【日刊試読タイム】『我が姫にささぐダーティープレイ』(講談社ラノベ文庫)

右目が疼き始めています…花粉か!?

さて、今回は講談社ラノベ文庫が2018年3月2日に発売する『我が姫にささぐダーティープレイ』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

文武両道なエリート少年・鎧塚貝斗は、生徒会副会長として『王』たる存在を支えることに喜びを見出していた。だがある日、彼は異世界に転生してしまう。そこで出会ったのは、騎士公爵家の一人娘、ラライ・アッフィードだった。名門王立女学園に通う彼女は、家柄だけは優秀なものの、学問ダメ武芸ダメ努力なんて大嫌い、さらには性格も悪くて友人もゼロな問題児。それでも生徒会長になりたいという彼女。そんな彼女が、執事となった貝斗に下した命令は――「執事くんが私のライバルみーんなの足を引っ張ればいいんだよ!」そして貝斗は、ダメお嬢様のためライバルの少女たちを籠絡し……!? いずれ王とならんとする少女のために執事が暗躍する物語、開幕!

著者は小山恭平先生。イラストはファルまろ先生。小山恭平先生は第9回小学館ライトノベル大賞「審査員特別賞」、第25回BOX‐AiR新人賞を受賞してデビューされている作家です。本作は王の器を持たない少女を主人に、王の隣に立ちたいと願う青年執事のダーティーストーリーのようすね。試し読みでは約70ページが公開されています。口絵が3枚確認できるほか、挿絵も2枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

「お前は断じて、俺の王じゃない」「自分の王様、欲しくないの?」

主人公は地球で政治家の父を持ち「王」としての器を見せられ続けてきた青年、鎧塚貝斗。学業でもスポーツでも優秀な成績は残せても、自身には「王」となる器がない凡人である。齢十歳で悟った貝斗は、せめて「王」の隣に立つ存在でありたいと考えたのです。自身が仕えるに足る「王」を探す。そして鎧塚貝斗は高校の入学式で一人の少女を「王」と見初め、彼女を一年で名門高校の生徒会長へと押し上げることに成功するのです。あらゆる手を尽くし、場外でライバルとなり得る存在を蹴落として。

しかし、恨みを買えば復讐もされる。他人を不幸に陥れすぎた彼の人生は呆気なく終わりを迎えます。邪神あらため転生の女神という存在に拾われていなければ。地獄に落ちることも厭わなかった貝斗でしたが、仕える主人が欲しいとの言葉と共に、異世界へと転生することを決めるのです。そして約1年半、ヨロイヅカカイトは軍閥貴族のトップである騎士公爵家の執事という立場を、同家の一人娘であるラライの口添えによってもたらされるのです。

他人にイタズラをする時だけは知力を発揮するものの、基本的には落ちこぼれでありクズでありアホである。通う学園でも彼女を毛嫌いする教師や生徒も多く、親の権力を振りかざす問題児でもあったのです。そんなある日、彼女はカイトに向かって自身の未来を口にするのです。街の最高の名誉のひとつでもある「王立学園の生徒会長」になりたいのだと。それも努力して目指すわけではなく、相対評価ですべてのライバルの足を引っ張った上で生徒会長になりたいのだと。だから彼女は言うのです。カイトの核心にその腕を突っ込んで。「執事くん、今退屈じゃん」

試し読みではラライがヨロイヅカカイトという人間性をいとも簡単に暴き、真面目なふりをしている今がいかに退屈であるかを本人に自覚させるところまでが公開されています。自らの王を渇望した結果、手に入れることができなかった前世。決して王の器ではない、だからこそ隣に立つ意味があるのだと口にするラライの言葉に、カイトは彼女を生徒会長にするべく動き出すことになるのでしょう。ダークな雰囲気も強めの本作に注目ですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©小山恭平/講談社 イラスト:ファルまろ

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