【日刊試読タイム】『白翼のポラリス』(講談社ラノベ文庫)

そろそろ桜が咲き始めてきました。

さて、今回は講談社ラノベ文庫が2017年3月31日に発売する『白翼のポラリス』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

どこまでも続く空と海。はるか昔に陸地のほとんどを失った蒼き世界、ノア。人々は、いくつかの巨大な船に都市国家を作り、わずかな資源を争って暮らしていた。飛行機乗りの少年・シエルは、そんな“船国”を行き来し、荷物を運ぶ“スワロー”。愛機は父の遺した白い水上機“ポラリス”。空を飛ぶことにしか生きる意味を見出だせず、他人との関わりに息苦しさを感じていた彼は、無人島に流れ着いた少女・ステラを助ける。素性も目的も、何も語らない彼女の依頼で、シエルはステラを乗せて飛び立つことに。その先には、世界の危機と巨大な陰謀が待ち受けていた――。紺碧を裂いて白翼が駆ける。あの空みたいに美しい、戦闘機ファンタジー。

著者は阿部藍樹先生。イラストはやすも先生。阿部藍樹先生は第6回講談社ラノベ文庫新人賞にて「佳作」を本作で受賞し、デビューされる作家です。本作は陸のない世界の空を舞台に、戦闘機を駆るファンタジー作品のようですね。試し読みでは約55ページが公開されています。口絵が3枚確認できるほか、挿絵も3枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

空を飛ぶことにしか生きがいを見いだせていない少年の物語。

主人公は『白翼』の名と父の乗っていた純白の水上戦闘機ポラリスを継いだシエル・ミグラテル。この物語の世界である「ノア」は、大地のほぼ全てが水に飲みこまれ、国は船の上に築かれる船国と呼ばれているのです。国々は世界を巡る海流「ストリーム」に乗って移動と生活をしており、シエルは人の往来がほとんどない船国の間を、戦闘機を駆って空を渡る「スワロー」として仕事をしています。

父の名は『白翼』と共に多くの国に知られているものの、そのすべてを引き継いだシエルの名前はまだ知られていません。限られた陸地であり天然の資源供給源である「島」を巡る争いを繰り返している多くの船国は、信用のない者の着艦を許すことはありません。積荷や情報を預かり、船国から船国へと渡るシエルもまた、船国の航路が記された貴重な「ストリームチャート」を預かる身として、人付き合いが苦手ながらも少しずつ「信用」を築き上げていたのです。

そんなある日、依頼事を片付けたシエルは、父親がこっそり見つけ私有していた島でのんびり休暇を過ごす計画を立てます。急ぐべき事案もなく、ゆっくり過ごすはずだった休暇。そんなシエルは足を伸ばした無人島で、浜辺に流れ着いた何かを見つけることになるのです。それは流木などではなく、酷く冷たくなった小柄な少女。無人島より一番近くにある人が住む場所からでさえ、生身で流れては到底生きていられるはずもない距離にも関わらず、少女は一命を取り留めることになります

試し読みでは、浜辺に打ち上げられていた少女が目を覚ますところまでが公開されています。少女の正体は何者であるのか。そして、空を飛ぶことだけを生きがいとしてきたシエルが、この少女との出会いによって、どのような影響を受けることになるのか。「スワロー」の少年と一人の少女との出会いから生まれる物語に注目ですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©阿部藍樹/講談社 イラスト:やすも

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