【日刊試読タイム】『姉は魔法も使えないから、僕が生身で世界を救う。』(電撃文庫)

工事がうるさい……。

さて、今回は電撃文庫が2018年3月10日に発売する『姉は魔法も使えないから、僕が生身で世界を救う。』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

料理にお風呂に下着選びまで、全て弟の臨吾任せの姉の梨々に転機が訪れる。臨吾が目を離した隙に小動物(生意気なハムスター)にそそのかされて、魔法少女になる契約を結んでしまったのだ。「お願い、りんごくん。魔法少女、やってもいいでしょ?」「ああクソ、やめてくれ。『世界を救う』なんて、冗談じゃない――」 臆病なくせに志だけは立派な姉に、迫り来る化物を倒して世界を救う大役が務まるはずもなく。じゃあどうすればいいのか? 結論、姉に代わって弟が物理で敵を倒すしかない……。これは、不出来な姉と過保護な弟の歪んだ愛の物語。

著者は佐々山プラス先生。イラストは流。先生。佐々山プラス先生については過去の日刊試読タイムの記事をご確認ください。本作は魔法少女という役割を託された可愛すぎる不出来な姉と、そんな姉を過保護なまでに守り通そうとする弟の物語のようですね。試し読みでは約35ページが公開されています。挿絵も1枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

「シスコン? この僕が? 弟として当然の義務を果たしているだけです」

主人公は中学校で生徒会副会長も務めるシスコン少年・臨吾。そんな彼には高校生の姉がいるのです。不器用でおっちょこちょいで、それでいて優しい姉さん。完璧どころか究極であるとさえ豪語する可愛い姉に対して臨吾は、姉さんを傷つけんとする全てのものから姉さんを守ることが、姉さんの「弟」という聖職に与えられた義務であり、存在意義であるのだと確信していたのです。両親が長く家を空ける際に交わした「姉さんを守る」という約束。周囲が囁く「姉キチ」や「偏愛サイコパス」といった不名誉な渾名など気にせず、自分を貫き通していたのです。

お風呂も一週間に一度は一緒に入り、姉の食事も手作り。ありとあらゆる危害から姉を守るために行動する過保護な臨吾でしたが、ある悩みを抱えることになるのです。姉に付いた変な虫、もとい品種は不明でゴールデンハムスターを連想させる姿をしたネズミ。ヤツは流暢な日本語を駆使して姉の優しさにつけ込み、魔法少女の契約を結んでしまったのです。魔法少女をやりたいという姉と、ダメだという弟。姉を守るという名誉ある義務が今まさに脅かされようとしていたのです。

ネズミは反対する臨吾に構わず、姉さんを初陣へと連れていってしまいます。そんな危ないことを姉さんにやらせるわけにはいかないと、ネズミと姉さんの後を追った臨吾は、かくして初めて「敵」と呼ばれる存在を目の当たりにするのです。ザコ中のザコだというネズミの言葉は、しかし姉さんには届かず。恐怖に駆られ一歩も動けなくなってしまった姉を見て、状況が呑み込めないながらも臨吾は懸命に敵の意識をひきつけようとするのですが……。

試し読みではタダの人間でしかなかった臨吾が、重い衝撃と共に意識を失うところまでが公開されています。狙われているこの世界を救えるという「救世者」。それでも姉さんが魔法少女だなんて認めない弟。不出来な姉と過保護な弟の思いが、どのように物語へと作用していくことになるのか注目ですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©佐々山プラス/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊 イラスト:流。

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