【特集】画集『NOTE 変態王子と笑わない猫。 カントクアートワークス』発売記念インタビュー さがら総先生×カントク先生
2019年7月25日に発売された画集『NOTE 変態王子と笑わない猫。 カントクアートワークス』の発売を記念して、約9年間にわたり『変態王子と笑わない猫。』の物語を手掛けてこられたさがら総先生と、同じくイラストを手掛けてきたカントク先生に同作についてのお話を伺いました。なお、本インタビューの一部は画集『NOTE 変態王子と笑わない猫。 カントクアートワークス』にも収録されたものとなっており、画集と本記事をあわせて読むことで、インタビューの全編を読むことができます。
・さがら総(インタビュー内は「さ」)
MF文庫J刊より『変態王子と笑わない猫。』を全13巻で刊行。『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?』も5巻まで発売中。
・カントク(インタビュー内は「カ」)
MF文庫J刊より『変態王子と笑わない猫。』のイラストを担当。ガガガ文庫刊『妹さえいればいい。』などのイラストも手掛ける。
■対談全概要 ・『変猫。』を振り返る(画集収録・冒頭のみWEB公開) ・本作の代名詞でもあった猫神様と猫像のデザイン(画集収録) ・2013年にはTVアニメ化も行われた『変猫。』(画集収録) ・ヒロイン達のイラストに関する思い出のエピソード(画集収録) ・シリーズを通して選ぶ最高の一枚(画集収録) ・今だから言える、一番気になっていたキャラクター(WEB公開) ・最初と今、設定がまったく異なるキャラクター(WEB公開) ・お二人の率直な答えが聞きたい!(WEB公開) ・次にタッグを組むとしたら(WEB公開) ・シリーズを追いかけ続けたファンのみなさんへ(画集・WEB共通) |
――本日はさがら総先生とカントク先生にお話をお伺いします。よろしくお願いします。
さ&カ:よろしくお願いします。
――それでは自己紹介についてカントク先生お願いします。(さがら総先生の自己紹介は過去記事にて)
カ:埼玉県在住のイラストレーターです。『変態王子と笑わない猫。』第1巻のイラストを担当する直前から飼いはじめた猫がいるんですが、そのおかげもあって猫が大好きです。最近は身体を鍛えようという目標を立てました。特に締切日の直近は1日の歩数が100歩もザラで、トイレにしか動いてないだろうって日が続いたりするんです。連続してそんな日が続くとさすがにマズイなって感じることが多くなりまして……。具体的な鍛え方は決めてないんですけど、最終的にはおっさん達で本気のアスレチックに挑戦してクリアできるかどうかをやろうと思っています。まずは挑むための身体づくりからですね。たかがアスレチックではあるんですけど、万が一にでも利き腕を折ったりしたら大変ですから。
さ:それは身体を鍛えることによって避けられるんですか?(笑)。
カ:そこはストレッチも多めにしてなんとか……。本当に最近、関節が弱くなってきたなと年々感じているので頑張ろうと思っています(笑)。
――猫が好きということでしたが、ほかにも好きなものや苦手なものがあれば教えてください。
カ:好きなものは先ほども触れた猫と、パソコンをいじることが好きですね。昔からいじっていて、ファンとかもりもり増設してます。苦手なものは……遅れ気味な進行でしょうか(笑)。オンスケジュールの時は調子が良くてさらに優良スケジュールで進めることができるんですけど、遅れている時はより遅れてしまうという悪循環が生まれがちなんですよね。一定期間きちんと与えられている中で手が止まってしまうとさすがに申し訳なさも強くて……。逆にスケジュールが最初から遅れ気味の時は、むしろストレスフリーだったりするんですよね(笑)。
さ:最初からギリギリなら自分は悪くないなー、みたいな(笑)。
カ:そうです。そういう場合はストレスを感じることは極端に少ないですね(笑)。
――カントク先生がイラストを描き始めたきっかけはなんだったのでしょうか。
カ:イラストやキャラクターは小学校の頃に『ドラゴンボール』とかを模写しながら描いていました。中学校に進学して初めてオタク友達ができて、かなり厳しめの批評をする友人だったんですけど、描いたものを誰かに見てもらえることがとにかく嬉しくて、たくさん描くようになったことがきっかけのひとつだったと思います。
さ:そのときから上手かったんですか?
カ:まったくそんなことはないです(笑)。最初はテレビを見ながら、ひとつひとつの部品やバランスを照らし合わせるという行為をずっと繰り返していました。最初の頃は指定規を使って大きさや長さの確認をしたりしていましたね。
さ:小学校の頃からサイズ感を意識して描いていたのは凄いですね。ものの見方が違う……。
カ:そうなんですかね(笑)。細かい線が綺麗かどうか、描きたい女の子のおっぱいがどうこう以前に、全体のバランスと比率がおかしいと、そもそも絵は上手に見えないという感覚が小学校の頃からあって、そこをとても意識しながら描いていました。
さ:ご両親の影響はありましたか?
カ:それはないですね。両親はサラリーマンですし、漫画もほとんど読まないので。そのくせたまに、「指が長すぎじゃない?」とか指摘してくるんですよ(笑)。
さ:それじゃあもう、最初からなんとなくバランスが大切だって自分で考えるようになったってことですよね。さすがというか、マジで凄いですねこれ……。
カ:絵に対するバランスが、絵を描くことに関して個人的に一番気持ちよく感じる部分だったんだと思います。そんな大したアレじゃないですよ(笑)。
――『NOTE 変態王子と笑わない猫。 カントクアートワークス』の発売、小説『変態王子と笑わない猫。』も今春発売された第13巻で完結となりました。あらためて感想をお聞かせください。
カ:作品がきちんと完結した嬉しさが強いです。寂しい気持ちも当然あるんですけど、刊行ペースだけが間延びして終わらないままというのも嫌だったので(笑)。きちんとした形にまとまって、さらにはエピローグまである。満足度は非常に高かったです。
さ:この作品においては本当にいろいろあって、『変猫。』を書くことに対するハードルが上がってしまった時期もありました。それでも物語として始まりと終わりがあって、第1巻で横寺が月子にブルドッグするシーンを受けたエピソードを、第12巻のラストに諸々の終わりの象徴として描けた。エピローグの第13巻では新しいはじまりを書くこともできて、物語としてはとても満足していますね。
――お二人にあらためてお聞きしたいのですが、主役脇役関係なく、シリーズを通して一番印象深いキャラクターは誰でしたか。
カ:関係なく選びたいところですけど、どうしても僕の中では関係してきてしまうんですよね。基本は月子ですけど、これから先の未来を描きたいキャラクターとして選ぶとすれば、中学生のエミを描きたいなとは思います。エミは中学生くらいで、精神面も含めて年相応の印象なんですよ。
さ:僕は難しいですね……この物語はツカサさんの物語でもあるということがどうしても過ぎってしまう。ツカサさんを書けてよかったという思いはあるんですけど、そういったものを抜いて考えると僕もエミなのかなあ。ちょっとリアルな話になるんですけど、イラストのピンナップを決めたりする時も、エミが一番割を食ってきたキャラクターでもあるんですよ。メインキャラに枠を取られがちというか。その辺はほんわか様も一緒なんですけど。
カ:ほんわか様は大学生になって、ようやくカラーで登場しましたよね(笑)。
さ:そうなんですよ。なので、ファンの少なさそうなキャラクターを好きになってあげたいという思いがある(笑)。
※印象深いキャラクターではお二人ともが声を揃えたエミ
――お二人とも「エミ」の名前を挙げられたのは意外でした。
カ:エミはなんだか飛び道具のようなイメージのキャラクターだったんですよね。
さ:毎回コスプレをさせられているイメージ。
カ:確かに普通の格好はあんまり描いてあげられなかったかもしれないですね。エミはコスプレするか、或いは叫ぶかみたいな(笑)。
さ:エミに対しては横寺くんもよくお縄にならなかったなっていうシーンも少なくなかったですしね。この町の治安にはちょっとした不安を感じざるを得ない(笑)。
※様々なコスプレで登場したエミ
――応募原稿時から設定が大きく変わったキャラクターはいましたか。
さ:そうですね……ポン太ってべらんめえ口調じゃないですか。最初は普通の口調だったんですけど、もう少し印象に残る台詞回しをしたいと思ってべらんめえにしたんですよ。その結果書きづらさも増したという(笑)。エピローグでも世界一周旅行しているのにはそんな理由が……というわけではないんですが(笑)。
カ:べらんめえ口調にした理由は印象度にあるということですか?
さ:もうひとつ、『変猫。』は世界観としてやや古めというか、割と古い因習のお話でもあるので、そういった要素を匂わせられたらと思ったんですけど。あと設定の変わったキャラクターで言えば、記憶が定かではないんですけど、鋼鉄さんがもう少し賢かった気がします。今よりは理性的だった気がしますし、「妹と結婚する」みたいな流れはなかった気がしますね。
――ここからは、お二人に本作にちなみながら様々な質問をお聞きしたいと思います。まずは本作でも欠かせない要素のパンツ。お二人の好きなパンツの柄をお聞かせください。
さ:すごい質問だ(笑)。下着は凝りだしていくと、どうしても女性的な感性が強くなって、女性好みのものが多くなる印象があるんですよね。マニキュアやペディキュアも自分たちが楽しいことが前提になると思うんですよ。誰かのために見せるというのは二の次で、オシャレ下着にはそんな傾向を強く感じることも多い。そういう意味では、年齢低めの子が背伸びをして履く下着がいいのかなって思うんです。僕にとって、ではないですよ。ラノベ読者にとって、いいんじゃないかと思うんですが、カントク先生はいかがですか?
カ:確かに男性から見る「可愛い」と、女性から見る「可愛い」に差はあると思いますけど、意外と繋がっていて、半分くらいは同居していると思ってます。なので、今時の女性用下着でも男性オタクがひゃっほいするようなデザインはむしろ多いんじゃないかなって。なぜなら女性だって男性に喜んでほしいわけじゃないですか。どっちにも喜ばれるようなデザインがむしろ増えてきたなと思ってます。もちろん、装飾過多なものは刺繍を身に付けたいだけという見方もできますが、様々な工夫を凝らしているデザインは、どちらも両方可愛いと思えるものがあるんじゃないかなと思います。さっきから質問には答えてないですね(笑)。
さ:いやあ、真摯に真面目に奥深さを語ろうとすると一問一答のようには答えられないですね(笑)。
カ:でも結局は何周も回って白に落ち着く気がします。
さ:いわゆる「童貞を殺す服」ってのが概念としてあると思うんですけど、童貞を殺す下着と言うのが一番いいんじゃないかなって思います。刺繍や柄が派手という感じよりは、勝負パンツではないけど、実質勝負パンツであるみたいな。虚飾と技巧がうまく組み合わさった下着がいいんじゃないかなって。
カ:おっしゃりたい事はわかりますけど、具体的な柄については?(笑)。
さ:そういう意味ではカントク先生の同人誌を買って勉強していきたいということですね。それが僕の好きな下着です。
カ:こうなったさがら先生は逃げ切るので具体的な柄は聞けそうにないですね。ズルい!(笑)。
――全裸シーンも本作では多いと思いますが、お二人は下着と全裸のどちらが好みですか。
カ:僕は下着です。この作品でも他作品でも布があった方が素敵です。
さ:僕は全裸のうえで、画面の端の方に脱いだ下着を置いてほしい。なぜなら物語性が一気に出てくるから。たとえばいきなり押し倒された格好でも、畳んだ下着が目の端に映ればどういうことだろうって思うじゃないですか。逆に澄ました顔で当然のように横になっていても、くしゃくしゃの下着が放り出されてあったらキャラクターの内心の想いを考えざるを得ない。そういう意味で、全裸の上で下着の亡骸を添えてほしい。
カ:主食が全裸で副菜が下着みたいな(笑)。
さ:むしろドレッシング?(笑)。
※月子の全裸シーンが多かった理由は画集でも語られた
――お二人のフェチについて教えてください。
カ:なんかあります?
さ:フェチと言うにはおこがましいかもしれないですけど、おヘソが好きなんですよね。カントク先生のイラストでおヘソが描かれているとついつい見ちゃいます。
カ:なんとなくわかります。僕もざっくりですけど、制服が好きで制服フェチって言われますね。『変猫。』タイプの制服だとちょっとした動作で、パンチラ以上におヘソが見えるじゃないですか。これいいなって思うことはあります。特に『変猫。』では欠かせない組み合わせだと思うんですよ。
さ:ヘソちらは奥が深いですからね。すべすべのお腹にぽっこり空いた神秘。穴だけど穴ではない。見せてもいいけど見てはいけない。ある種のロマンが詰まっている(笑)。
※おヘソの描写も『変猫。』では多かった
――お二人は精神的なロリと身体的なロリのどちらがお好きですか。
カ:僕は身長が高くても低くても大丈夫で、肉付きは薄い方がいいです。精神的には自分と同じくらいが一番受け入れやすいというか、ギャップがあっていいなと思います。さがら先生は以前にうかがった感じだと結構ド変態な感じだった気が。
さ:なんてこと言うんですか!(笑)。僕は道理の通らない子がダメなんですよね。道理がわかっていて、賢い子が良いです。ガチのロリだと無邪気な子とかも選択肢にあると思うんですけど、そういう子よりも腹に一物あったり一歩引いていたりする、ロリを自覚しているけどロリじゃない、でも最終的にはロリであるみたいな子がいいです。禅問答みたいだな(笑)。
カ:それは精神的な話になるんですかね?
さ:無邪気なロリが精神的なロリに近しいのかなと思うんですけど、精神的には大人びていたり、道理がある方がいいですね。身体的には……書き手として考えるとどうしてもバランスをとっちゃうので、なかなか選べないですね。
カ:つまり今のさがら先生の作品を読めば、バランスをとっているつもりのロリが見えると?
さ:おっと?(笑)。 たとえば『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?』があるじゃないですか。中学生のヒロインを書いているわけですけど、僕は別段ロリのつもりじゃなかったのに、ロリであると言われて驚いたんですよ。中学生は果たしてロリなのかと。
カ:中学生はロリかロリじゃないか問題ですね。
さ:実際のところどうなんですか。
カ:中学生は僕らからしたらちょっと幼めなロリというイメージですね。ど真ん中だと思っている人はちょっと考え直したほうがいいかなって(笑)。
さ:待って?(笑)。僕だってど真ん中だと思っているわけではないですよ(笑)。僕にとって中学生は、一番子供と大人の間にある背伸びの部分を書きやすい年代なんですよ。高校生でも背伸びはあるけど、大人になることを義務付けられているじゃないですか。卒業後に就職する人もいればアルバイトだってできる。でも中学生は社会において子ども扱いですよね。大人になろうと思っても具体的に準じる何かができるわけでもなくて、一番葛藤を物語的に描きやすい。なので、ロリとしてではなくそういう社会の見方に対するアンチテーゼの物語として書いていきたいわけであって……。
カ:つまり、結論は?
さ:背伸びしている子が好きです。ロリに甘んじている子は好きではないです(笑)。
カ:さがら先生はキャラクターをすごい斜めに見ますね。
さ:そうですかね。ロリはある意味でオタクコンテンツの中における長所だと思うんです。ただ、それを自覚していない子は嫌なんですよね。長所だと思って利用しているような子が良いです。利発さやあざとさのようなものが垣間見えるとなおいいですね。なんか真剣に語ってしまったぞ(笑)。
――お二人はどんな動物が好きなんですか。
さ:カントク先生は猫を飼ってらっしゃるとのことで、猫好きなんですよね?
カ:そうですね。圧倒的に猫が好みですね。
さ:僕も猫派なんですけど、最近トイプードルを飼いはじめたんですよ。自分の中では相変わらず猫派だと思っているんですけど、懐いて尻尾を振ってくる犬を見ていると、報われない感を感じてしまうんですよね。
カ:なぜ!?
さ:健気なのに報われない気持ちがわかるというか。僕は二番手としての犬が好きなんだと思います。
カ:梓って名前にはしないでくださいね(笑)。
さ:――(笑)。
――生まれ変わるなら、『変猫。』の誰になりたいですか。
さ:転生ってこと? 記憶を持ったまま? 僕は美少女になりたい欲求があるので、女の子の誰かになりたいです。
カ:どうせならそうですよね。おっさんイラストレーターよりは美少女イラストレーターになりたいですし。
さ:美少女で一番可能性のありそうなキャラクターだと、エミかな? 二ヶ国語喋れるバイリンガルだし、まっとうな精神の持ち主だし、自立してるし料理もできる。エミの姿でお正月に巫女服を着たり、オタクに写真を撮られてSNSで晒されたり、成長した後にネットの広大な海のどこかでその画像がまとめられているのを発見して、ちょっと嫌な気分になってみたいです。
カ:急にさがら先生どうした!?(笑)。
さ:なんというか、純粋にそうやってみんなから狙われて嫌な視線を浴びる立場になってみたいんですよ。わかります?
カ:わからないです(笑)。僕もいろいろ考えたんですけど、猫神がいいなあって。
さ:それは猫神ちゃんモードですか。それとも初期のワッハッハって言ってるモードですか。
カ:どっちでも。どうせなら美少女がいい。神様の力が使えるし、筒隠家の美少女をずっと見ていられるわけですよね。
さ:なるほど。筒隠家の可愛い女の子のために能力を使う立場でありたいと。
カ:そうですね。別に覗きたいわけではなくて。見守りつつ、謎の力で守れるみたいな。
さ:視線が外に向いているか、外から自分に向けられることを楽しむかで違いがでましたね(笑)。
――お二人への愉快な質問はこのあたりにして、あらためて今後、再タッグを組むとしたらどんな作品に挑戦したいですか。
カ:さがら先生の作品を読んでいると、シリアスな部分にすごく惹かれるんですよね。なので、落ち着いた作風でかつ、全力の文章力を出されたもの。そしてその文章にあわせて、僕がイラストを掛け合わせていくような作品を手掛けられたら楽しそうだなと思います。ラブコメでもまた少し違う路線をやってみたいですね。ちょっと意識高くて売れない可能性もあるんですけど、今のさがら先生と組むのであれば、同じことではなく違うことをやりたいです。
さ:担当さんに企画を出しておきます(笑)。
――それでは最後にシリーズを追いかけ続けたファンのみなさんへ一言お願いします。
さ:自分が読者である時に、手をつけたシリーズをすべて読み切るかというとそうはならないんですよね。それこそ何年も跨いでいるものとかだと、読み手側の立場や感じ方も変わってきますし。僕自身十数巻も読み切った作品は人生の中で本当に好きなものしかないわけで。そういう意味でも『変猫。』を最後まで読んでくださった方には、あとがきで何回も書きましたけど、言い表せない程の感謝でいっぱいです。本当にありがたいことだなと思います。
カ:さがら先生の言う通りで、基本的には感謝しかありません。すべて読んでくれた人は、その後の人生においてもずっと覚えていてくれると思うんです。自分自身も忘れることはないシリーズなので、思い出もきっと共有していけるんじゃないかなと。そこには作り手も読み手も大きな違いはないと思います。僕も時々、ちらっと『変猫。』のキャラクターたちを描いていこうと思っているので、これからもずっと忘れないで思い出を共有しましょう!
さ:僕たちも印象に残るイラストについていろいろなお話をしました。ぜひ読者の方にも自分の中で印象に残っている最高のカントク先生の一枚を、画集を見ながら探してほしいですね。
カ:そうですね。ぜひ1冊目とあわせて探してみてほしいです。
さ:どれが一番好きだろうとか、何が一番思い出として残っているんだろうとか、自分のなかの歴史や感情と突き合わせて、マイベストを選んでほしい。僕たちもかなり楽しみながら振り返ってきたので、その楽しさを読者の方にもぜひ感じていただきたいです。
さ&カ:それでは最後に――ヘンティカンヘンタイ!
画集『NOTE 変態王子と笑わない猫。 カントクアートワークス』が発売されたさがら総先生とカントク先生のお二人にお話をうかがいました。本記事には掲載されていない『変猫。』秘話が画集では満載となっていますので、本記事とあわせて読んでみてください。さがら総先生の新シリーズ『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?』もMF文庫Jより第5巻まで発売中です。
©さがら総/KADOKAWA MF文庫J刊 イラスト:カントク
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