【このライトノベルが売れて欲しい!】第7回『ミニッツ―一分間の絶対時間』

止めるのは、いつだってできる。

だから、続けようと思う。(ライトノベルを読むのを)

 

ということで始まりました。続きが読みたい!メディアミックス展開して欲しい!単純に沢山の人に手に取ってもらいたい!という願望を織りまぜてオススメラノベを紹介する『このライトノベルが売れて欲しい!』第7回でございます。

今回は『ミニッツ~一分間の絶対時間~』をご紹介!!

ミニッツ―一分間の絶対時間

著:乙野四万字

イラスト:ゆーげん

あらすじ

私立穂尾付学園高校一年一組、相上櫻。

一分間だけ相手の心を読める『ミニッツ』能力の持ち主。

“一年生にしてこの学園の生徒会長になる”──そんな大それた野望を持つ櫻は、この『絶対時間』を利用し、クラス内で“頼れるが妬まれない、愛嬌のある委員長”という絶妙な立場を演じていた。

しかしある日、ふとした事がきっかけで、自身の秘密を生徒会副会長の琴宮遙に知られてしまう。櫻は、遥の弱みを握り返すため、彼女が提案する心理ゲーム『馬鹿と天才ゲーム』に挑む──。

 他人の心を読む能力を、惜しげも無く使う主人公。

本作の主人公、相上櫻はなかなか特徴的なキャラクターだ。彼の持つ能力『ミニッツ』は一分間だけ他人の心の中を覗き見るというある種の『チート能力』だ(デメリットも有り)。

人の心を盗み見るなんて倫理的な観点から見ればアウトだろう。

だが、この主人公、惜しげも無くこの能力を使う!!

自らの野望を達成するために、能力を駆使して他人の信用を得ていく。付いたあだ名は『お母さん』。だが、甲斐甲斐しく生徒達の世話をする裏では他人を見下し、馬鹿にするような男だ!!

と、ここまでを読むと「あれ?これは酷い主人公じゃないか?」と思いがちだが、意外や意外、読んでいく中で不快感を覚えることは少ない。

作中序盤でヒロイン?である琴宮遙に知られてしまう弱点――泣き虫という要素のせいか、人間味溢れる主人公になっている。

というより、この主人公ヘタレである。

格好良さとヘタレ具合が絶妙にマッチしている、なかなか面白いタイプの主人公だ!!

さらに彼は『ミニッツ』を、人を貶めるために使うことは少ない。それは敵対関係となる遙に対しても同様だ。

敵対関係となる遙(左)と櫻(右)、どちらも捻くれ者の似たもの同士!

一癖も二癖もある個性のあるキャラクター達!!

本作は主人公だけではなくヒロイン達も個性的だ。腹黒な生徒会副会長、目をネコのように見開く口数の少ない幼馴染、女子トイレに押し込んで主人公に迫るエロい先輩、登校拒否気味で『とある秘密』を持つ同級生――全員が際立った個性を持っている。

ミニッツを使い彼女たちを翻弄し、時には翻弄される主人公。格好良かったり、ヘタレになったりとする主人公にも萌えポイントがある……かも?

彼方(左)、茉莉(中)、アザミ(右)、魅力的なヒロインが登場する。

茉莉先輩がオススメである。

また、本作はイラストレーターの『ゆーげん』先生の美麗イラストにも注目だ!!

個性あふれるキャラクター達を丁寧に描き、その魅力をグッと引き上げてくれている。

2012年は『ゆーげん旋風』が巻き起こるのでは!? と思わずにはいられない。それほどまでに素晴らしいイラストばかりだ。特に太ももからお尻にかけてのお肉加減が天才的だと言わざるをえない(真顔)。

フェチズムを感じる美麗イラスト、脚!! 尻!!

茉莉先輩がオススメで(以下略

勢いを増す後半戦、心理戦だけではないヒューマンドラマに注目!!

本作は、あらすじや帯の紹介文を読む限り『ミニッツ能力を使い、ヒロインを打倒する心理戦』が本筋だと感じるだろう。その感覚は決して間違っておらず、本作の楽しめるポイントとして『心理戦』があるのは間違いない。

だが、本作の魅力はそこだけではない!!

本作の魅力はキャラクター達の持つ歪んだ過去、そしてそこから始まるヒューマンドラマだと言えよう!!

『なぜ櫻はミニッツ能力を使い生徒会長になろうとするのか?』という部分にこそ本作の魅力が爆発する瞬間がある!! キャラクター達が負っている過去の傷が浮かび上がってくる後半戦からの勢いは素晴らしい。過去に縛られながらも、幸せを勝ち取ろうと藻掻く姿に心が揺さぶられる。

ミニッツという『心を盗み見る力』は、相手の素直な心に触れる能力でもある。騙し合いの心理戦の中にも、本当の心が見える瞬間を与えてくれるのだ!!

前半と後半で荒々しく展開が変わり、少しだけドタバタしている部分もあるがそれが決して悪くない。

主人公の心からの慟哭には思わず涙を誘われてしまうほどだ。このシーンの切れ味は凄まじく、是非読んでもらいたいオススメポイント1000点!! という感じだ(意味不明)

第18回電撃小説大賞<選考員奨励賞>受賞作ということで、本作がデビュー作になるわけだが「電撃文庫はまたいい新人を捕まえたなぁ……」と感じる。この『ミニッツ』は巻を増す毎にキャラクターが活きてくるタイプの物語だと思う。

 

とりあえず、2巻まだですか!?

ということで、第5回【このライトノベルが売れて欲しい!】は以上になります。

テンションが上がってしまうとネタバレのラインを踏みそうになるのですが、今回はセーフorアウト!? ギリセーフですよね!! そこは読んで確かめてみましょう!!

ではまた、私情入り混じるカオスな記事でお会いしましょう!!

【記事:ゆきとも】

(C) アスキー・メディアワークス 乙野四万字/ゆーげん