独占インタビュー「ラノベの素」 鏡銀鉢先生『俺たちは空気が読めない』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2017年2月24日にMF文庫Jより『俺たちは空気が読めない』第2巻が発売となった鏡銀鉢先生です。登場するキャラクター達の圧倒的な空気の読めなさで笑いと爽快感を生み出す本シリーズについて、作品テーマやその内容はもちろん、発売となった第2巻の展開についてもお聞きしました。

【あらすじ】

私立銀鉢高校二年生・小日向刀彦は相変わらず空気が読めない。リア充の魔の手から莉子を救い、絆を深めたボランティア部の面々に舞い込んだ新たな依頼は、学園祭で担任の結婚式を行うことだった! やる気満々の残念美少女たちに、莉子の胃痛は止まらない。中二病患者・作子やチョロイン後輩・高橋たちも巻き込んで、式の準備を進めるのだが、残念ボッチたちの介入によりあらゆるイベントがおかしな方向に!? 一方、聖良にお見合いの話がきてしまい――? 「ねぇ、刀彦……ワタシみたいに、偉そうで本音ばかり言っちゃう娘は、イヤ?」 学園祭も結婚もまとめてぶち壊せ! 自由気ままなボッチたちによる学園破壊系ラブコメディ第二弾、登場!

――それでは早速ですが、まずは自己紹介をお願いします。

北海道札幌市出身の鏡銀鉢です。第8回MF文庫Jライトノベル新人賞で「佳作」を頂きました。デビュー作は『地球唯一の男』を改題した『忘却の軍神と装甲戦姫』です。一応、ラノベでは学園×パワードスーツ×戦争(集団戦闘)を初めて描いた作品だと思います。好きなものは戦国時代を中心にした偉人や英雄の逸話ですね。あと格言とか名台詞が好きです。男らしい作品も大好きで、特に男性ホルモンを具現化したような熱い作品が好きです。男とはなんだ、強さとはなんだ、みたいなテーマにグッときます。そういう作品を読むと体温が上がりますね。苦手なことは人の顔と名前を覚えることでしょうか。

――ありがとうございます。人の顔と名前を覚えるのは大変ですよね。

そうですね。第1巻でも描いたこの作品の主人公・刀彦がクラスメイトの顔と名前を覚えず進級したというのは、私の実話かもしれません(笑)。

――そんな実話も入り混じる『俺たちは空気が読めない』はどんな作品か教えてください。

一言で説明すると、KY(『空気が読めない』の略、またはそういう人)な生徒たちがボランティア部に入り、学校内外でKYな言動をまき散らすのに何故かいつも上手くいってしまうコメディです。見所はなんと言っても負のスパイラルならぬKYのスパイラル。一人いるだけでも収拾がつかないKYチートキャラたちを真人間にするためにボランティア部へと強制入部させたら、KY同士が意気投合しちゃう。今までは周囲からKYな言動を批判されていたのに、KY同士で互いの言動を肯定し合うから、逆にメンバー唯一の常識人であるヒロインの莉子が非常識扱いを受けるシーンは必見です。リア充たちをも翻弄する4人のKYチートキャラ。でも一見最強に見える彼女たちはみんな寂しがり屋なんです。生まれて初めて同じ価値観の人に出会ったKY同士の絆と友情のシーンにも注目です。

――そんなKYキャラクター達が多く登場する本作ですが、我が道にしか行かないキャラクター達ばかりです。物語として成立するのかという不安はなかったのでしょうか。

不安はゼロでした。最初から今の方向性で着想した作品なんです。普通はKYとかボッチ、コミュ障を題材にすると内気で臆病な子がいじめられる物語になると思います。でもそれだと普通過ぎるし読んでも明るい気分になれない。その時思ったんですよ、凄いブッ飛んだ内容のギャグ漫画とかで、いつも主人公たちを振り回すトリックスター的な役割のキャラ、あれって凄いKYだなぁって。それでKYの弱者ではなくKYの強者が集まり行く先々でトラブルを巻き起こすドタバタコメディを書いてみようと。

――なるほど。KYを孤立させるのではなく集団にしようという発想が面白いですよね。とはいえ、集団になったからって常識的になるわけではないですし(笑)。

そうですね(笑)。でもKYな言動で迷惑を振りまくだけのキャラなんて愛されないだろうから、いつも何故かいい方向に話が転がっちゃうんですよ。もう最初からそういう話を書く気でした。確かにトリックスターだらけだと物語の収拾がつかなさそうですけど、そこは逆に『圧倒的ツッコミ力不足』ということで、莉子に笑いを取ってもらいました。莉子の『え? わたしが悪いの? わたしが間違っているの?』は気に入っています。

――莉子は本当にいいキャラクターだなと思います(笑)。そんな莉子を巻き込む4人のKYですが、彼らが動くと読者は常にどうなってしまうのかという不安に駆られると思うのですが、執筆で気を付けていることはありますか。

理不尽に不幸な人は出さないことでしょうか。たとえば悪人がKYキャラに成敗されたり、自業自得な人は別ですけど、本当にただKYキャラたちに取り返しのつかない迷惑をかけられて終わりにはしないようにしています。とはいえギャグ作品なので、誰かが酷い目にあうという笑いはOKにしています。それでもギャグで済ませられることとそうでないことの境界は難しいですね。

――確かにギャグものの作品は笑えるネタなのかそうでないのか、バランスのとり方が非常に重要ですよね。

たとえばKYキャラのせいで浮気がバレてモブキャラが彼女にフラれる、カツラがバレる。とかはギャグで済みますが、無実の人の家が全焼するとか会社をクビになるとかはギャグで済まないわけですよ。第1巻に登場した中二病患者・作子も、特に理由もなく学校に行きたくないからと引きこもっている所に主人公たちがやってくるのでギャグで済んでいると思います。第2巻でも引き続き振り回される彼女に注目です。作子可愛いよ作子。

――ギャグをベースに、敢えて「KY」なキャラクター達を描こうと思った理由、執筆に至った経緯は何だったのでしょうか。

よく『KY』とか『空気』って単語は聞くけど、それを題材にした作品はないことに気づいたんです。調べるとリア貧主人公の話や、リア貧達が集まって部活を作る話は多いけど、みんな『リア充になりたいリア貧』であって、KYとは違うんですよ。だから私が書こうと思いました。それでKYな連中が集まった部活KY部。場をかき乱すトリックスター的なキャラたちが色々なところでトラブルを起こす。じゃあ活動内容はボランティア部にしよう、とトントン拍子に決まりました。

――なるほど。具体的なキャラクター像やストーリーラインもトントン拍子だったのでしょうか。

実は最初、ヒロインが主人公を振り回す、という組み合わせを考えていました。でもそういう作品はいくらでもあるし、自分が書く意味あるのかなとも思って。何よりも『ヒロインはKYだけど、いじめるのは酷いじゃないか!』よりも『空気なんか読んでたら誰も救えねぇんだよ! 空気を読むのがヒロインを見捨てることなら、俺は一生KY上等だゴルァ!』のほうが絶対熱いしカッコいいと思って、主人公をKYにしました。私自身の好きなものでも言った通り、男性ホルモンを具現化したような熱い作品が好きなので。私の好きな偉人や英雄もみんな超KYなんですよ。偉人や英雄ってのはそもそも凡人では成しえないことを成し遂げた人なわけで、みんなが右向いている時に左を向いている人ばかりなんです。そういう意味では、世界はKYの手で作られ変革し生み出されたとも言えますね。そういった背景が主人公をKYとしてより確立させたと言えるかもしれません。

――そんな笑えてカッコいい作品を目指した本作の街や学校の名前に見覚えがあるのですが。

仕込みに決まっているではないですか(ドヤァ)。ちなみに銀鉢市は架空の都市なので物語を進めるのに都合よく動きます。電車で東京都庁へ行けるけど冬になれば吹雪になるし事件を起こすのに必要な施設が揃い、イベントが開催される、作者とストーリーに優しい親切設計のご都合都市なのです。決して作者の名前を刷り込みたいという意図はありません。嘘ぢゃないよホントだよ。

――……では続いて、本作を彩るKYな主人公たちの特徴についてそれぞれ教えてください。

まず、主人公の小日向刀彦は宇宙一のKY男だけど、実際にはメッチャ空気読めている。この作品の肝なのですが、刀彦を含めて全員、いわゆるコミュ障なのではなく少数派なだけなんですよ。これはKY=ただの少数派、という読者へのメッセージでもあります。特に刀彦がそうなんですけど、的確に空気を読みとり相手のことを気遣った上で、相手の望むこととは違うことをやってしまうだけ。実際は他人の感情の機微に物凄く敏感で、ヒロインからの好意にもすぐ気付きます。

来泉聖良はドリーマーやメルヘンの天敵です。夢を見て頬をゆるめている人に容赦なく親切心で現実をブチ込みます。完璧キャラで女神を自称し、他人のことを凡民、悪い人のことを愚民と呼ぶお嬢様キャラです。でも自分のことを持ち上げる反面、他人を貶めたりはしないんですよ。凡民も平凡、つまり普通と言っているだけで下等扱いではない。ちなみに恋愛ごとに関しては驚くほどポンコツになります(笑)。

入江シェリーは西洋系アメリカ人とのクォーターで読者の代弁者ですね。物語って、読者は心情描写からキャラクターたちの気持ちや事情を知っているけど、キャラクター同士は知らないわけです。そういったもどかしい場面があると読者は『こいつに○○だとバラしてやりたい』と感じると思うんですよ。で、シェリーは読者に代わって言ってくれる。仮に内気な幼馴染ヒロインが鈍感主人公の前でもじもじしていたら『いけー幼馴染ちゃん! 今日こそ主人公君に愛の告白をするのだー!』とか叫びますね。読者は『バラすなよ』と思う反面『よく言った! それでどうする主人公!』とスカッとした気分になれると思います。

里緒式詩織はメッチャ喋るし自信に溢れた……無表情キャラ。アルビノの白い儚げな容姿で無表情でクール。なのに無表情で無感動な声のままに、自分のことを美少女だと言ったり、知らない方が幸せな雑学をペラペラ喋ったり、ときにはちょっと誇らしげだったり。でも本当に無表情で、主人公の目には彼女の頭上に効果音や心の声が見えていたりします。甘えん坊で、いつもさりげなく隣にいる。そっとすり寄ったり、ちょっと袖口をつまんできたり。

――こうして見ると、空気を読む常識人へ的確にダメージを与えるのは、刀彦と聖良でしょうか。そして唯一の常識人である小里洲莉子は……。

幼女(仮)! ハムスター園児! ボランティア部と生徒会のマスコット! リスでありハムスター! ふぅ終わり。というのはジョークですが、実際こんな感じですね。合法ロリで作中唯一の常識人。普通ヒロインたちに振り回されるのは男主人公の役目なのに、本作ではヒロインたちと男主人公の両方から振り回される可哀そうな娘です。いつも泣いているか悲鳴をあげているか頭を抱えているか……でもメインキャラ達から愛されているんですよ。

――莉子はこの作品一番の苦労人ですからね(笑)。表情も豊かで百面相の才能があると思います。

『え? わたしが悪いの? わたしが間違っているの?』と言っているシーンや限界までビビリまくって気絶する直前の表情なんかも見どころですよね。あとはツッコミシーン全般。やっぱり小里洲莉子は平常心を失って動揺するのが可愛いくてたまりません。とか言っちゃう私はドSなのかと悩む今日この頃……。

※表情が豊かすぎるマスコット的存在・小里洲莉子

――愛されているという点では、刀彦を愛しすぎている紗希姉の存在も気になります。彼女の存在は物語に何をもたらしているのでしょうか。

私が国内でも100本の指に入る姉萌だから……。それは毎章の総括、まとめ、結果報告です(キリッ)!! 本作は毎章依頼人からの悩みを解決してあげる1話完結型の読みやすい物語です。そして紗希姉は毎章最後に登場して、主人公に今回の依頼はどうだったか聞いてきます。なので各章がどういう話だったのか、それで主人公の刀彦は何を思いどう成長したかを読者に説明するためのシーンなのです!! 嘘ではありません本当です!!

――てっきり露骨なサービスシーンかと思ってました!!

決して、毎章確実にサービスシーンを入れるためという下心はありません(キリリッ)!! 第2巻では、第1巻で語られなかった紗希姉と刀彦の関係も描かれております。さらに、2人の関係が一歩進んでしまうかもしれません。全国の姉萌ファンは一読の価値ありです! 私と一緒に御唱和下さい! 姉バンザイ!

――こいつはすごい姉好きに出会ってしまった……。

ごほん。少し真面目なお話をしますと、ぜひ第1巻でも読んでもらいたいのですが、紗希姉の特徴は今までにない姉ヒロインとしての立ち位置です。『私は嫁の上位互換である姉だからな』という彼女を象徴するセリフにもある通り、彼女は既にヒロインとしては勝ち組なわけです。勝ち終わっているんです。彼女の価値観からすれば、今後何人の女子が主人公と付き合っても、可愛い義理の妹が増えるだけで嫉妬の対象ではありません。本妻を越えた姉の余裕を見せつつ主人公とイチャラブします。つまり姉キャラに敗北はないのです!!

――姉キャラへの熱い想い、ありがとうございます。続いて第2巻注目のキャラクターを教えてください。ちなみに紗希姉以外でお願いします。

1番は高橋ですね。第1巻の4章で詩織とディベートバトルをした1年生の後輩女子です。第2巻では第1巻に出て来た3人のサブキャラ、中二病の作子、病気の弟を持つ鈴美、理論武装女子の高橋が再度出てきます。なかでも高橋は小生意気な可愛い後輩としてイイ味を出したと思っています。紗希姉が5番目のヒロインなら、高橋は6番目のヒロインと言ってもいい存在感を出しています。企画段階では、まさか高橋がここまで可愛くなるとは思いませんでした。

※ヒロインポジションまでググっと迫ってきた高橋くるみ

――第2巻ではKYな主人公と母親との確執にも触れられますが、あのシーンに込めた思いなどがあれば教えてください。

母親を出した意味としては、主人公の成長を描くためですね。思春期と反抗期が重なる中高時代ってのは、親との衝突期なんですよ。親は子供を自分の思い通りにコントロールしたいし、でも子供は自分の生き方を決めたい時期だし。その親と折り合いをつけて人は成長するんだと思います。と言っても親に反抗するのがいいわけじゃなくて、親の敷いたレールに乗っかるのが一番いいと自分で判断して乗っかるのも成長のひとつです。ただ空気が読めない子って、家でも親とモメると思うんですよ、普通の子以上に。親だからと言って子供を理解できるわけじゃないのが現実です。刀彦も同じで親との関係に悩んでいる。だから刀彦のように家族との距離感に悩んでいる人には是非本作を読んで欲しいです。それと刀彦と母親の衝突結果なんですけど、主人公が自分を貫いた結果、親と喧嘩別れしたりコテンパンにやり込めるのはギャグ作品として後味が悪いかなと。個人的には読後感を大事にしたいので。それで最終的には親にもちゃんと主人公の生き方を理解してもらおうと。

――なるほど。私も凄く良いシーンになると思ったのですが……刀彦……。

で、そこまで良いシーンを考えたところで笑いの女神様(紗希姉みたいな外見でお姉ちゃん気質の女神様)が囁いてくるわけです(笑)。なので、ギャグ部分については込めた思いはなく完全に天然です。よくキャラが勝手に動き出す、という話を聞くと思いますが、最後の一言はフッと思いつきました。ぜひ第2巻で読んでみてください。そういう意味では私にとってギャグ作品ってチキンレースなんですよ。計算で、自分の意思で作ってるわけじゃないから、キャラが動いてくれない日が来たらどう対応すればいいんだろうって(笑)。

――良いシーンも笑えてしまう本作でお気に入りのキャラクターは誰ですか。

刀彦、聖良、莉子、シェリー、詩織、紗希、高橋、作子、鈴美、メインキャラ全員です。これは月並みでいい子ちゃんな解答じゃなくて本音なんですよ。だから個人的な悩みはヒロインひとりひとりをちゃんと書き込めないことです。理想は夏休みの短編集を上下巻で出すことですね。もう刀彦が8人の女の子と1日ずつデートして、1章分まるまるこのヒロインと刀彦のラブコメみたいな。4章ずつ収録して上下巻、ダメなら1人につき30ページのショートストーリー全8章を収録した本を出したい。

――では続いて鏡銀鉢先生の学生時代についてお聞きしたいのですが、本作にはリア充、キョロ充、ボッチ(KY)と登場します。ズバリ学生時代のポジションはどこでしたか。

どのグループにも属していませんでしたね。最近はリア充の定義が難しいのですが、リア充グループとの付き合いはありませんでした。かと言って私自身が第二のリア充グループを率いていたわけでもないし、必然的にキョロ充でもありませんね。むしろクラスのリーダーに唯一従わない男でした。そういう意味では刀彦と似ているかもしれません。他にもクラスカーストの一軍に一番歯ぎしりさせたのもヒステリックにさせていたのも私でしたし、キョロ充たちはそんな我々のやりとりをハラハラした様子で眺めていました。じゃあボッチなのかと言うと、組織再生の上手い学生で、高校も大学も潰れかけた部活の部長になって部員を集めて立て直したので、むしろ部員たちがたくさんいました。教育実習で派遣された先の学校でも生徒とはよく喋りました。本作には私の人生体験が結構含まれていたりします。

――そういったご経験も踏まえて、全国の学生たちに向けてアドバイスがあればぜひ。

リア充のみなさんは、最近のラノベや漫画だとリア充=嫌な連中、と描かれることが多いけど、気にしないで下さい。他人に迷惑をかけない限り、君のリアルが充実しているのは素晴らしいことです。……ただし、君のリア充オーラは社会に出ると上司から嫌われる可能性がなきにしもあらずなので、今のうちに楽しんでください。今のうちに(真顔)。

キョロ充のみなさんは、なんだかんだで将来は君らが一番出世しそうですよね。社会を生き抜く必須スキル。それがゴマすりテクです。キョロ充だっていいじゃないか。青春をかなぐり捨てリア充の靴の裏をなめてまで将来立派な企業戦士となるトレーニングをするなんてなかなかできませんよ。君は我が道をひた走るのです(空虚な瞳)。

ボッチのみなさんは、ソロ充ニナレバイイジャナイ。そもそもリア充の定義を、リアルが充実していることと言うなら、じゃあ友達や恋人がいなくったって1人遊びの達人になり自分の時間もお金も自分のためだけに使い、誰に気兼ねすることもない気楽なお1人様ライフをエンジョイすればリア充であり勝ち組になるのです。実際、主人公の刀彦君は物語が始まる直前まではソロ充です。つまりね……ボッチでもいいだよ、人間だもの。

――リアルに過ぎる気もしますが、全国の学生諸君に届くといいですね。では、あらためて発売した第2巻の見どころを教えてください。

5人で1パーティーになったことでKY×4の収拾がつかないギャグシーン。第1巻で登場した作子、鈴美、高橋3人の巻き込まれぶり。第1巻であれだけ傲岸不遜な態度を見せた聖良の可愛い乙女っぷり。第1巻以上に男を見せる刀彦のKYタイムですね。また、語らせていただいたように紗希姉と刀彦の関係や刀彦の家族関係など、第1巻では語られなかった部分にも注目です。

――作家としてこれからの目標を教えてください。

人生としての目標は作家業で一生食べていくこと、では普通なので、サラリーマンの平均月収以上稼ぎ続ける。私生活としての目標は持ち家を用意することですね。作家としては本作を含めてヒット作を出し続けたい。一発屋ではなくずっと。そして作家人生としての目標は、全男子必見の作品を書くことです。人の好みは十人十色だし、みんなに媚びた作品は当たり障りのない無難な作品になると聞きます。でも、ウルトラマンや戦隊モノ、仮面ライダーやアンパンマンが嫌いなちびっ子って凄く少ないと思うんですよ。人は成長すると好みが細分化するから難易度がぐっと上がるけど、不可能じゃないと思います。

――ではファンの方へ向けて一言お願いします。

1度でも人間関係で悩んだことのある人にこそ読んで欲しいです。

――ありがとうございました。

<了>

KYたちが第1巻以上に我が道を往く第2巻が発売となった鏡銀鉢先生にお答えいただきました。イラストも付いたサブキャラクターたちはもちろん、KYたちの更なる活躍が楽しみです。『俺たちは空気が読めない』第2巻も必読です!

©鏡銀鉢/KADOKAWA メディアファクトリー刊 イラスト:ひさまくまこ

[関連サイト]

MF文庫J公式サイト