【日刊試読タイム】『わたしの魔術コンサルタント』(電撃文庫)

11月に雪が降ったにも関わらず、暖冬なのでしょうか。

さて、今回は電撃文庫が2016年12月10日に発売する『わたしの魔術コンサルタント』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

わたしの魔術コンサルタント

【あらすじ】

魔術をつかう人に希望を見つける――それこそがかつて師を救えず、己の魔術を失った過去を持つ魔術士・黒瀬秀春が再び立ち上がった理由だった。「お父さん会いたかった!」 東京の片隅、薄汚れた古い雑居ビルで魔術コンサルタントを営み、魔術に悩める人々のために奔走する日々のなか、秀春を父親だと勘違いした、かつての師の娘・朝倉ヒナコは現れた。「魔術は、唯一のつながりなんです」 魔術の才に愛されながらも、魔術によって家族を奪われた少女ヒナコ。「奇跡に見合う努力はしてきた」 絶望と喪失の果て、秀春だけが見つけ出した可能性という新たな未来。東京で出会った二人が織り成す魔術と居場所の物語。

著者は羽場楽人先生。イラストは笹森トモエ先生。羽場楽人先生は第20回電撃小説大賞、ならびに第21回電撃小説大賞を3次選考まで通過しています。残念ながら最終選考の通過は叶わなかったようですが、拾い上げとして刊行に至っているようです。本作は人口の三分の一が魔術を使える時代を舞台とした、現代魔術ストーリーのようですね。試し読みでは約65ページが公開されています。挿絵も2枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

「お父さん!!」「人ちがいです」

主人公は、自らの魔術を失いながら魔術コンサルタントの事務所を経営する黒瀬秀春、二十七歳。総人口の三分の一が魔術を使える時代、東京を中心とした首都圏一帯で魔術が一斉に使えなくなった大規模魔術テロ事件「消失した正午」が四年前に発生。以降、魔術執行官の権限が拡大され、魔術社会に非協力的な存在は容赦なく排除されるようになります。

秀春は買い物の帰り道、少女と男の喧嘩騒ぎに遭遇します。しつこいナンパを見かねた通りがかりの少女が魔術を使おうとした寸でのところで、秀春によって魔術を崩されます。往来での魔術使用は、たちの悪い執行官に見つかれば殺されかねない事案。説教をする秀春に、少女は悔しそうにしながら、秀春を見てあることに気付きます。「お父さん、あなたを探して上京してきました」と。秀春もまたそんな少女にこう返すのです。「人ちがいです」と。

二十七歳の秀春に十四歳の少女・朝倉ヒナコ。禁断の恋から誕生したわけではないヒナコは、秀春の師の娘であることを知らされます。四年前の事件以来、姿を消した師。はるばる上京したうえでの結末にヒナコは、師匠の不始末は弟子の不始末であると、秀春の事務所に転がり込むことになります。真実を知った後も秀春を「お父さん」と呼びそうになるヒナコの姿も可愛いですね。

試し読みでは、ヒナコが秀春のもとにしばらく身を寄せることになるまでが公開されています。東京の片隅にある魔術コンサルタント事務所を舞台に、魔術に愛された才能を持つヒナコと、己の魔術を失った秀春の二人が紡ぐ物語に期待です。魔術士はなんのために魔術を使うのか、そして「消失した正午」事件に真相は存在するのか、秀春の弟弟子である魔術執行官との確執など、見どころの多い作品となりそうですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©羽場楽人/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊 イラスト:笹森トモエ

kiji_line

[関連サイト]

電撃文庫公式サイト

kiji_line

ランキング

ラノベユーザーレビュー

お知らせ