【このライトノベルが売れて欲しい!】第一回 『東雲侑子シリーズ』

唐突に始まりました!【このライトノベルが売れて欲しい!】

『積読バベルのふもとから』というライトノベル系個人ブログで細々と活動していたのですが、なぜかこのような場所で記事を書かせてもらうことになりました、『ゆきとも』と申します。細々と活動していた自分に、まさかお声がかかるとは思っていなかったので、戦々恐々です。

タイトルからして香ばしいスメルをプンプンさせていますが、どうぞよろしくお願いします!!

売れなければライトノベルは続いていかない。

メディアミックスにも発展しない。

だから、少しでも売れるキッカケになれば!

という打算的な部分から始まった本企画。基本的には私の個人的な観点で『面白いのにあまり売れていない(ような気がする)』ライトノベルを重点的に取り上げていくつもりです!

「一冊買おうと思ったら、観賞用、保存用、布教用に三冊買っていた……何を言っているのかわからねーと思うが(以下略」と思ってもらえれるように、熱く、暑苦しくオススメしていきますよ!!

ちなみに、ステマ的な部分は一切ないんだからねっ! 絶対に勘違いしないでよね!

……こんな感じの意味不明なテンションで続けていきたいと思います!

第一回は森橋ビンゴ先生の『東雲侑子』シリーズ

東雲侑子は短編小説をあいしている

著:森橋ビンゴ イラスト:Nardack

あらすじ

何事にも無気力、無関心な毎日を過ごす高校 生、三並英太【みなみえいた】。楽そうだからという理由だけで図書委員になった彼は、ともに委員を務める東雲侑 子【しののめゆうこ】の熱のない静けさに、自分の空虚さに似たものを感じていた。しかし偶然彼女の秘密を知ってしまったことから、自分との違いを思い知ら される英太。だが、その秘密のために、彼女と距離を縮めることとなり、失ったはずの感情に胸を締めつけられていく……。早熟な少年少女に贈る、もどかしく 苦いラブストーリー。

『ラノベの素』にて東雲侑子シリーズが絶賛発売中の森橋ビンゴ先生がインタビューを受けています。このインタビューを読んで、森橋先生には本当に頑張ってほしい!

――いや、売れて欲しい!!! 

と思った次第です。以下、記事の抜粋

――『ナナヲチートイツ』などの変わった作品を書くことが続いていた中で『東雲侑子』シリーズのようなシンプルなラブストーリーをかくきっかけとは。

本当に正直なところをぶっちゃけてしまうと、もう後がなかったんです。

次の本が売れなかった場合、おそらくボクの本は二度とエンターブレインさんから出しては頂けないだろう、と。

当たり前のことですが、売上というものは非常に重要な要素です。

どんなに面白くても、売上が芳しくなければ続くことすらない。ラノベ界隈の競争も相当激化しているので、小説を書き続けていくということも大変でしょう……。東雲侑子シリーズは比較的順調な滑り出しのようですが、これからもっと伸びていくライトノベル! まだまだ追いつけるので、ぜひ手に取ってもらいたい!

 『東雲侑子は短編小説をあいしている』 を読んでみて

 

東雲侑子シリーズのあらすじを簡単に紹介すると――

幼い頃、初恋の女性が兄と付き合うことになり、失恋をしてしまった主人公。彼は高校生になっても、その失恋の傷を引きずり、少し捻くれて成長していた。そんな主人公が、同級生の寡黙な少女――東雲侑子が『小説家』として活動していることを知るところから物語が始まる。

秘密の共有、自分だけが知っている彼女のもう一つの顔――

そんな関係から始まる王道ラブストーリーになっている。

まず正直にいうと、最初のうちは……、「ううん……なんだか煮え切らない感じだぞ……あれれ?」と言う感想だった。とにかく、主人公とヒロインの関係性が煮え切らない、距離が近づかない。

主人公は東雲侑子が小説家であることに気が付き、二人に接点ができた。東雲侑子は主に『短編小説作家』であるのだが、『恋愛小説』を書きたいと思っていた。しかし、恋愛をしたことがない少女だった。だから彼女は主人公に「私と付き合って欲しい」と創作活動のための擬似お付き合いを提案してくるわけだが……。

そこから、なかなか二人の距離が縮まらない。

表面的に、二人の気持ちが近づいているように思えない。特にヒロインである東雲侑子が寡黙なキャラなため、お互いの距離が離れているように感じられるのだ。恋愛に慣れていない二人の距離感は、『擬似的な彼氏彼女』という歪んだスタートのせいで、曖昧なまま進んでいってしまう。そのため読者は、モヤモヤとした気持ちを募らせていくのだ。しかし、読み進めるうちに、このライトノベルの楽しみ方がわかってくる。

「ああ……こういうモヤモヤ感とか煮え切らない気持ちこそが、最高のエンターテイメントなんだ……」

「このモヤモヤ感、不快じゃないぞ! むしろ心地いい!?

そう気づいた時、この小説の魅力に取り付かれていた。『東雲侑子は短編小説をあいしている』は、未熟な二人の微妙な距離感を楽しむライトノベルだったのだ。

『東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる』を読んで

 

東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる

著:森橋ビンゴ イラスト:Nardack

あらすじ

わたしは本当に、あの人のことが、憎くて憎くて、ならないのです。

2年に進級した英太と東雲。
東雲との関係が公になったことで心なしか賑やかな学校生活になってきた英太とは対照的に、東雲は初めてのスランプに陥っていた。
そんな折、演劇部の女子喜多川が、「学園祭の舞台の脚本を東雲さんにお願いしたい」と英太に頼み込んでくる。
その頼みを気分転換も兼ねて引き受けることにする東雲だが、思うように筆の進まない東雲と、奔放な喜多川に振り回される英太は少しずつすれ違っていき……。
もどかしく苦い、第2章。

そして、二巻、『東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる』を読んで……私は死んだ。

うぶな恋の、なんたる素晴らしさか!!

ヒロインである東雲侑子は、ほとんど自分の気持ちを表に出さない。クールで寡黙で臆病で……お前は何を考えているのかわからん! という感じで、主人公も戸惑ってしまうわけだ。さらに主人公も兄への劣等感のせいで若干ヘタレ気味なので、距離感がなかなか縮まらない。 そんな二人の前に、クラスメイトの女子が参戦!恋愛模様を少しだけ掻き乱し、読者をモヤモヤさせてくれる!

ライバル女子の参入により、モヤモヤは徐々に加速していく。だが、そのモヤモヤをニヤニヤに変える方法として、この東雲侑子シリーズには章の合間合間に、ヒロインである東雲侑子の『小説パート』が入るのだ!この短編小説パートとでも言うべき部分が、非常に素晴らしい機能を持っている。

東雲侑子は駆け出しの小説家なので、もちろん小説を書いているわけだが……。

その短編小説に、明らかに主人公への気持ちが組み込まれているのだ!

これがね、もうたまらん……っ!

とにかく、読者の私達はメタ視点で『寡黙なヒロインの本当の気持ちが描かれた』短編小説が読めてしまう。表面的には静かで、寡黙で、何を考えているのかわかりづらい彼女が、どんな気持ちを抱えているのか……主人公に対してどれほどの想いを持っているのかを知ることができる!

読者は二人の気持ちが近づいているのに、それがわかるのに……なんでこいつらはこんなに煮え切らないんだよぉっ!! というニヤニヤが止まらなくなってしまう。

そのように非常に効果的に短編小説が組み込まれている。お見事としか言いようがない。

●派手さはない、しかし丁寧に綴られる物語が最大の魅力

この『東雲侑子』シリーズは、決して派手さのある物語ではない。むしろ、起伏が少なく、終始静かに物語が進んでいく。戦いもないし、人も死なないし、魔法も剣もなにもない。しかし、人と人との関係を紡いでいくだけでこんなにも楽しい物語が綴られていく!!

穏やかに少しずつ近づいていく恋物語を読み続けていきたい!! 

そう思わせるパワーを持ったライトノベルだ!!  ヒロインの可愛いらしくも初々しい姿。徐々に成長していく主人公にも期待できるシリーズだ。

初恋のモヤモヤしたニヤニヤをぜひ沢山の人に読んでもらいたい!!

さらに言うなら、沢山の人が購入することでドラマCDや漫画化などのメディアミックスへと跳躍して欲しい!!

ということで、【このライトノベルが売れて欲しい!】第一回はここまでです。

いかがだったでしょうか?

非常に暑苦しい&面倒くさいノリだったと思いますが……少しでも作品に興味が出たなら幸いです!

【記事:ゆきとも】

(C)エンターブレイン 森橋ビンゴ/Nardack

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