【日刊試読タイム】『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙』(電撃文庫)
また台風がやってくるようで。今年は多いですねえ。
さて、今回は電撃文庫が2016年9月10日に発売する『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。
【あらすじ】 聖職者になる夢を志す青年コルは、恩人のロレンスが営む湯屋『狼と香辛料亭』を旅立つ。ウィンフィール王国の王子に誘われ、教会の不正を正す手伝いをするのだ。そんなコルの荷物には、狼の耳と尻尾を有した美しい娘ミューリが潜んでおり――? かつて賢狼ホロと行商人ロレンスの旅路に付き添った放浪少年コルは青年となり、二人の娘ミューリと兄妹のように暮らしていた。だがお転婆なミューリはコルの旅立ちに反対し、こっそり荷物に紛れ込み家出を企てたのだ。『狼』と『羊皮紙』。いつの日にか世界を変える、二人の旅が幕を開ける! |
著者は支倉凍砂先生。イラストは文倉十先生。さあ、いよいよ新説が開幕です。行商人と狼の精霊の奇跡譚は、聖職者を目指す青年へと引き継がれていくわけですね。試し読みでは約31ページが公開されています。挿絵も1枚確認できるので、早速チェックチェック!
⇒ 試し読みはこちら |
私も旅に連れていって!
主人公はホロとロレンスの旅路に帯同してきた少年・コル。少年から青年へと彼も成長しています。聖職者を目指すコルは、湯屋「狼と香辛料亭」の主人であるロレンスと、炊事場を取り仕切るハンナに見送られて出立することになります。十余年の月日が流れ、コルは新たな旅立ちを迎えることになったわけですね。
ロレンスの妻であるホロは引き留めてしまうからと、娘のミューリは拗ねて山のどこかで熊をかじりながら泣きはらしているのだろうと、見送りには現れません。ロレンスとコルの男二人の会話は、どこか哀愁を漂わせる雰囲気を感じてしまいます。かくしてコルは二人に見送られて旅立ちます。船の唯一の客。その船に積まれる毛皮の山。コルはロレンスとホロの出会いの奇跡譚を、まさかという想いを抱きながら思い出します。念のため毛皮の中をまさぐるコル。大丈夫だ、いない。
船頭とコルは、税を巡った王国と教会の対立について語り合います。聖職者を目指す傍ら、歪められてしまった神の教えを正すという目標を持つ真面目なコルに、段々とバツの悪そうな表情に変わっていく船頭のおじさん。かくして、積み荷を見ながら放った船頭の一言に、ぱこん!という音が。コルの前に現れたのは、まだ娘と呼ぶのさえも早い、少女でしたとさ! 家出成功!
試し読みでは、船頭のおじさんとグルになって家出を実行したミューリの登場までが公開されています。両親に黙って家を飛び出したミューリとコルの旅路の先には何が待っているのか、楽しみなばかりですね。同時発売となる第18巻では、ミューリがコルと共に飛び出した背景についても語られているようなので、そちらもチェックしてみるといいでしょう。
気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!
【日刊試読タイム】とは
試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。
©支倉凍砂/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊 イラスト:文倉十
[関連サイト]