【日刊試読タイム】『姫咲アテナは実在しない。』(電撃文庫)

乾燥がひどくて目がつらいです。え? これ花粉?

さて、今回は電撃文庫が2017年2月10日に発売する『姫咲アテナは実在しない。』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

放課後、さびれた廃墟にいきなり現れたちょっと露出度が高めの美少女。なぜか僕の頭に、姫咲アテナという名前が浮かぶ。「実はわたし、異世界で勇者やってるんです。──いきなりこんなことを聞いても、信じてもらえないですよね」「いや、信じるよ。だって君は、僕が考えたキャラクターなんだから」「…………はい?」「だって、現実の世界に、君みたいにかわいい子がいるわけないじゃないか」 そう。これは全て自分の妄想の出来事で、彼女は本当は実在していないんだ──。

著者は麻宮楓先生。イラストはくうねりん先生。麻宮楓先生は第14回電撃小説大賞にて最終選考まで残った作品『リリスにおまかせ!』でデビューされた作家です。本作は少女の存在が幻覚だと主張する少年と、実在の人間だと主張する少女との物語のようですね。試し読みでは約27ページが公開されています。残念ながら挿絵は確認できませんが、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

僕の目の前に、君がいるって幻覚を見ているだけさ。

主人公は「創作ノートの執筆」を趣味にする高校生、佐倉和泉。これといったアテもなく廃墟に迷い込んでしまった主人公は、空間を裂いて現れた一人の少女と邂逅することになります。少女の名前は姫咲アテナ。その少女はまさに主人公が初めて考えた、思い入れの深いオリジナルキャラクターの姿のままだったのです。君のようなかわいい女の子が現実にいるはずがない。主人公に目撃されてしまった少女はかくして、すべてを語ることを決意します。

自分は異世界で勇者をしており、いつか訪れるはずの明るい未来を信じて、世界を覆う闇と戦っているのだと。それは信じてもらえるはずなどない荒唐無稽なストーリーだったはずなのですが、主人公はあっさりと信じてしまうのです。なぜなら、今目の前にいる少女は自分の考えたキャラクターであり、今目の前で起こっているそのすべてが自分の頭の中で起きている幻覚なのだと、信じて疑わないのです。

実在を訴える少女に対して、主人公は一切取り合わず、すべては家族とまともに会話もしない孤独な日々が続いたせいで幻覚を見るようになってしまったのだと結論付けてしまうのです。そんな主人公の前で、突如空間を裂いて現れた闇を少女が撃退するのですが、現実離れし過ぎているからこそ幻覚で間違いないと更なる確信を強めていくわけです。

試し読みでは、幻覚の中に存在する少女(と主人公が勝手に思っている)姫咲アテナとの再会までが公開されています。不安定な心の中で揺れる主人公と、実在する人間であることを証明したい少女とのやり取り。主人公のこの思い込みが、二人の関係、そしてこの先のストーリーにどのような展開をもたらすのか気になるばかりですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©麻宮楓/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊 イラスト:くうねりん

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