【日刊試読タイム】『霧ノ宮先輩は謎が解けない』(講談社ラノベ文庫)

今年は気温の変化激しすぎでしょう!

さて、今回は講談社ラノベ文庫が2017年9月1日に発売する『霧ノ宮先輩は謎が解けない』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

突然起こる事件、そこに颯爽と現れ、華麗な推理で解決する、名探偵。そのように振る舞う霧ノ宮才華は、僕の先輩だ。しかも財閥のお嬢様で、僕みたいな平凡学生が近づけるような人ではないのに、なぜか僕は先輩の助手にされている。事件現場へ赴き、首を突っ込んでいく中、ついに本物の殺人事件が起こる。「深き闇の中を彷徨いし謎、この私が白日の下に暴いてみせよう」先輩の推理が閃いても、残念ながら謎は解けない。

著者は御守いちる先生。イラストははくり先生。御守いちる先生は、第5回講談社ラノベ文庫新人賞にて「佳作」を『お前を、祝ってやろうか!?』で受賞し、デビューされた作家です。本作は謎が解けない先輩と、使い勝手のいい助手としてお供と化した少年の推理物語のようですね。試し読みでは約27ページが公開されています。口絵が1枚確認できるほか、挿絵も2枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

深き闇の中を彷徨いし謎、この私が白日の下に暴いてみせよう

主人公は推理小説好きで極力平穏に生きていたい高校一年生、日下部秀一。自分から進んで発言することはないものの、求められれば助言はする。そんなスタンスの彼に目を付けたのが、一つ上の先輩であり、日本四大財閥の後継者にして令嬢、霧ノ宮才華こと霧ノ宮先輩だったのです。学校でも存在を知らない生徒はいないほど有名な霧ノ宮先輩は滅多に人と喋ることもなく、「事件」や「事件に関係ある登場人物」にしか興味を持たない、高嶺の花であり少し浮いた存在だったのです。そんな先輩が唯一と言っていいほどの会話の相手こそ、助手役として使い勝手がよく推理に付き合わされるようになった主人公なのです。

先輩のお供と化して面倒事に巻き込まれてきた主人公が見てきたもの。それは持ち前の美貌、年齢に見合わぬ落ち着いた立ち振る舞い、なぜか聞き入ってしまうハスキーボイス。事件や揉め事の現場に現れれば、霧ノ宮先輩が醸し出す名探偵の風格に誰もが釘付けになってしまう。そんな先輩の唯一にして最大の問題点。それはどんなに簡単な事件だろうが難事件だろうが、霧ノ宮先輩はまったくと言っていいほど謎を解くことができないのです。

百人中百人が考えつくようなことを自信満々に堂々と宣言する姿は、探偵もどきも良いところなのです。数々の推理発言を繰り出す霧ノ宮先輩を前に、次々とその言葉を打ち消していく助手、もとい主人公という図。推理のことになるとムキになる一面を覗かせる先輩に振り回されながら、今日も今日とて彼女のお供として付き合うことになるのです。謎が解けない先輩の持つ、特殊な体質が呼び込む非日常。これから殺される人が分かる、「ヒガンバナが見える」という霧ノ宮先輩の力が、主人公を穏やかな日常に居続けさせてはくれないのです。

試し読みでは、「ヒガンバナが見えた」という霧ノ宮先輩とともに、何かが起こるであろう永林学園に向かうところまでが公開されています。物語は憂鬱な事件に巻き込まれることになる霧ノ宮才華と、日下部秀一の平穏で平凡ではない非日常の一幕が描かれることになるのでしょう。謎が解けない先輩の持つ特殊な能力に誘われる形で遭遇する事件に、凸凹コンビの二人がどのように迫っていくのか注目ですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©御守いちる/講談社 イラスト:はくり

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