より編集者がそれぞれ登壇。このコーナーでは番組リスナーからの質問に現役編集者が答える企画となっており、いくつもの質問が寄せられていた。以下では実際に行われた質問の一部とその回答についてご紹介する。

Q.最近のラノベはハーレム、チート、異世界が強いイメージですが、他のジャンルでは難しいのでしょうか。
A.確かに質問の要素を含む作品が売れているのは間違いない。ただ、作品を世の中に出すうえでの前提かと問われればそうではない。また、ネット小説にとらわれない形で見ると、最近では学園ラブコメ作品が再び盛り上がってきているようにも思う。「小説家になろう」のプラットフォーム上では質問にある3つの要素が強くなる面もあるかもしれないが、こだわっているつもりはない。

Q.NGだと思う主人公像はありますか。
A.特別にNGと判断する主人公像はない。担当レベルの好みはあると思うが、作家さんの経験が活かされているのであれば、主人公の性別や性格にNGを言う事はない。面白ければそれでいいのではないか。

Q.時事ネタを使ってもいいの?
A.時事ネタという観点でいえば、古くなる恐れがあるので、程度の問題だと思う。情報収集という観点でいえば、プロフェッショナルとして長く続けていくことを考えているのであれば二次元エンタメなどだけではなく、いろんなエンターテインメントについて興味を持っていたほうがいい。

Q.イラストレーターはどうやって決めているのでしょうか。決めているポイントは何ですか。
A.多分に編集の好みもあると思うが、一番は作品のテーマや世界観、ウリになる点がとても大切で、作品のウリを中心としたイラストの上手い方へオファーすることがメインとなる。作家さんが希望を持たれている場合もあるが、必ずしも通るわけではないし、イラストレーターさんとのスケジュールの摺り合わせが影響することも少なくはない。

Q.編集者は本を1冊あたりどのくらいの時間で読むのでしょうか。
A.時間はそんなに変わらないと思う。ただ、ごく一部の編集者ではとてつもない速度で読む人もいる。編集的な作業面で言うと、フェーズによって読み方や速度は違ったりする。作品ジャンルも多分に影響する。

回答の中から飛び出した凄まじい速度で読む技術については、登壇した編集者の誰もが「自分もほしい」と答えるなど、会場を湧かせる場面も見られた。日常生活の中では直接編集者に質問をぶつける機会も多くはないため、ニコニコ生放送のコメントも大きな盛り上がりをみせていた。

●理不尽な孫の手氏「書籍化しない選択肢もあった」 蝉川夏哉氏「受賞時点では2万字しかなかった」

書籍化における秘話を聞き出しちゃおうという「作家さんいらっしゃい」のコーナーでは、共に小説投稿サイト「小説家になろう」での連載を経て作品が出版されている『無職転生~異世界行ったら本気だす~』の理不尽な孫の手氏と、『異世界居酒屋「のぶ」』の蝉川夏哉氏が登壇した。

理不尽な孫の手氏からは『無職転生~異世界行ったら本気だす~』の書籍化に関してのお話で、複数社より打診を受けていたことなどを明かした。また、書籍化を考える中で書籍化をしないという選択肢があったとも語り、友人に「せっかくだからやってみたらいい」と背中を押されて書籍化を決意したというエピソードを披露。書籍化後にはコミカライズも行われるなど、小説を書いていて自身の考えが及ばなかった部分をコミカライズでは再現されていることなどにも、嬉しさを滲ませて語っていた。蝉川夏哉氏は『異世界居酒屋「のぶ」』について、受賞時点で2万字しかなく慌てて続きを書いていたというエピソードを披露。また、いざ書籍化作業を行うにあたり、担当編集者との初めての打ち合わせでは、10分程度で打ち合わせを終えて、その後飲みに行ったと明かし、コミュニケーションの大切さを語っていた。

また、リスナーからの質問に答えるコーナーでは、書籍化時の専業化と兼業化について、登壇の二人は深い頷きとともに、書籍化するとしても仕事は基本的に辞めない方がいいと回答。仮に仕事を辞めたとしても、辞めた分だけたくさん執筆できるわけではないと感慨深く答えた。一方で、書籍化作業をこなしながら、「小説家になろう」で連載を続け、仕事を継続することも非常に大変であるとして、専業でも兼業でもプロを目指すのであれば、相応の覚悟が必要であると締め括った。

●46作品の書籍化が決定した第四回ネット小説大賞

公開生放送内では、ネット小説大賞とのコラボによる第四回ネット小説大賞の最終選考通過作品が、放送内で4回にわけて行われ、計46作品の書籍化が発表された。第三回が23作品であったため、実質的に書籍化作品が2倍となった形だ。また、4回に分けて発表の行われた後半では、同著者の作品が複数登場するなどして、会場が俄かにざわめく場面や、最終選考通過作品の著者の知り合いの方が会場で嬉しい声をあげるなど、二次選考を通過した100作品の一喜一憂が、会場内、そして生放送のコメントでそれぞれみることができた。

●新紀元社が重大発表 新レーベル「モーニングスターブックス」を創刊

また、放送内では事前に予告のあった新紀元社からの重大発表コーナーが設けられ、新紀元社の阿部氏が登壇。新紀元社は第1回なろうコンより協賛企業として参加、毎回受賞作を刊行していた。そんな同社がこのたび、より積極的に市場へと本を送りだすべく、新たなライトノベルレーベル「モーニングスターブックス」の創刊を発表した。会場ではレーベルのロゴもお披露目となり、武器の解説本なども数多く出版する企業カラーも意識したレーベル名にしたことなど、創刊における裏話も飛び出した。「モーニングスターブックス」の第1弾として、第四回ネット小説大賞の受賞作品が刊行されることとなり、ファンタジー作品を中心としつつも垣根を持たないレーベルとしてスタートすることが明かされた。

モーニングスターロゴ

また、レーベルの創刊とあわせて、新紀元社オリジナルの小説コンテストの開催も発表された。小説投稿サイト「小説家になろう」上で行われる「モーニングスター大賞」は、グランプリ・ファンタジー賞・入賞の3賞が設けられ、2016年7月1日よりエントリーを開始。翌年の春以降の刊行を目指して始動する。さらに受賞作については最低3巻までの刊行を確約するなど、レーベルを作者と一緒に成長させる想いも込めてコンテストが開かれる。新たなライトノベルレーベルの誕生はもちろん、3巻確約の発表時には、生放送のコメントも大きく盛り上がるなど、非常に印象的だった。

⇒ 記事「新レーベル『モーニングスターブックス』が今夏創刊! 小説コンテスト「モーニングスター大賞」の開催も決定」

第四回ネット小説大賞とのコラボもまじえて行われた第15回なろうラジオ公開生放送は、大きな盛り上がりの中で公開放送を終えた。なろうラジオの次回放送は今夏を予定しているとのこと。第四回ネット小説大賞のグランプリをはじめとした受賞作の発表も7月4日に予定されているので、まだまだ楽しみな発表が続く。小説家になろう公式ラジオ「なろうラジオ」、そして第四回ネット小説大賞の続報もしっかりとチェックしておこう。

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[関連サイト]

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『第四回ネット小説大賞』特設サイト

小説投稿サイト「小説家になろう」

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