アニメ化も始動する第8回京都アニメーション大賞小説部門「奨励賞」受賞作『二十世紀電氣目録』が8月10日発売へ
第8回京都アニメーション大賞小説部門「奨励賞」受賞作『二十世紀電氣目録』が、KAエスマ文庫より2018年8月10日に発売となる。本作は明治40年、二十世紀を迎えたばかりの日本・京都を舞台に、「電氣目録」を鍵とする恋物語を描いた作品。「電氣目録」とは何なのか、少しずつ解き明かされる真実と、喜八と稲子が京都、滋賀を駆け抜ける姿に目が離せなくなること必至の物語となっている。さらに小説の発売に先駆けて京都アニメーションによるアニメ化始動も発表されており、今後の展開にも大きな注目が集まる。
| 【イントロダクション】 明治40年、二十世紀を迎えたばかりの日本・京都で、神仏を妄信する百川稲子と神仏を否定し電氣こそが人々を救うと豪語する坂本喜八は出逢った。反発しあう二人だったが、父が決めた稲子の結婚の話で状況は一変。喜八は稲子の逃げたいという本心を引き出し、外の世界へと連れだした。結婚を止める唯一の方法は、奇書『電気目録』を探し出すこと。それは喜八が小さな頃に書いた電気に関する予言書で、かつて兄・清六が持ち出して行方知れずとなっていた。稲子と喜八。二人は兄が持ち去った『電気目録』を探して逃げ回る。 |
本作のカバーイラストはアニメ『中二病でも恋がしたい！』シリーズのキャラクターデザインを担当した池田和美氏、さらに美術スタッフの長谷百香氏が背景を担当した。今年は明治改元150年周年を迎える記念すべき年となっており、KAエスマ文庫も『二十世紀電氣目録』の刊行で、より多くの方に明治時代の魅力を伝えていくという。KAエスマ文庫編集部ツイッター（@KA_esuma）でも『二十世紀電氣目録』の発売を記念した企画を実施しているので、あわせて注目してもらいたい。
■メインキャラクター
・坂本喜八（さかもときはち）
新京極通りの仏具店で働き、機械修理も受け持つ電気をこよなく愛する少年。15歳。かつて大阪で開催された第五回内国勧業博覧会で、電気で動く機械に魅了され、電気に興味を持つ。「二十世紀は電気の世紀」だと信じて止まず、未来の電気の発明品を妄想した『電氣目録』を執筆。実家はお寺だが、神仏を信用できなくなり父と大喧嘩し、家出。暗いところが苦手。
・百川稲子（ももかわいなこ）
京都の伏見にある百川酒造の次女として育った。15歳。純粋で活発な性格だが、どんくさいあまり失敗も多く、いつも父の甚右衛門から叱責されている。何でもできる姉と比較し、自分の存在を悲観している。神仏を信じて止まず、何か困った時には伏見稲荷の阿(あ)久(く)火(び)大明神に手を合わせに行く。「信じることが取り柄」が口癖。素手での鼠捕りだけは誰にも負けない。
・百川規子（ももかわのりこ）
稲子の姉。20歳。 稲子とは対照的に、大人びており何でも卒なくこなす才色兼備な女性。幼馴染の陸は婚約者であるが、顔を合わせれば口喧嘩ばかりしてしまう状態で、現在結婚は保留となっている。彼女の着る白(しろ)絣(がすり)とその長く艶やかな髪は稲子の憧れ。酒蔵に生まれ育ったが、酒の匂いが苦手。
・陸健吾（くがけんご）
大津の米穀商・陸恒吉商店の次男坊。24歳。 真面目で正義感が強く、稲子からは兄のように慕われている。婚約者の規子とは犬猿の仲で、規子の口の悪さにはいつも閉口している。日露戦争時には巨躯とその猪突猛進な戦い様から「陸蒸気」とあだ名されたほど。現在は慈善活動に精を出している。
・坂本清六（さかもときせいろく）
喜八の兄。精悍としているが、細い体つきでいつもへらへらしている。人をからかうところがあり、喜八には「嘘つき」と警戒されている。喜八に電気の魅力を教えた張本人であり、神仏への疑念や自由奔放な振る舞い方も彼譲り。喜八が父に燃やされそうになった『電氣目録』を預かった。
アニメ化に向けて動き出している『二十世紀電氣目録』は、KAエスマ文庫より2018年8月10日発売。
(C)結城 弘／京都アニメーション
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