独占インタビュー「ラノベの素」 みのろう先生『日本国召喚』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2019年2月17日にぽにきゃんBOOKSより『日本国召喚』第5巻が発売されるみのろう先生です。突如異世界へと召喚されることになった日本国が直面する問題、そして現実世界とはかけ離れた常識を有する異世界国家との外交や戦争を圧倒的スケールで描く本作。これまでのシリーズで描かれてきた戦いや外交の裏側、軍事知識がなくても楽しむことのできる作品の魅力、そして世界大戦の勃発を描く最新5巻の見どころについてお聞きしました。

【あらすじ】

非戦闘員である海上保安庁の職員を手にかけたグラ・バルカス帝国。日本国内では報復への世論が高まり、政府もこれを無視できず、グラ・バルカス帝国を鎮圧する方策が舞台裏で検討される。一方、直接的な攻撃を受けた神聖ミリシアル帝国は、中央世界、第二文明圏の有力国の軍を結集した『世界連合軍』を率いて、レイフォル沖へ向かう。対するグラ・バルカス帝国は、東方艦隊空母機動部隊を展開し、世界連合艦隊を迎え撃つ。数で勝る世界連合艦隊を相手に、高性能な兵器と優れた戦術で圧倒するグラ・バルカス帝国東方艦隊。カルトアルパス沖海戦の再現になるかと思われたが……。古代魔導文明が生み出した、恐るべき兵器が姿を現す――。

――それでは自己紹介からお願いします。

『日本国召喚』を執筆しています、みのろうです。2016年に第4回ネット小説大賞を受賞して、ぽにきゃんBOOKSから商業デビューさせていただきました。コンテストへの応募時点では「自分の作品が1次を通過できるのか試してみたい」という気持ちが強かっただけで、正直本になるとは夢にも思っていませんでした。趣味は小説を書くことそのものと言えるかもしれません。書くこと自体を面白いと感じていますので、自分の時間が取れれば常に書いています。あとは最近、昔遊んでいた「ぷよぷよ」を家族が遊び始めたので「ぷよテトミックス」を買って遊んでいますね。インターネット対戦で世界の人と戦うのが面白いです(笑)。それと人生一度でいいから陸上自衛隊の実弾演習を見学できる富士総合火力演習を見てみたいと思ってます。

――作家デビューは2017年となりますが、小説そのものはいつ頃から書きはじめていたのでしょうか。

古くは学生時代から、ノートに小説を書いていました。と言っても落書きレベルのものでしたが……。本格的に書きはじめて、他人の目に触れるような形で公開したのは「小説家になろう」に2013年に投稿した『ユリシンクス』が最初になります。そのあと『日本国召喚』の執筆を開始しました。

――ありがとうございます。それではあらためて『日本国召喚』がどんな物語なのか教えてください。

『日本国召喚』は、現代日本が異世界へ転移して生き抜くお話です。その異世界は覇権主義国家が当たり前に存在していて、国家間戦争が当たり前に起きます。現実世界の常識とはかけ離れた世界で、国内の法律論争なんかをゆっくりしていると、あっという間に滅亡へと転げ落ちてしまうような、厳しい世界です。軍事体系も大きく異なっており、魔法が存在し、竜が空を飛び回る世界。そんな中、魔法もなく、現代兵器と蓄積された知識、国力のみで日本国が戦い抜くことになります。

※竜も空を舞う異世界へと日本国は転移することに

――異世界の国々においても、魔法技術に重きを置いている国、機械技術に重きを置いている国と様々な国が登場することも特徴ですよね。

そうですね。世界観について補足をすると、この世界では「3つの文明圏内国家」と「文明圏外国家」に大別されています。「魔法技術」や「機械技術」の流出に先進諸国は気を使っているため、国家間の技術格差は凄まじく開いています。この世界では、文明圏内国家の技術水準を持つ国に、文明圏外国が勝てるはずがないという共通認識・常識があり、それはおおむね正しい認識となっています。そんな世界で、日本国は第三文明圏の外側に位置してしまうわけです。3つの文明圏から見て東の端、これはド田舎みたいな地域です。転移直後は当然、食料や資源の確保を急ぐ必要があり、各国に外交官を派遣して国交を開設しようとするのですが、「文明圏外に現れた新興国家」「国力も技術もない、蛮族の住む地域にできた国」と認識され、各国から見下され、あるいは門前払いという扱いを受けることになります。

――それでも日本国は、国として国民を守らなくてはいけない。異世界では立場を理解してもらえず、苦しい手探りの外交が続きますよね。

それでも必死の外交努力の結果、食料と資源が豊富な同じ文明圏外国家の国と国交を結ぶことに成功します。ただ、他国による国交締結国家への侵略が開始され、日本国は大きな判断を迫られることになるわけです。つまるところ戦争参加への是非です。あくまでも憲法を順守して国民を餓死させるのか、それとも憲法を拡大解釈して国交締結国家と国民を救うのか。日本に訪れる戦後初となる武力衝突を皮切りに、日本は流れるように異世界国家間の戦争へと巻き込まれていくことになります。第1巻ではそういった事態に日本国が巻き込まれる、ロールプレイングゲームで言うところのチュートリアルのような物語として描かれています。

――あらためて、本作を執筆しようと考えたきっかけを教えてください。

私自身が技術の集大成とも言える軍事技術に興味があったことから、自衛隊が登場する作品を書こうと考えた経緯があります。それと昔から現代兵器と異世界が戦うような話が読みたいなと思っていたことも理由のひとつです。「ないなら自分で書いてしまえ」と思っていたのですが、書き始めるとどうしても「補給」の問題にぶち当たってしまっていました(笑)。どうにか補給の問題を解消できないかと考えた結果、国ごと転移させれば少なくとも自衛隊の補給の問題は解決すると思い至ったんです。そしてどうせ書くのであれば、兵器の出し惜しみがないような作品で、各国の思惑も入り混じる自分自身が読みたい世界感にしたいと考えて、全周10万kmの惑星というだだっ広い異世界を作り上げました。

――技術面への強い興味が執筆動機だったとのことですが、作品としては「戦争」や「外交」にも力が入れられていますよね。

仰る通りで、本作では「なぜ戦争が起きるのか」をテーマとして描いています。人間はどうしても自分の常識に囚われて生きる生物だと思うんです。本作でも悪い奴は登場しますが、多くの者は自分の考える常識と「正義」に従って動きます。一方の国では「正義」であり、侵略される側はその行為を「悪」とみます。「戦争」へと発展する理由は様々ですが、その一面として「多様性」を受け入れるか受け入れないかといった部分もあるかと考えています。「自分と同じ考え方でないとダメだ」といった考えは、小さな衝突を生み、肥大化を続けた結果テロや戦争に発展するのだと思っています。なぜ戦争が起こるのか。本作ではこのテーマを根本としながら最後まで書いていければと考えています。

――世界観についてあらためてお聞きしたいのですが、本作には日本国以外にも転移国家が存在したり、ファンタジーらしく魔王の存在も描かれます。日本国が対峙することになる国々を含め、どんなことを考えながら設定を構築されていたのでしょうか。

この作品を書き始めた頃は本になると思っていなかったので、日本や世界の史実に登場する戦争や軍隊を描き、倒していきたいと考えていました。当時の国や軍の思想は置いておいて、主に装備や規模を再現していきたいという形ですね。たとえば第1巻で登場したロウリア王国。これは鎌倉時代に日本へ侵攻してきた「元」という国がモデルになっています。作中のロデニウス沖大海戦のロウリア王国の兵力は、艦船4400隻、総兵力14万です。執筆当初は非現実的だという感想をいただくこともあったのですが、1281年の「弘安の役」に投入された元軍兵力と同等です。ステレオタイプなファンタジー国家を想定したロウリア王国も、中世ヨーロッパの文明水準と考えれば十分現実的な数字として解釈しています。当時の世界史上最大の艦隊が日本に襲来し、九州北部が主戦場となって鎌倉武士が退けた元寇。それがロウリア戦の元ネタだったりするんです。

※異世界の国々には様々な史実のモデルがあり見どころのひとつとなっている

――なるほど。元寇は社会の授業で習ったことがある人も多いはずです。そういった視点で見るとまた違った面白さを感じることができそうですね。

ほかにもパーパルディア皇国は、幕末の大英帝国の強化版をイメージしていますし、グラ・バルカス帝国については……先の展開にも関わることなのでここでは控えさせてください(笑)。話を戻して世界観の構築についてですが、最初は地球と同じくらいの大きさの星にしようかなとも考えていました。ただ、宿敵「古の魔法帝国」の規模と大きさを考えると、やはりもっと大きくする必要が出てきまして。あとは神聖ミリシアル帝国やグラ・バルカス帝国の国力を考えた際、地球と同等では短時間で星そのものを制圧できてしまう可能性なども考慮した結果、地球よりもはるかに大きな星としました。それなら文明水準的にもまだ行けない場所ができても良いのかなと。なので、中央世界から離れるにつれて文明水準は下がっているんです。

――本作は国々を描く中で、「個」としての主人公がいないこともひとつ特徴ですよね。

この物語は、しいて言うなら国が主人公であり、そこに出てくる人はその国の考え方の1つというイメージでしょうか。そのため作品全体を通しての、特定個人の主人公はいません。ただ、各話には核となる人物がいて、見方を変えると誰でも主人公になれるという一面もあります。各話ごとに主人公を設定できるので、作る側としてはやりやすい部分もありますね(笑)。

――主人公が不在ではありますが、作者として印象に残っているキャラクターがいれば教えてください。

そうですね、日本では外交官の朝田、異世界側では第三文明圏列強パーパルディア皇国のレミールでしょうか。レミールは日本人処刑の指示をした極悪人でありますが、盲目的に皇帝を信じ、自分の正義を信じ、その正義を躊躇なく実行するという怖さを持っています。高飛車で自信に満ち溢れており、この濃いキャラクターは『日本国召喚』のストーリーを盛り上げることに大変貢献してくれたと思います。

※レミールの行動に激昂する外交官の朝田

次に日本国外務省の朝田ですが、日本の常識がまったく通用しない国に派遣されたため、苦悩の連続が続きます。使える外交カードも少なく、大いに悩み続けているキャラクターでもあります。今後もその悩みは続きそうですが(笑)。

※パーパルディア皇国との戦争終結で再び相見える二人。しかしその立場は……

この2人はキャラクターの性格設定をしたあと、勝手に動き出して物語を盛り上げてくれました。自分でも執筆していて「この後、どういう動きをするんだろう」とワクワクしながら書けたのは、このレミールと朝田です。そういった点も含めて、二人は本当に印象的です。

――印象に残っているキャラクターの1人に外交官を挙げられましたが、本作は外交努力を重ねる描写も多く描かれています。みのろう先生が考える外交のポイントなどがあれば教えてください。

一概には言えないと思いますが、外交に達成目標があり、その部分を最初から公開するのは悪手だと思います。過去に日本の元外交官がテレビに出演していて、アメリカの外交経験者と対談するシーンがありました。日本人は「外交目標を公開するのは当たり前」と言い、アメリカ人は「最初から目標を公開していたら駆け引きでは相手の思う壺。公開することは駆け引きを放棄しており、国益にならない」と発言していたんですね。外交成果を考えると、アメリカの考え方が外交においては正しいと私は思います。最初に大きく出て妥協点を捜し、当初の外交目標を達成することが望ましいと考えます。もちろん、持っているカードや情報によっても大きく左右されるとは思いますが。

――ちなみに本作では日本国が国ごと転移しているわけですが、「在日米軍」が登場しないという指摘もあるとうかがいました。

これには理由がありまして……。少したとえ話になるのですが、自衛隊がアメリカでの演習中にアメリカ本土が異世界へ転移したと仮定します。転移後、アメリカ軍で十分対応可能であり、地球に戻るという可能性がある中で、本国の指示もなく戦争に加担するのかどうか、がひとつの理由になっています。補給も本国の指示もなく、特段の危険もない状況で、勝手に戦闘に参加する可能性は極めて低いと考えました。作中では直接の描写は行われていませんが、在日米軍はもちろん、日本全体で議論はされているんです。唯一例外があるとすれば、日本国本土に危機が迫った場合なのだろうとは思います。

――外交、戦争と日本国を含め、様々な国家が登場します。第5巻までにおける主要4ヶ国についてどんな国なのか教えてください。

まずは日本国ですが、皆が知っている日本国です。認識されている世界の中では極東、第三文明圏のさらに外側の東の海域に突如として出現します。各国からは国力のない国だと思われ、外交がしにくい状況にあります。資源の面に問題は抱えていますが、技術・開発能力はあり、元の物があればコピーもたやすくできます。作中の日本国は他国に気を使いすぎるきらいがあり、消極的行動も目立ちます。結果として悪い方向に舵を切ってしまうこともあります。

※第5巻時点での世界地図

続いて神聖ミリシアル帝国ですが、名実ともに世界最強の国家です。現在認識されている世界の中で中心部に位置しており、かつて前世界を恐怖で支配した古の魔法帝国の遺跡が国内に多く残されているなど、その解析による技術的優位を使って各国との国力に大きな差を開けています。今世界においては魔法文明、主に魔導兵器の頂点を極めた多種族国家という位置づけで、神聖ミリシアル帝国がある大陸は世界の中心という意味を込めて「中央世界」と呼ばれ、世界から畏怖と尊敬を受けています。稼働可能な古の魔法帝国の兵器もいくつか有しており、その1つである空中戦艦「パル・キマイラ」が第5巻では登場します。

ムー国は世界の西側、第二文明圏に位置しています。この世界に存在する5大列強国のうち、神聖ミリシアル帝国に続く第2位の実力を持つ国です。機械文明を主として発達する、技術も資源も国土もお金もある国家です。実はこの国、1万2千年前に何らかの原因で地球から転移してきた国でもあります。思想は温和であり、平和を求める傾向にありますが、一方で技術に対して猛烈なプライドを持っていることも特徴です。転移の事実は、他国からは神話と認識され、国内でしか信じられていません。日本の友好国となりますが、このムーの存在は日本国の戦略上大きな影響を及ぼすことになります。

そして最後にグラ・バルカス帝国ですね。この国は地球ではなく「ユグド」と呼ばれる異世界からの転移国家です。前世界においても覇権主義の下、世界を二分するほどの国力を有していました。世界はより上位の者に支配されることにより、現地人たちの生活も向上するという考え方を根幹に持っています。転移直後は周囲の国家から侵略を受けるのですが、これをあっさりと撃退、制圧をしていきます。当初は外交による融和政策を推し進めていたのですが、外交交渉の場で皇族の要人が処刑されたことを皮切りに、融和政策から方針を大きく切り替えることになります。上位共同体の文明圏、その中でも5大列強国があっけないほどに弱いことを知り、世界に対して宣戦布告するまでに至る国です。

――これまで様々な国や戦いが描かれてきましたが、第4巻までを振り返って印象的なシーンやイラストがあれば教えてください。

私自身、筆が乗った第2巻の魔王編、そして第2巻から第3巻にかけての第三文明圏列強パーパルディア皇国と日本国のやりとりや戦闘はとても印象に残っています。設定したキャラクターたちが勝手に動き会話を始めて、当初考えていた内容から随分と変わった印象もありました。特に印象的なのが、パーパルディア皇国の皇族レミールが「日本は強いかもしれない」と気付いたシーンです。アルタラス島での被害規模や飛行機械の目撃情報から、第二文明圏ムーが日本国を使って代理戦争を仕掛けているのだと推測していたわけですが、呼び出したムー国大使の口から語られた日本国の国力の大きさと技術のすさまじさ。会議の後の絶望と沈黙。その場でのやりとりがとても印象深いです。

また、イラストについてはtoi8先生が手掛けてくださった第1巻のジャケットが本当に気に入っています。壮大な物語の幕開けを彷彿とさせる素晴らしいイラストだと思います。また、第2巻で当時メカ・モンスターイラストを担当していただいていた深井涼介先生のF-15を見上げる竜騎士のイラストも印象的でした。高野千春先生が描かれた第4巻の口絵のイラストも素晴らしいと思っています。イラストレーターさんには本当に恵まれて、感謝しかありません。

※第1巻のジャケットイラスト

※竜騎士の上空を飛び去るF-15戦闘機

――本作はコミカライズ、そして外伝小説も刊行されています。それぞれ率直な感想をお聞かせください。

コミカライズのお話が来た時は、「本当ですか」と何度も確認をしました。今でも時々、これは夢じゃないかなと思うこともあります。自分の書いた作品が本になり、コミックにもなるという。ちょっとこれは現実なのだろうかと。正直、この物語を漫画にするのは、映像にするよりも難しいと思っていたので、どのように描かれるのか想像もつきませんでした。高野千春先生が味付けされた『日本国召喚』は、原作とは一味も二味も違い、面白く読ませてもらっています。今は早く魔王編が読みたいですね。

※コミカライズと外伝小説も展開

外伝は、私の担当編集でもある髙松さんが執筆されています。外伝制作の決定を聞いたとき、嬉しいという思いが97%でしたが、編集の仕事で死にそうに忙しい方が、さらに仕事を上乗せされて大丈夫かなという心配が3%くらいありました(笑)。外伝第1巻は、魔王を封印した勇者と太陽神の使いの物語です。私自身がいつか書きたいと思っていたお話だったのですが、なかなか時間も取れず現実的ではなかったところ、元々作家としてもデビューされていた髙松さんに執筆していただくことになりました。私自身も面白く読ませていただいています。あまり言えることも多くはないのですが、次回作についてもご期待をいただけたらと思います。

――作中で日本国は70年ぶりに戦時下に置かれることになるなど、現在の日本という国と重ねながら読むこともできると思っています。より読者が楽しめるオススメの視点があれば教えてください。

本作は主人公が日本国なので、読者の方が今の日本を想像しながら読んでいただけると、より世界に入っていけるのかなと思います。登場する兵器も現実に存在する兵器がほとんどで、改良型兵器が出てきても日本の技術力で製作可能なものばかりとなっています。本作は視点的な都合上、文明が進んでいない世界から日本国を見たとき、どう感じるかを描く部分が多いです。異世界の国には様々な常識があり、文明水準もまちまちで、外から見た日本はどう映るのか。この部分を見ていただけると面白くなると思います。また、「国は皆の思うほど効率的には動かない」「インターネットのない時代は、情報伝達が今とは比較にならないくらいに鈍い」という2点を念頭に読んでいただけると、よりスムーズに物語に入っていただけるのかなと。そして平時と有事とでは、何かを成し遂げるスピードは圧倒的に異なるということ。この点も注目しながら見ていただけると面白く読んでいただけるのではと思います。

――第4巻ラストではグラ・バルカス帝国による大胆不敵とも言える宣戦布告も行われました。発売となる第5巻の見どころについて教えてください。

魔法文明の頂点、世界最強の国家、神聖ミリシアル帝国の本土にグラ・バルカス帝国が空爆を仕掛けた事件について物語が始まります。ミリシアル帝国は烈火の如き怒りを持って、世界連合艦隊を組織します。かつてないほどの文明が入り乱れた艦隊戦が展開され、さらに神聖ミリシアル帝国は古の魔法帝国の超兵器、空中戦艦「パル・キマイラ」をも投入します。古の魔法帝国の超兵器の絶大な性能、SF的兵器に立ち向かうグラ・バルカス帝国の艦隊と兵器。国と国、王者と王者、プライドとプライドが衝突します。第5巻では日本国も大きくかかわる出来事が起こります。どんどん大きくなる規模、加速する展開に注目していただきたいですし、これまでとは違った味付けの大幅加筆にも注目していただけると嬉しいです。

※第5巻では空中戦艦「パル・キマイラ」の圧倒的な力が解放される

――今後の目標や野望があれば教えてください。

目標はやはりアニメ化ですね。高い目標ですが、パーパルディア皇国編をアニメで見みたいかなと。自衛隊が大火力で異世界の艦隊を吹き飛ばすシーンなどは、今まで見たことがないのでぜひ見たいです。また、『日本国召喚』は奇跡的に書籍となり、漫画化まで実現しましたが、他の作品を私が作ったとして、同じように書籍化ができるかと言うとおそらくは厳しいのではとも思っています。「作家として」などと大層なことを言える実力はありませんが、ただ本作が完結したら、趣味で「童話」や「仕事系のサクセスストーリー」を書いてみたいなとは思っています。いち個人としては世界遺産を巡ってみたいし、北海道をのんびりと旅行してみたいなと、いつも思っています(笑)。

――それでは最後に本作のファン、これから本作を読んでみようと思っている方に向けて一言お願いします。

『日本国召喚』を第5巻まで出すことができたのも、すべては読者の皆様のおかげです。第5巻については、読者の皆様の意見を一部取り入れた構成になっています。加筆も大幅にしていますので、楽しんでいただけると幸いです。『日本国召喚』は第1巻から大規模な戦いがあって、第2巻、第3巻での規模はそれを超え、第5巻の戦いの規模はこれまでで最大になります。そして第6巻からは戦いのみならず、物語そのものが大きく動き出します。まだ読んだことのない読者の皆様も、ぜひ読んでみてください。

――本日はありがとうございました。

<了>

異世界に召喚された日本国の外交、戦争、交流を圧倒的スケールで綴るみのろう先生にお話をうかがいました。第5巻ではこれまでをさらに凌ぐ、世界連合艦隊とグラ・バルカス帝国の戦い、そして古の超兵器も出撃するなど見どころは満載です。国の命運とプライドを賭けた世界大戦を描く『日本国召喚』第5巻も必読です!

©2019 みのろう/ポニーキャニオン イラスト:toi8高野千春

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