【第4回:ラノベの車窓から】寄生彼女サナ

とあるライトノベル読みが読者としての視点・観点で、オススメをピックアップして紹介する「ラノベの車窓から」も第4回を迎えております。打ち切りにならなくてよかった!

さて、第4回のオススメとして取り上げるライトノベルは「寄生彼女サナ」です。本作は第5回小学館ライトノベル大賞において「優秀賞」を受賞した作品ですね。ヒロインの設定がズバ抜けて特殊でありながら、それでも可愛いから許せてしまう、寄生系でとても魅力的な作品です。

萌え擬人化という言葉をご存じの方も多いはず。人ではない「何か」が女の子の姿だったら、として萌えと結び付けることに成功した現代人の偉業のひとつです。その萌え擬人化こそが、本作における最大の魅力と言えるのではないでしょうか。著者である砂義先生と挿絵を担当された瑠奈璃亜先生が生み出した至高のコラボレーション。今の世の中は「寄生虫」、いや「サナダムシ」でさえ女の子になったら可愛いのです!

とあるきっかけで、パラシスタンスと呼ばれる寄生虫の宿主になった主人公、唐人。パラシスタンスの本体は腸の中にありながらも、分体として外で活動するその姿は可愛い女の子。見惚れてしまうほどのサナを前にして唐人が繰り広げる理性と寄生虫との葛藤。少し変わったこの寄生系ラブコメこそ、本作の最大の特徴であり魅力なのです。

今巻では、とある転校生の登場により気運高まる「寄生虫の排除」と戦うことになる唐人とサナですが、その一方で転校生である志保を暗い闇の中から助け出したいと思う強い気持ちに突き動かされることになります。そして学園を舞台にした帝国とレジスタンスとの争いの中で、唐人とサナの距離は一気に近づき……。この第2巻であらためて表に出てきた「組織」、そして唐人の夢に出てきた「誰か」。組織と父親との関係なども含めて、今後の続巻における物語の本筋と主軸となる部分が大々的にお披露目をされましたね。もちろん唐人とサナ、宿主と寄生虫は恋に落ちることができるのか。桜とロイ子によるユニット「卑語ファイブ」はもう一度日の目を見ることができるのか!? ますます本作からは目が離せません。

「可愛さ」を表現する方法はたくさんあると思うのですが、本作では分体であるサナが栄養を得るために、唐人と手を繋ぐシーンがしばしばあります。そんな日常のほのぼのとした1コマが突飛なヒロインであるサナの可愛さを身近なものとしてより引き立てていますよね。本当に素晴らしいです。今後も出てくるであろうパラシスタンスを含め、寄生系ブームも近い!?

【記事:らお】

URL:「とある僕等の小説目録(ライトノベル)」

(C)小学館 砂義出雲/瑠奈璃亜

[関連サイト] 小学館ガガガ文庫

[商品データ]