【日刊試読タイム】『キリングメンバー ~遙か彼方と冬の音~』(電撃文庫)

夜中に窓を開けて寝られる季節になりました。

さて、今回は電撃文庫が2017年5月10日に発売する『キリングメンバー ~遙か彼方と冬の音~』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

ある朝、学校の理科準備室で桜井夏希が殺された。密室殺人だった。当日学校を休んでいた遠藤彼方は、友人の山崎快斗から事件の話を聞き、不謹慎ながら興味を惹かれる。刑事である山本観月と柴田旭は捜査に乗り出し、被害者の父である桜井秋園もまた独自に犯人特定を急いでいた。事件が起きても日常は進む。彼方と快斗は、休日近藤此方と遊んだり、また彼方は翌週の放課後、恋人である久保詩織と談笑しながら下校する。しかし、そこで観月に声を掛けられたことから事態は急転する。次々と不審死を遂げる学校関係者。連続殺人犯と連続誘拐犯。六年前に起きた凄惨な事件とその被害者。全てに関与する一人の人間。夏希の死をきっかけに、あらゆる歪みが露呈する。これは、謎を解き、犯人を暴く物語――ではない。

著者は秋月陽澄先生。イラストはさらちよみ先生。秋月陽澄先生は第23回電撃小説大賞にて残念ながら最終選考の通過は叶わなかったようですが、拾い上げとして刊行に至ったようです。本作は学校で一人の生徒が殺される事件から始まる物語のようですね。試し読みでは約30ページが公開されています。挿絵も1枚確認できるので、早速チェックチェック!

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――これは犯人を暴く物語ではない。

主人公は名門私立中学に通う、遠藤彼方……だと思われます。土日を控えた金曜日、彼方は風邪をひいて学校を休んでしまいます。そんな彼方のもとへ親友の山崎快斗、そして恋人である久保詩織の二人がお見舞いとしてやってくるのです。普段と何も変わらない様子……ではなく、快活な親友の歯切れの悪さに彼方が違和感を抱くまでそう時間はかからなかったのです。何かがあった、そう直感した彼方は快斗の口から、学校で殺人事件が起こったことを知らされることになります。

殺されたのは学園の理事長の娘で才色兼備の少女、桜井夏希。傲岸不遜な性格が災いして、友達もほとんどいなかった少女が、密室と思われる理科準備室で殺害されていたというのです。彼女は全裸の状態で発見され、争った形跡もなければ暴行された形跡もなし。胸にナイフを突き刺され死亡していたとのこと。そして快斗の歯切れの悪さのもうひとつの原因が、彼方の幼馴染で学校を休んでいたはずの近藤此方の姿を、確信できずとも学校内で見かけていたからだったのです。

彼方、快斗、詩織、此方。四人で集まることも多く、その中の一人が、殺人事件の起こった日に限って、不自然さが際立つ状況下にいたようなのだと。一方で、彼方と快斗は知り得る状況を整理しながら、不自然な点に着目します。教室を出た目撃時間から遺体発見までの時間がとても短いこと、犯人は時間がないにも関わらず服を脱がしていたこと。ちぐはぐな行為に違和感を覚えながらも、中学生たちは推理の真似事をしながら日常へと戻っていくはずだったのです。

試し読みでは、真相にこの後も近づいて行こうとすること、そしてその結果、彼方、快斗、詩織、此方の四人の中から二人も死者が出ることになってしまうところまでが公開されています。学校で起こった殺人事件は、この物語のほんの一幕に過ぎず、事態はどんどん急転していくことになるようすね。最終選考委員にも衝撃を与えた本作には注目です。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©秋月陽澄/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊 イラスト:さらちよみ

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