独占インタビュー「ラノベの素」 暁雪先生&へんりいだ先生『今日から俺はロリのヒモ!』
独占インタビュー「ラノベの素」。今回は12月23日にMF文庫Jより『今日から俺はロリのヒモ!』第2巻が発売となる暁雪先生とへんりいだ先生です。第1巻発売から1ヶ月足らずでドラマCD化も発表されるなど大きな注目を集めている本作。その誕生秘話から第2巻の内容まで、著者とイラストレーターのお二人にお話をお聞きしました。
毎日がロリ曜日! 楽しいヒモライフ!
【あらすじ】 超お金持ちの美少女小学生・二条藤花のヒモになった俺・天堂ハルは、今日も気ままに惰眠をむさぼり、藤花のお金で日々を満喫していた。どうやら世間は夏休みみたいだけど、俺には関係ない。だって毎日が夏休みだから! 本職(?)の漫画も描こうとは思うけど、うん、なかなか良いアイデアって浮かばないよね! それでも藤花やその友達の丹沢千鶴、小森紗奈も俺を慕ってくれるし、やっぱりロリのヒモって最高だ。そんなことを考えながら過ごしている時、俺は思った。キャバクラに行ってみたいって。ということで藤花たちにお願いして「ロリキャバクラ」の開店だ! これも漫画の糧になる、ハズ! 立派なインプット・・・・・・だよね? 激甘注意のヒモ生活! |
・暁雪(インタビュー内は暁)
MF文庫J刊『今日から俺はロリのヒモ!』を執筆。
・へんりいだ(インタビュー内はへ)
MF文庫J刊『今日から俺はロリのヒモ!』のイラストを担当。
――今回はお二方にご登場いただきます。どうぞよろしくお願いします。
暁&へ:よろしくお願いします。
――それでは早速ですが、簡単に自己紹介をお願いします。
暁:神奈川県出身、神奈川在住の暁雪です。第10回MF文庫Jライトノベル新人賞で「佳作」をいただきました。デビュー作は『ひとりで生きるもん!』です。ちょうど2年前の11月に発売しているので、作家になって2周年ですね。まだまだ若輩者です。
へ:お見合いみたいな空気感すごい……。へんりいだと言います。職業は漫画家、イラストレーターです。漫画家としてはデビューが確か2011年だったと思うので、5年くらいでしょうか。出身は北海道で雪は見慣れていまして、今日の雪は誤差って感じです。
※インタビュー当時、都内では雪が降っていました
――お二人は今回が初顔合わせというわけではないですよね。
へ:今回が3回目? 打ち合わせで焼肉に行ったのと、コミケでお話した時の2回だったような。
暁:コミケの時は何も言わず押しかけちゃって……。ブースに行ったら既に完売していて、今ならちょっといけるかなって機をうかがいながら近づきました。緊張しましたね。
へ:なんか初々しい感じがする……遠距離恋愛してるみたいな感じ。
暁:そうですか?(笑)。
――そんなお見合いの空気を活用しつつ、お二人の好きなものや苦手なものを教えてください。
暁:お見合いの空気……。好きなものはライトノベルやアニメや漫画です。ラブコメが好きなので、漫画だと「からかい上手の高木さん」とかが好きですね。最近読んだラノベだと『29とJK』や『弱キャラ友崎くん』が面白かったです。あと最近読んで面白かったラノベは……MF文庫Jですね!(編集さんに視線を送りながら)
へ:僕の好きなものは女児向けのファッション雑誌ですかね。いろいろ読んでいまして、第2巻にも反映される予定です。
暁:第2巻に向けて、自分もへんりいだ先生にならって女児向けのファッション雑誌買いました!
へ:買われたんですね(笑)。
――打ち合わせの際、焼肉屋さんで暁雪先生が颯爽と女児向けファッション雑誌を掲げたとお聞きしました。
暁:いや……どんな服がいいんだろうなと思って……鞄から取り出しました……。
へ:なんて心温まるストーリー。焼肉屋なだけに。
一同:――(笑)。
――ファッション雑誌は自主的に購入されたんですか?
へ:僕がコミケの時に勧めたんです。そしたら買ってくれました。
暁:コミケでへんりいだ先生に勧めてもらった当日に、家に帰って注文しました!
――帰り際に書店で購入されたというわけではないんですね(笑)。
暁:どこで買うのかはへんりいだ先生にも聞いたんです。「どこで買うんですか?」って。そしたら「ネット通販です」って返事をいただいて(笑)。
へ:書店はハードル高くて、すいません(笑)。
――お二人とも作品に対する並々ならぬ姿勢が素晴らしいですね。好きなものをお聞きしましたが、逆に苦手なものはありますか。
暁:ホラー系は苦手です。ぶっちゃけビビリなので、見るのもキツイです。ただ、可愛い小学生が一緒に見てくれるのなら、頑張ってみます(笑)。
へ:うーん、巨乳嫌いです。
一同:――(笑)
――ありがとうございます。それでは本作『今日から俺はロリのヒモ!』について、あらためて内容について教えてください。
暁:なんとなく漫画家を目指している俺……(第1巻書籍裏のあらすじを見ながら)。
へ:いやいや、いやいや(笑)。
暁:だってこれが一番内容を説明するにはベストですよね!?
――説明が大変なのはわかりました。では5文字で簡潔に教えてください。
暁:そんなの「ロリのヒモ」ですよもう!(笑)。
へ:それでいいんですか、誘導されてる(笑)。
暁:ロリのヒモになって、楽しく、面白おかしく暮らす話で合ってますよね?
――まさかのインタビュワーに確認するパターンですか(笑)。大丈夫です、合ってますよ!
暁:美少女小学生たちと送る、あまーいヒモ生活。すごいっすよね。
――それでは続いて『今日から俺はロリのヒモ!』の着想や執筆に至った経緯などを教えてください。
暁:デビュー作が完結して新企画を考えようという事になり、自分から千本ノックじゃないですけど、いろんな企画を投げました。そのうちのひとつにロリとのラブコメがあって、しかも編集さんの食いつきもよくて。「ロリいいじゃねえか!」みたいな。いや、少し誇張しましたけど、ありかもねというお話になって、ロリ系の何か企画を考えようということになりました。でもハードルはやっぱり高いので、どうすればいいのかと考えて、松智洋先生の『パパのいうことを聞きなさい!』であったり、漫画なんですけど宇仁田ゆみ先生の『うさぎドロップ』などを参考にしてみようと考えたわけです。
――なるほど……。片鱗はほとんどありませんが、心温まる「良い話」系の作品を目指そうと。
暁:ロリのヒモも良い話ですよ!(笑)。
――す、すいません!(笑)。
暁:それで家族愛的な、恋の話や愛の話で企画を書いたんですけど、つまらんってなって。そういった作品は既にあるわけで、既存の作品を超える何かが無ければ出す意味はないと。とはいえ、何があるねんって思いながら、何回か打ち合わせをしたんですが全然出てこなくて。その中で急に「ロリのヒモ」いいよね、みたいな話になったんですよ。自分も編集さんもお互い煮詰まっていて、今一歩の中、編集さんが急に言い出したんですよ。「ロリのヒモ」って。
へ:えっ、急に?
編:誤解がないよう言っておくのですが、企画100本ノックの後に、ロリ100本ノックがあってですね。
――「ロリ100本ノック」って、強烈なパワーワードが飛び出しましたね!
編:「ロリ+α」の企画で100本ノックをやって、いろんなアイデアを出したんです。その中に「ヒモ」ってワードがあって、「ロリのヒモ」が出てきたわけです。
暁:都内の喫茶店での出来事でしたが、急に「ロリのヒモ」って言いだして、最初この人何言ってるんだろうと思って(笑)。それは冗談ですが、いいですねということで一度持ち帰って、そこから新しく企画を10本ほど送ったんです。そうして企画が具体的に動き出したんですよ。余談にはなりますが、『異世界とわたし、どっちが好きなの?』も10本の企画のうちの1本で、原型がありました。『異世界とわたし、どっちが好きなの?』は、読んでいただいている方にはわかると思いますが、ロリものではないです。こっちはロリの意味がなかったので、同級生になったわけです。
――なるほど。ちなみに本作の主人公・天堂ハルは漫画家志望ですが、初期の設定から漫画家にしようと考えていたのでしょうか。
暁:実は3パターンくらいあったと記憶してます。漫画家とゲーマーと、あとは小説家だったような。その中から漫画家志望の主人公に決まりました。
――続いてはへんりいだ先生にお聞きします。本作のイラストオファーが来た時の率直な感想はいかがでしたか。
へ:率直な感想……まず、「わかる」ですよね。
暁:共感から入ったんですか(笑)。
へ:そう。これわかる~、みたいな(笑)。
――第一報はどんな状態でオファーが来たのでしょう。
へ:原稿はなかったですね。ざっくりとしたあらすじを送っていただいて、どうですか描きませんか、と。ふたつ返事でOKしました。
――ざっくりとしたあらすじだけで「これわかる~」と共感されたんですか(笑)。
へ:そうですね。これわかる~、これ描く~、みたいな。そんな感じでした。
一同:――(笑)。
編:お返事は速攻でいただきましたね。
へ:そうですね。すぐさま返事をした記憶があります。
――へんりいだ先生はライトノベルのお仕事をこれまで手掛けられてはいませんでしたよね。
へ:『今日から俺はロリのヒモ!』が初めてですね。たまに依頼をいただくこともあったんですが、タイミングが合わないことも多くて。
暁:そういった依頼もロリものだったんですか?
へ:うーん、ロリものもありましたね。でも「ロリのヒモ」ほどのパワーワードというか、ネタを送っていただいたことはなかったかもしれないですね。「ロリのヒモ」は輝いて見えたので(笑)。
――「ロリのヒモ」はたった5文字ですけど、強烈なインパクトを与えますからね。
へ:逆にMF文庫Jさんの社内の反応が気になりますよね。
編:編集部はみんな笑っていました(笑)。
――そんな本作には3人のスーパー小学生が登場しています。彼女たちの日常は謎に包まれている部分も多いですよね。
暁:なんか頑張っているんじゃないでしょうか(笑)。基本はハルがいないところで、投資とかやってます。朝の会の後とか休み時間とか。スマホやノートパソコンを使ってやってますね(笑)。とはいえ、それ以上に優秀な部下がたくさんいるんでしょうね。
――続いて、暁雪先生のお気に入りのキャラクターがいれば教えてください。
暁:難しいですね。みんなそれぞれ同じくらい好きなので、特に誰というのはないですね。なんというか、あんまり言いたくないという気持ちもあるんですよ。作者と読者とで好きなキャラクターに乖離があるのはちょっと嫌だったりもするので。なので、自分は麻耶さんも含めて全員好きです。
――藤花、千鶴、紗奈。それぞれに持たせたキャラクターの個性も特徴的ですよね。
暁:藤花は素直に甘えさせてくれるキャラクターですよね。千鶴はツンデレポジションでありながら、ツッコミ役でもあります。紗奈はトリッキーにその場を掻き回す、そんなポジションです。麻耶さんは巨乳です。あとメイド。お譲様にメイドは付きものということで。
――麻耶さんは性格的な個性ではないんですか(笑)。
暁:もちろんそれもあります。麻耶さんは主人公に対して少し冷たい感じにしています。根本的なお話ですが、ハルはロリコンじゃないんですよ。なので、ハルは逆に巨乳好きなんです。ただ、巨乳キャラがハルを甘やかしてしまうとくっついてしまう。それでは物語として成立しなくなるので、麻耶さんはハルに冷たくなるわけです。今後はわからないですけど。
――続いて、へんりいだ先生はお気に入りのキャラクターはいますか。
へ:絵描き目線だと、紗奈が一番描いていて面白いかなというのはあって、割と何を描いてもOKなキャラクターという印象です。3人の中では一番トリッキーだから、自由に描けるというのはありますね。多少ズレてもキャラクターとして成立しちゃうわけです。
暁:猫耳付けただけで成立しますからね。
へ:そうですね。描いていて楽しいキャラクターです。
――ちなみに最初にキャラクターデザインとして描きおこしたのはどのキャラクターでしたか。
へ:確か小学生の3人が同時だったと記憶しています。これは3人のバランスを取る意味でも、敢えて一緒にデザインしました。主人公のハルは3人の後でしたね。
――暁雪先生はへんりいだ先生のイラストを最初に見た時、どのような感想を抱きましたか。
暁:もう「勝ったな、がはは!」ですよね(笑)。それはともかくとして、さすがはへんりいだ先生と感謝の念が尽きなかったです。へんりいだ先生に挿絵を依頼してくれた編集さんにも感謝しましたね。よくやった、って(笑)。
編:それはいいんですけど、暁雪先生にイラスト確認のメールを送っても「さすがです」しか返ってこなくて……。
暁:それ以外になんて返したらいいんですか(笑)。
編:良いの? 悪いの? どっちなの? っていう。問題ないです、って返して欲しいんだけど……。
暁:そういうことだったんですか!?
編:そういうことだったんです。
へ:全然直しとかもないですよね。
暁:最初のキャラクターデザインでは少しありましたけど、それ以外は「さすがです」としか。
編:あとは第1巻の挿絵の1枚に、いないはずの藤花が描写されていたことはありましたよね。
へ:びっくりしましたね。描いた僕が一番びっくりしました。なぜか僕がいると思って描いていたんですよね。あの節は失礼しました(笑)。
――暁雪先生はへんりいだ先生の大ファンですね(笑)。
暁:最初にお会いした時にサインもいただきました(笑)。
編:イラストレーターがへんりいだ先生に決まった時も、資料としてへんりいだ先生の作品を買ってきましたってメールで連絡がきて。ニヤニヤしながら。
暁:メール越しでニヤニヤしてたかどうかはわからないじゃないですか。いや、確かにPCの前でニヤニヤしてましたけど!
へ:メールでも伝わったやつ(笑)。
暁:何を言っているんですか。暁雪はクリーンなイメージで売っていきたいですからね。
一同:…………。
――いろいろと意見の相違がありそうなので、イメージ戦略は個別に膝を突き合わせてお願いします(笑)。
暁:……おかしいだろ。
――さて、せっかくなので本作にちなんだ質問をしてみようかと思うのですが、もしお二人が天堂ハルのポジションになったら仕事はどうされますか?
暁:まぁしないですよね。
へ:そうでしょうね(笑)。
暁:仕事ってなに、ってなってくると思うんですよ。だってお仕事はヒモであることですよ。
へ:ヒモ業ってことですよね。
暁:仮に創作活動を続けるとしても、仕事って感覚はなくなる気がしますね。
――締切もなくなるわけですが、書けますかね?
暁:そうですよね。だからホント趣味って感じになると思います。
――ついでに何かねだることができる、となったら最初に何を買ってもらいますか。
暁:なんでしょうね……。何かっていうより、美味しいもの食べたいですよね。一緒にご飯、美味しいところ連れていってくださいよ~的な(笑)。何か欲しいものがあるかっていうと、そうですね……。意外とそんなにパッとは思いつかないですね。
――へんりいだ先生は仕事続けられそうですか。
へ:やめます。
――即答(笑)。悩んだりはされないんですね。
へ:ロリに好かれるために絵を描くとかなら、それでOK。終了ですよ。目標達成です。終わり。完。
――終わっちまった……。ちなみに何をおねだりしますか。
へ:何かねだる……パンツとかそういうの?
暁:剛速球できましたね(笑)。
へ:お金じゃ買えないもの。逆説的にお金持ちからお金じゃないものをもらうんです。
暁:でも心とかじゃないんですよね。
へ:――(笑)。
暁:パンツって単なるモノですし(笑)。パンツくれ、資料だから的な。
へ:それでいいんじゃないですかもう(笑)。
暁:第2巻ではちょっとまだ早いですね……!
――でも第2巻ではパンツの色を聞くシーンがあったような……。
暁:パンツの色を聞くのと、パンツくれは全然違うでしょう!(笑)。
――お金の話題がやや続きますが、第1巻ではロリのお金を使う、第2巻ではロリと遊ぶ。それぞれそんな印象を抱いたのですが、本作を書く上でのテーマや気を付けていることがあれば教えてください。
暁:本作のテーマは楽しく遊ぶが大前提です。気を付けている点としては、第1巻でソシャゲのガチャを回すシーンがあったじゃないですか。あのシーンを書きながら、これを上回るクズを書いてはいけないとも思ったんです。なので、お金を使うシーンはソシャゲ回がひとつボーダーになるだろうなと。なので、第2巻ではお金を使う方向よりも、遊ぶ方向にシフトしていますね。
――クズはクズでも真のクズを作らない、と。
暁:そうですね。第2巻でもロリのお金でキャバクラに、というシーンもありますが、許せるかと考えた時にダメだと判断したんです。なので、第2巻ではロリのお金でキャバクラには行かない代わりに、ロリキャバクラが開店したりします。ハルの場合、麻耶さんという美人も近くにいるわけですし、欲求もそこまで強くないのかなと。それこそ漫画の資料として経験してみたいっていう思いはあるのかもしれないですけど。
――本作は際どいラインを攻めつつ、楽しいことへの比重がとても重要視されている作品ですよね。
暁:そうですね。楽しい作品であり、ロリたちを楽しませ続ける作品でもあるわけです。なので、クズの最低ラインは、藤花たちが楽しめるかどうかなんですよ。藤花たちが楽しめないクズのラインはダメなんです。このWIN-WINの関係であれば、ロリキャバクラもOKなんです。開店するんです。
――また、第1巻との違いとして第2巻ではキャラクターの個別エピソードも盛り込まれていました。
暁:最初はみんなそれぞれいるシチュエーションばかりを考えていたんですけど、第2巻では意識的に盛り込んでいます。第3巻ではもっと個別エピソードを増やしたいなと思ってます。
――続いては2017年に発売が決定しているドラマCDについてお聞かせください。
暁:へんりいだ先生ありがとうございます、ですね。
へ:そこに繋がるんですか(笑)。僕はこの作品がライトノベルの初めてのお仕事だったので、ドラマCD化といってもよくわからなかったというのもありますね。
暁:とにかく本当にいいんですか!? キャストの方もありがとうございます! って感じです。
へ:僕も最終的にはそういう感想に落ち着きましたね。
――ドラマCDの脚本については暁雪先生の書き下ろしなどはあるのでしょうか。
暁:ドラマCDには複数のエピソードが収録される予定なのですが、そのうちの1エピソードは書き下ろしですね。ヒモ様ゲームです。
――ヒモ様ゲーム……?
暁:ヒモの言う事は絶対、というゲームです。王様ゲームの要領なんですけど、ハルが不動の王様役なんです。ずっとロリたちに命令をし続けるわけです。
――凄まじい発想力ですね。ヒモ様ゲームはどうやって誕生したんですか?(笑)。
暁:ドラマCDということで、イラスト的な内容よりも音声だけで可能な限り伝わるものがいいだろうと思ったのが最初ですね。ロリ3人組はもちろんですが、麻耶さんとハルの担当編集も登場するんですが、だからこそハルが主導権を握ったシチュエーションで何かをやりたかったんです。だったら王様ゲームにしようと。だったらヒモ様ゲームしかないよね、と決まりました。
――ヒモ様ゲームと言いつつ、もうゲームの体はなしてなさそうですが(笑)。
暁:ゲームじゃなくてただ命令するだけですからね(笑)。一応ランダム性はありますよ。誰が当たるかわからないという。
編:ヒモ様ゲームとか絶対に思いつかないですよ。
暁:そんなことないですよ。へんりいだ先生も思いつきますよね。
へ:いや、僕同志じゃないんで……(笑)。
暁:あれ、急におかしいな。企画では「わかる~」だったのに、ここはわかってもらえないとか(笑)。
へ:ここはわからないです(笑)。王様ゲームとかキャバクラとかじゃないんですよ。
暁:むむ、では共感するアイデアだとなんですかね。
へ:ロリS●いいですよね、というお話はさせていただきましたよね。
暁:ちょっと性的すぎるやつ(笑)。いや、ギリギリいけるとは思うんですけど、キャバクラの方がまだ軽くないですかね。
へ:絶対描きたいんですけどね。そのイラスト……カラーで。
暁:ロリ●Mのお話をした時は既に第2巻の原稿はほとんどできていて、ページ数もなかったですからね。やるなら中途半端にはしたくないという思いもあってお見送りに……。
へ:もっとページ数を割きたいと。ロリS●に。
暁:やるなら第3巻……なのか……? でもへんりいだ先生がイラスト描きたいって言うなら、そりゃ物語だって書きますよ! その時は口絵イラストになるのかな!
へ:見開きカラーで。
――楽しみなシーンが誕生するのかどうか(笑)。へんりいだ先生のアイデアが作中で通る可能性もありそうですね。
暁:要望自体はそんなにないですけど、もし言われたらできるだけ頑張りたいですよね。
へ:あっ、そうですか?
暁:えっ?
一同:――(笑)。
暁:でもイラストレーターさんからこういうシチュエーションを描きたいって言われたら、出来る限り努力はします。みんながモチベーション高くお仕事できたら、本にとっても良いことです。気持ちよくお仕事してもらえるなら、基本的には応えようとします。
――作家として素晴らしい姿勢ですね。
へ:そうですね。素晴らしいです。
暁:そうですよ!
編:逆に自分は大丈夫かなっていつも思ってます。
暁:いつも思ってるんですか!?(笑)。
編:何かないかと周囲に聞き始めたら、相当煮詰まっているということでしょうし。
へ:そしたらエグいアイデアしか出さないです(笑)。
暁:……可能な範囲で対応していきたいです。
――いよいよ発売となる『今日から俺はロリのヒモ!』最新2巻の見どころについて教えてください。
暁:ロリキャバクラのイラストが素晴らしいです。そしてロリたちと楽しく遊びます。また、クズなりの心情の変化にも注目してもらえればなと。そんな感じです。
へ:自分もやっぱりロリキャバクラのイラストになるんじゃないかなぁ。
※お二人が見どころとして答えたロリキャバクラではどんな物語が展開されるのか必見だ!
暁:1番を決めようと選んだらロリキャバクラしかないですよね。ロリキャバクラはシリーズ史上最強の見せ場になると思います! あとはにゃんにゃん体操をする麻耶さんも可哀相ではありますけど(笑)。
――唐突に出てきましたね、にゃんにゃん体操(笑)。
暁:紗奈から麻耶さんへのお願いになるわけですが、小学生からのお願いだとさすがに断りづらいじゃないですか。むしろハルはそれを理解しているからこそ、ロリにやらせるんですけど。
――ハルの策士ぶりたるや。ロリキャバクラににゃんにゃん体操。第2巻も見どころがたくさんありそうです。さて、少し真面目な質問なのですが、お二人のこれからの目標や野望をお聞かせください。
暁:えっ、むしろ今までは真面目じゃなかったんですか!?(笑)。
へ:大真面目でしたよ(笑)。
暁:そうですよね。目標ですが、作品としては長く続いて、一枚でも多くへんりいだ先生にもイラストを描いてもらえるように売れたらいいなと。作家としては……まぁ生き残れるように。
へ:悲しい目標……。
暁:あとはロリのヒモになることですね! ロリからファンレターがきて!
――逆におうかがいしたいのですが、どうやったらロリからファンレターが来ると思いますか。
暁:………………………………MF文庫Jだと無理じゃないかな。
――KADOKAWAさんには児童向けのレーベルもありますが……。
暁:絶対出せないでしょ!!(笑)。
へ:ちょいちょい弄ったらいけるんじゃないですか。
暁:「ヒモの名は。」とかにタイトル変えたらいけますかね。
へ:同人誌のタイトルみたいになってる!(笑)。
暁:もうね、作家としてだと極論お金が欲しいになっちゃうんですよ。なので、作家として長く続けて、暁雪という名前を知ってもらいたいです。そもそも目標と願望も違いますからね。
――願望だと何がありますか。
暁:ロリ界の地位向上ですかね。
へ:『今日から俺はロリのヒモ!』が売れて、ロリ系の作品が増えたらいいなという思いはありますよね。
暁:ロリ界をご理解くださいってことですよね。
一同:…………。
――大変素晴らしいワードが飛び出しました。
へ:素晴らしい。僕個人としても10代が手に取りやすい何かを提供していきたいですよね。むしろひきずりこんで、教育してやるって感じ(笑)。暁雪先生と編集さんと3人で頑張っていきたいです。
――それでは最後に、ファンのみなさんに向けて一言ずつお願いします。
暁:これから手に取る方へは「勇気を出して! 怖くないよ!」ということでしょうか。一歩を踏み出そう! って感じです。第1巻を読んだ方には、これからも一緒に頑張って行こう! と。ロリ界の戦友だと思っているので。お互い頑張っていこう、負けないでいこう。
――暁雪先生……どこから目線のコメントなのかわかりづらいです(笑)。
暁:いや、第2巻のあとがきにも書いているんですけど、本屋さんで大学生くらいの3人組がいて、「この本、どう?」みたいなやり取りをしていたんですね。買った時に親に見られたら言い訳できないって話声が聞こえてきて。それで彼らが立ち去ったあとに話題にされていた本を見てみたら、『今日から俺はロリのヒモ!』だったんです。だから勇気を出してって! ロリのヒモになる勇気を持とう!
へ:暁雪先生の勇気のお話もありましたけど、楽しいですよ。ロリを楽しむっていう世界観をもってほしいですよね。
――「ロリを楽しむ世界観」って、さらに読者の精神に踏み込んだ格言ですね(笑)。
へ:この作品のテーマがだいぶ斬新だと思うので、新しい価値観になればなと。今っぽいっていうとあれだけど、仕事がみんなある時代に生まれない願望というか、そういう感じもあると思うんですね。
暁:……そんな風刺的なテーマがあったんですね!
へ:日々仕事に疲れている人達に楽しんでもらえる願望ですね。ロリのヒモって巨大なテーマが好きな方は、第2巻も楽しいと思います。第1巻よりもさらに深みにハマれると思います。
暁:パッケージがすべてを物語っているので、あんまり語ることもないのですが、もうコレ読んでみてっていう。ロリのヒモはいいぞ、みたいな。
編:また、第2巻ではカバーと帯がリバーシブル仕様となっています。裏面をあかざわRED先生に担当していただいているので、ぜひチェックしてみてください。
※あかざわRED先生が描くリバーシブルカバー
暁&へ:『今日から俺はロリのヒモ!』の応援をよろしくお願いします!
――本日は足場も悪い中、ありがとうございました。
<了>
「ロリのヒモ」という強烈なパワーワードを引っ提げて作品を手掛ける暁雪先生とへんりいだ先生のお二人にお答えいただきました。2017年にはドラマCDの発売も決定している本作。さらに第2巻のカバー&オビのリバーシブル仕様にも注目です。3人の小学生たちと楽しく遊んでお金も使う『今日から俺はロリのヒモ!』の第2巻も必読です!
©暁雪/KADOKAWA メディアファクトリー刊 イラスト:へんりいだ
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