【日刊試読タイム】『(この世界はもう俺が救って富と権力を手に入れたし、女騎士や女魔王と城で楽しく暮らしてるから、俺以外の勇者は)もう異世界に来ないでください。』(MF文庫J)

先生、タイトルが長くてメディアのタイトルに収まりません!

さて、今回はMF文庫Jが2017年3月25日に発売する『(この世界はもう俺が救って富と権力を手に入れたし、女騎士や女魔王と城で楽しく暮らしてるから、俺以外の勇者は)もう異世界に来ないでください。』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

【問】《地平》に新たな異世界勇者が現れました 【答】今すぐ地球に追い返せ!  死闘の末、異世界を救った俺はこれからの人生を勝手気ままに謳歌しようとしていた。だが、何故かその後も地球からの転生勇者がここ《地平》にわんさか湧いてきやがる。ふざけんな! この世界は俺のものだ! 女聖騎士も魔王の少女も、エルフも獣人も、一般人も、この世界にある全てのものは、絶対誰にも渡さない! ニート? チート? 居酒屋? 自衛隊? 誰が敵でも関係ねえ! 他の勇者は、絶対俺が地球に追い返す! 知恵と勇気とハッタリであらゆる異世界勇者を追い返す、ドタバタファンタジー開幕!

著者は伊藤ヒロ先生。イラストは荻pote先生。伊藤ヒロ先生はMF文庫JやGA文庫など、複数のレーベルで活躍している作家です。本作は自分が救った世界に次から次へと送られてくる勇者を駆逐するパロディやコメディ要素のあるファンタジー作品のようですね。試し読みでは約80ページが公開されています。挿絵も4枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

――守れ、既得権益!

主人公は「勇者狩り」と呼ばれている久瀬秋一、十七歳。「勇者狩り」と呼ばれるようになって約半年、シュウイチは何人もの≪地球(スフィア)≫からやってくる異世界勇者を駆逐し続けています。なぜならこの世界は既にシュウイチが救い出しており、新たな勇者など不要なのです。英雄としての地位や権力を手に入れていたシュウイチは、新たな勇者の登場によって脅かされるかもしれない自らの既得権益を守るため、「勇者狩り」を繰り返しているのです。

勇者がやって来る時間と場所を予知させ、出現と同時に問答無用で総攻撃。多少の卑怯も嗜むシュウイチは、卑怯という誹りも甘んじて受けると口八丁で正統性を謳います。今回もまた、いつも通りに総攻撃を仕掛けて勇者を黒焦げにするのですが、勇者が女の子であることを知り、仲間に引き入れようとします。若い女の勇者がやってきたらハーレム要員として、などとバラされるシュウイチ。女子高生勇者のユズに蔑まれながら、シュウイチはこの日二人目となる「勇者狩り」へと向かうことになります。

大した能力を持っていなかったユズとは違い、二人目の勇者は「チート能力」を持って転生してきます。総攻撃は失敗に終わり、撤退を余儀なくされますが、典型的な異世界勇者の行動を知り尽くしているシュウイチは、周到な準備をもって、勇者にお帰りを願うのです。逐一報告される勇者の行動に、しっかりとした道筋という名のプランを整え、たとえ帰宅拒否を叫ぶ勇者でも、流れ作業であるかのように、しっかりと手際よく駆逐していくのです。

試し読みでは、イザカヤと呼ばれるお店にシュウイチたちが足を運ぶところまでが公開されています。異世界転生を題材に勇者を駆逐するパロディ作品とも言える本作。「勇者狩り」の名を冠するシュウイチの前に、どんな厄介な勇者たちが現れることになるのか、そしてシュウイチはどのようにして追い返していくことになるのか、楽しみですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©伊藤ヒロ/KADOKAWA メディアファクトリー刊 イラスト:荻pote

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