【レポート】「心は痛くてもイベントは楽しく!」 MF文庫J 夏の学園祭2016『Re:ゼロから始める異世界生活スペシャルトークステージ』
2016年7月17日(日)東京・EBiS303で開催された「MF文庫J 夏の学園祭2016」のステージイベント『Re:ゼロから始める異世界生活スペシャルトークステージ』の模様をお届けする。本ステージではTVアニメ第15話までの振り返りをはじめ、主要キャラクターを演じるキャスト6名によるトーク&ゲームが繰り広げられた。
●初めて6人が勢ぞろいすることとなったスペシャルステージ
第1期OPテーマと共にステージに姿を現したのは、ナツキ・スバル役の小林裕介さん、エミリア役の高橋李依さん、パック役の内山夕実さん、フェルト役の赤﨑千夏さん、レム役の水瀬いのりさん、ラム役の村川梨衣さんの総勢6名。小林裕介さんは演じるスバルの台詞にちなみ、お客さんに向けて「みなさん、鬼がかってますか!」と挨拶。会場の観客も大歓声で応えた。水瀬いのりさんも「死なないように頑張ります」と、放送中のTVアニメでは何度となく死んでしまうレムの状況を踏まえた挨拶を行い、会場に笑いを呼び込んでいた。また、水瀬いのりさんと村川梨衣さんのお二人は、『Re:ゼロから始める異世界生活』のイベントに参加するのは今回が初めてとなり、主要キャスト6名が勢ぞろいする豪華イベントが幕を開けた。
●TVアニメでは心を痛めているかもしれないけどイベントは楽しく!
TVアニメ放送では毎回視聴者が心を痛めるシーンも多い本作。客席の『Re:ゼロから始める異世界生活』の視聴者へ「今心痛めてるよね?」とキャストから問われる場面もあったが、観客も歓声では応えづらい様子を見せていた。スバル役を務める小林裕介さんは「だからこそイベントは愉快に楽しくやりましょう!」と会場の雰囲気をがらりと変えつつ、2つのコーナーでイベントは盛り上がりを見せていくこととなる。
●第15話までを振り返る……はずが創作朗読会に!?
まずはTVアニメの第15話までを振り返る企画として「記憶死に戻り! ワンカット振り返りトーク」が始まった。このコーナーは第1話から第15話の中で印象的なシーンをワンカットで選出。選出されたシーンをキャスト6人の中からくじ引きで代表者を決め、解説をするというものだった。企画の趣旨が説明されるとフェルト役を務める赤﨑千夏さんが「4話くらいしか登場してないのですごく不利です」と発言し、会場の笑いを誘う。他のキャスト陣からも「15話すべてに登場しているのはスバルだけなのでは」との声もあがった。そんな中、最初に映し出されたディスプレイには、第1話の異世界に突如足を踏み入れ茫然と立ち尽くすスバルのシーンが。くじ引きの結果、解説は内山夕実さんが担当することとなり、スバルが持っていたビニール袋の中身もしっかりと回答するなど満点解説となった。また、「不利です」と事前に訴えていた赤﨑千夏さんは見事フェルトのシーンで解説者となり、ロム爺の盗品蔵でエルザへと果敢に挑むもやられてしまうフェルトのシーンをしっかりと解説していた。
序盤はそれぞれ的確な解説を行っていたキャスト陣だったのだが、「本来のあらすじは関係無く、説明した人が正義になる」といった発言を期に、水瀬いのりさんが「いいことを聞いた」と反応すると会場は大きな笑いに包まれる。その最たる例として、高橋李依さんによる第5話のスバルとロズワールの入浴シーンの解説で会場の雰囲気は一変。高橋李依さんは「二人の出会いはあの日……」とスバルとロズワールのなれ初め的な語りをスタート。振り返りのはずが創作朗読会の様相を見せ、会場のBGMも突然雰囲気を演出するBGMが流され出すなど、会場全体から大きな笑いが巻き起こった。登壇のキャスト陣からも「これはこれで続きが気になる」と高橋李依さんの創作朗読は好評を博した。
●異世界物語を6人で創作! カオスがカオスを巻き起こす
続いては「Re:ゼロから始める異世界物語」と称したリレー創作企画となった。このコーナーは先行上映イベントでも行われた企画とのことで、今回新たに加わる水瀬いのりさんと村川梨衣さんの二人に注目が集まった。簡単に概要を説明するとボックスにランダムで封入された『異世界っぽいキーワード』を一人がひとつずつ使って、異世界物語をリレー形式で作り上げていくというもの。提示された物語の始まりから、どう物語を広げていくのかに注目が集まる中、1回目の物語の始まりが発表された。
【始まり】 「む、もご、もご・・・ごくん」 口に押し込まれた、これはなんだ? 鼻を抜けるバターの香り。ねっとりとした食感。今までこんなものを食べたことがない。すると口に押しこんできた女が一言いった。「私の得意料理、蒸かし芋よ」 |
物語の始まりはラムの得意料理にちなんだストーリーとなり、キャスト陣もまたそれぞれキーワードを決定していく。ボックスから引いた異世界キーワード、創作順番は以下の通りとなった。
小林:『モンスター』/高橋:『シュレディンガーの猫』/内山:『刹那』/赤崎:『漆黒』/水瀬:『呪文』/村川:『救世主』
会場では『シュレディンガーの猫』を引き当てた高橋李依さんが「シュレディンガーの猫って何?」という状況のまま、不穏な空気を漂わせてスタートする。蒸かし芋を食べた途端にモンスターへと変貌したことを語り、小林裕介さんは高橋李依さんにバトンタッチ。高橋李依さんは「そのモンスターは街をも食い荒らす……」と一旦間を置くと、壇上のキャスト陣が「ま、まさか……」の声と共にざわつく。そして高橋李依さんは『シュレディンガーの猫』をそのままモンスターの名称として高らかに宣言し、会場はこの日一番の笑いに包まれることとなった。1回目、そして2回目を通してキャスト陣からは「言葉にならない」や「すごく楽しかった」という感想が飛び出していた。
●「最後までリゼロをよろしくお願いします」と挨拶
最後に、登壇した出演者がそれぞれ挨拶を実施。現在(第15話前後)、スバルの隣にいることの多いレム役の水瀬いのりさんは「レムもスバルもペテルギウスという新キャラにズタズタにされていますが、またゼロから頑張るスバル君たちがいると思うので、本編を楽しみにしてもらえればと思います」と挨拶。スバル役の小林裕介さんも「キャスト陣も心を痛めながら演じている。見ている人にも伝わっていると思います。これからどういった展開が続いていくのか、引き続き楽しみにしてもらえればと思います」と大盛り上がりのステージを締めくくった。
最初の宣言通り、ステージイベントは笑いの絶えない楽しいステージとなった。TVアニメも第15話以降の放送が続々と行われており、視聴者は毎回息を呑みながら視聴しているに違いない。TVアニメも原作小説もまだまだ続く『Re:ゼロから始める異世界生活』からは引き続き目が離せそうにない。
©長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会
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