【このライトノベルが売れて欲しい!】第5回『ギフテッド』

覚悟を決めた。ラノベを読み尽くそう。

ということで始まりました。続きが読みたい!メディアミックス展開して欲しい!単純に沢山の人に手に取ってもらいたい!という願望を織りまぜてオススメラノベを紹介する『このライトノベルが売れて欲しい!』第5回でございます。

今回もスカイ&サマーにライトノベルを紹介していきますよ!

第5回は『ギフテッド』をご紹介!!

ギフテッド

著:二丸修一

イラスト:りょう@涼

あらすじ

ギフテッド──それは神から与えられた頭脳を持ちながら、苦しみから逃れられない悲劇の存在を指す。

世界最高峰の企業、天子峰。その幹部となるために、俺たちはある試験を経て閉鎖都市にやってきた。集まったのは天才ばかり。ただし、人権のないZランクの市民という扱いで……。

勘で、必ず正解を当てることのできる小学生エル。不自然なほど完璧な才色兼備の女子高生、光明寺綾芽。そして退屈から逃れたかった俺、加納弥助。何十人といる候補生たちの中で、栄光を掴むのは誰なのか。命賭けのゲームが始まる。

一気に惹きつけられる、冒頭20ページ!!

この『ギフテッド』では天子峰コーポレーション』という日本発祥の企業国家による、独自の社会が構築されている。

この天子峰は元々日本の一企業に過ぎなかったのだが、莫大な利益を生み出し、なんと国家を設立してしまう。しかも、世界各地に独自の法律を適用した国家をだ! 

天子峰は企業として優秀な人材を世界各国から集めており、その才能を活かして企業活動を広げ、今では国家として世界中に多大な影響力を持つまでに成長している。

そんな世界観を持つ本作は、主人公となる加納弥助が大企業国家である天子峰コーポレーションの幹部候補生面接に挑むことから始まるわけだが……。

天子峰の面接、本当に頭がおかしい。

「私の強みは○○で、御社を志望した理由はうんたらで~」

なんていう、よくある面接なんてものではない。

27階のビルの屋上に連れてこられたと思ったら

「ここから飛び降りてください、以上が試験内容です」

と言われる。

ええええええええ!?

と誰しもが思うだろう。27階から飛び降りたら一瞬でGO to HEAVENだ。確実にお陀仏だろう。面接と称してそんなこと言われたら、即効でブラック企業確定というか、そんなレベルではない。「申し訳ないですが、今回は辞退してもらえないでしょうか……」と言った後に、掲示板やTwitterで罵詈雑言を呟き、即座に拡散されること請け合いだろう。

しかし、主人公はノータイムで飛び降りる。

 

27階から飛び降りる主人公、尋常ではない。

ええええええええ!?

という所までが冒頭の約20ページの出来事である。主人公はきちんと相手側の考えをよみ、屋上から飛び降りたわけだが、正直言ってまともな神経ではない。

だが、こんな冒頭を持って来られてしまったらワクワクしないほうがどうかしている!!

独自のルールが強制された社会で、己の価値を示せ!!

異常な出だしから始まる物語だが、まだまだ序章。幹部候補生となった主人公が『天子峰市』という閉鎖都市で、幹部候補生試験を受けるところからが本当のスタートラインだ!!

天子峰市には独自の法律が存在している。それは『完全なランク制』。人間にはランクがふられ、ランクごとに適用される法律が違うのだ。

ちなみに主人公を含めて40人程度いる幹部候補生に与えられたランクはZランク』。なんと、『自衛権』しか認められていない最低ランクである。これは暴力を受けても法律的には犯罪にならないという恐ろしい状態に置かれてしまうということだ。

そんな状態の中で、幹部候補生に与えられる試験とは!?

と思うが

なんと何も与えられない。ええええええ!?

何かを達成しろだとか、何かを手に入れろだとか、そういった目標が何一つ与えられず、幹部候補生としての仕事すら与えられないのだ。

『上に立つものは、有能でなくてはならない』という天子峰の理念だけを頼りに、目的のない試験の中でキャラクターがどのような行動を起こしていくのか、という部分がこの物語の肝になっていく。

さらに、試験監督による理不尽な『暴力』が大きな障害として立ちふさがり、主人公たちを苦しめていく。

ギフテッドを持ち合わせたキャラクター達が織り成す知能戦

本作のタイトルにもなっている『ギフテッド』というワード。

これは生まれながらにして非常に高いIQ、創造性を持った天才のことを指す。ただし、ギフテッドを持つ人間は感受性の高さから、往往にして不幸になる要素が多いとされている。

本作は異能力的な要素はなく、あくまで知略戦がメインとなっている。

本作のキャラクター達はほぼすべてが知略に長けている。

中には、ギフテッドを持ち、特殊な感性を見せるキャラクターも。

法律の加護のない状態の中で、目的のない試験に挑まされるキャラクター達。あるものは情報を収集し、ある者はチームを作り、ある者は一人孤立する。そこにはある種の『知略戦』が発生していくのだが、それが非常に面白い!!

一体どうすればこの試験を突破することができるのか、試験監督による暴力に応対するためにはどうすればいいのか、幹部候補生達の腹の探り合い、出し抜き合い――様々な要素を思考し続けていかなければいけない。

そう、この『ギフテッド』は閉鎖された世界での椅子取りゲームではなく、どのように昇格するかを探る『目的の探索』が面白いのだ!!

とまぁ、中身まで語りすぎてしまうと面白さが減ってしまうので、このあたりにしましょう。もう遅い?いや、セーフなはず!

同じく電撃文庫から発売している、土橋真二郎先生の『扉の外』などが好きなら、とても楽しめるのではないだろう。

物語としてこの1巻で完結しているが、ぜひ続編を読みたい!! 

まだまだ続いていく余地はあるため、どうにかして続きを読めないものだろうか……?

小学生で幹部候補生の『枝流夢(えるむ)』というキャラが非常に可愛い。

とりあえず、相棒兼ヒロインが小学生という時点で、全国32万人のロリコン様方は手にとってはいかがだろうか?

ということで、第5回【このライトノベルが売れて欲しい!】は以上になります。

ではまた、私情入り混じるカオスな記事でお会いしましょう!!

【記事:ゆきとも】

(C) アスキー・メディアワークス 二丸修一/りょう@涼

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