【このライトノベルが売れて欲しい!】第10回『ラ・のべつまくなし』

あなたにとって、ライトノベルとはなんですか?

ということで始まりました。売れ行きとかあんまり気にせずに、とりあえずオススメを紹介してしまっている感のある『ラノ売れ!』。

ライターの願望を多分に込めながら紹介していきたいと考えております!!(ラノベニュースオンライン様の私物化バンザイ!!

『このライトノベルが売れて欲しい!』第10回もついに十回目。オススメを沢山紹介したいということで、週一回じゃなくなっているが気にしない!! GWですしね!

記念すべき10回目にご紹介するのは

『ラ・のべつまくなし』

著:壱月龍一 

イラスト:裕龍ながれ

~あらすじ~

好きになった文学少女は……腐女子だった!

恋愛経験ゼロ。生真面目に純文学を志すも、希望とは裏腹にラノベ作家としてデビューしてしまった青年・矢文学。しかも著作は、ネットの口コミもあり大ヒット! メディアミックスも決まり順風満帆! ……のはずが、原稿が書けない! 気晴らしに、通い慣れた図書館に向かったブンガクは、そこで出会った少女・明日葉に一目惚れしてしまう。彼女はブンガクのラノベ作品の大ファンで、聖地巡礼の途中だった。仲良くなろうとするものの、ブンガクは二次元アレルギー、明日葉は腐女子で……。カタブツとフジョシの純愛系ラブコメディ!!

2010年に全3巻で完結しているシリーズの紹介になります。

本作はすでに完結している作品ですが、より多くの人に手に取ってもらいたい≒売れて欲しい作品の1つ!!

● 純文学作家志望のラノベ作家が主人公!!

主人公の矢文学――通称ブンガクはラノベ作家の青年(20歳)

作品はメディアミックスも決まっており順風満帆--と思いきや、彼が本来志していたのは『純文学』。さらに、原稿が危機として進まない!?

ということで、年齢が20歳、さらには職業がラノベ作家というライトノベルでは珍しい設定の主人公だろう。

ブンガクは『純文学作家』を志す青年で、彼のあり方はかなりの時代錯誤。服装は常に着物、小説を書く際はパソコンなど使わず手書きという徹底ぶり。性格も真面目で、女性慣れしていない不器用な青年だ。

純文学作家として活動していた彼が、ひょんなことからラノベを書いたところ、なぜか大ヒット。当然続きを書かなければいけないわけだが、純文学作家希望としてラノベを書くというジレンマに苛まれることになる。

さらに彼は特殊な精神的病気『二次元アレルギー』というものに苛まれていた。それは『二次元のキャラ絵』を見ると吐き気などを催し、行き過ぎれば気絶してしまうというもの。

彼のかつての『トラウマ』がそれを引き起こしているわけだが、その『トラウマ』に『ライトノベル』が密接に関係している。

そんな作家である主人公が見出す『ライトノベル』とは?

というものが、本作の大きなテーマの一つになってくる。

● 甘酸っぱい純愛物語!! それを彩るキャラクター!!

ブンガクが一目惚れする少女--明日葉はブンガクの書くライトノベルの大ファン!

17歳の女子高校生、口癖は「くふふっ」、一人称は「ボク」というなかなかに色物なヒロインだと言えるだろう。

さらに彼女は罪深き業<カルマ>をその身に宿す『腐女子』と呼ばれる人種なのだ!!

ラノベ作家と腐女子のファンの純愛物語が本作の面白い要素の一つだろう!

二人の甘酸っぱい姿に、ニヤニヤが止まらない!

裕龍ながれ先生の柔らかいタッチのイラストも素晴らしい!!

主人公とヒロインの説明だけを見ると、かなりイロモノな作品に見えるかもしれないが、決してそんなことはない!!

本作は純愛小説、ラブコメとしても秀逸な出来になっているからだ! 不器用なブンガクが明日葉に一途に思いを向ける姿には新鮮味すら覚えるほどだ。

『作家とファン』という立場の違いや、お互いの思いがすれ違う部分も多く、読者もニヤニヤと焦れったさを味わうことになるだろう!

 

だが、それがいい!!

そして、そんな二人の背を押してくれるのが周囲のキャラクター達だ。

本作に登場するキャラクターは非常に好感を持てるキャラクターばかり!!

とりわけ、ブンガクと『作家と編集者として二人で一つの作品を作ろう』と誓いあった親友、『圭介』が格好良すぎる!!

ラノベ史上屈指の親友キャラなのでは!? と個人的に思っているほどいい奴だ。落ち込むブンガクを慰め、時には叱咤をする姿は格好良すぎる。パッと見ると今風のチャラい青年だが、他人を気遣う優しさを持っている。

その二人の関係性をやたら邪推する腐女子のヒロインという面白い構図も発生してしまうほどだ!!

明日葉のテンションはヒートアップ。……決して二人はBL的な関係ではないです。

他にもブンガクの担当編集者(女性)や、ブンガクのラノベの担当イラストレーター(双子の兄妹)など、様々なキャラクターが登場する!!

本作は全3巻ということで、昨今シリーズモノのラノベの中では短い作品だが、キャラクター全員がしっかりと描写されているため、魅力が薄いということはない!!

むしろ一人一人にきちんとスポットが当たるため、密度の濃いキャラクターになっているぞ!!

二巻から登場のイラストレーター『双星』。双子でイラストレーターをしている。

● ラノベが好きで好きでたまらないアナタへ

アニメ、漫画、ライトノベル――というように、ライトノベルというものが大きく扱われ出した昨今。ライトノベルに対する声も、内外問わず大きく響くようになりました。

私自身も「最近のライトノベルは~」というような、ある種の差別的、懐古的発言をしてしまうことがある。

そんなときに、改めて読んでもらいたい(読みたい)のが『ラ・のべつまくなし』という作品だ。

ライトノベルとはいったい何なのか?

ライトノベルとはどうあるべきなのか?

という問いにたいして、これほど真剣に答えようとしているライトノベルは他にはないと思う。

ブンガクが『ラノベとはどういったものであるべきなのか?』ということに悩み、苦しみ、仲間の助けを借りて導き出した答え。その答えは、是非本作を読んでみて確認してみてほしい。

個人的には、とても感動する答えだった!!

ライトノベルをあるモノに例えて~(以下略)あまり言いすぎてしまうと楽しみがなくなってしまいますね!

ライトノベル好きな人ならば、一度は考えてしまうその問いを、キャラクターと共に考えてみると面白いと思います。

Q、あなたにとって、ライトノベルとはなんですか?

この問いに真剣に向き合った本作『ラ・のべつまくなし』。

是非、ライトノベルが好きなアナタに読んでもらいたい!!

もちろんテーマ性だけではなく、物語としての面白さも保証しますよ!!

ということで、第10回【このライトノベルが売れて欲しい!】は以上になります。

第10回ということで、ようやく二桁に突入ですねぇ。これまでの記事を読んで、少しでもライトノベルを読んでくれた方がいることを願っています!

これからもオススメなライトノベルを紹介していきたいと思います。『このライトノベルが売れて欲しい!』を今後ともよろしくお願いいたします!

それでは来週も私情入り混じるカオスな記事でお会いしましょう!!

【記事:ゆきとも】

(C)小学館 壱月龍一/裕龍ながれ

[関連サイト]小学館ガガガ文庫