【このライトノベルが売れて欲しい!】第12回『豚は飛んでもただの豚?』

好きなライトノベルは、やっぱり好き。そういう気持ちだけは、どうしようもないよ。

そんな感情まで抑えつけちゃったら、あたしたちの未来には何が待ってるのかな?

それこそ、ただ人を傷つけるだけの哀しい怪物になっちゃうんじゃない?

ということで始まりました。続きが読みたい!メディアミックス展開して欲しい!単純に沢山の人に手に取ってもらいたい!という願望を織りまぜてオススメラノベを紹介する『このライトノベルが売れて欲しい!』第12回でございます。

最初に書かれているのは私がポエムっているわけではなく、ライトノベルの名言をパロっているということに気づかれているのか、そうでないのかわかりませんが、早速行ってみましょう!!

今回紹介するのは

『豚は飛んでもただの豚?!!

著:涼木行

イラスト:白身魚

~あらすじ~

元不良でこの春から高校生になる真宮逢人は、バイト先から逃走する食い逃げ犯を追いかけていた。逃げられそうになったところを、ポニーテールの美少女・藤 室綾の純白の……――ではなく、ハイキックに助けられる。

真宮はその日から、綾のことをなぜか忘れられずにいた。高校の入学式当日、真宮の席の目の前に は、見覚えのあるポニーテールが揺れていて、思わぬ再会を果たす。さらに、バイト先には綾の妹・瑞姫までやってきて、新しい日々が始まる予感。

そんなある 日、真宮は瑞姫から「綾姉のこと気になるんでしょ?」と告げられ――。第7回新人賞〈最優秀賞〉受賞作・元不良の少年と美少女三姉妹が織り成す、青春×初 恋×ぽんこつストーリー堂々開幕!!

● 『初恋』とは最高のエンターテイメントの1つである!!

初恋、読んで字のごとく『初めての恋』。それはほぼ全ての人間が通る青春だ。

それは一度しか経験できない貴重な青春の1ページである!!

これが最高のエンターテイメントにならないわけがない!!

本作『豚は飛んでもただの豚?』(以下、豚豚)は、主人公『真宮逢人(まみや おうじ)が経験する初恋と、そこから生まれる変化を描いたライトノベルである!!

本作はファンタジー要素やバトル、悲壮な出来事、世界を巻き込んだ争いなどは存在しない。そこにあるのは『日常に生きる人々の成長の軌跡』である。

真宮は中学生時代に不良として恐れられていた高校一年生。

今はボクシングに打ち込み、喧嘩をすることはなくなっていたが、中学生時代の悪名は様々なところに響きわたっていた。

自分の暴力的な衝動を満たすためにボクシングに打ち込みながら、高校へ進学を控えていたある日、彼に劇的な出会いが訪れる。

飲食店でのバイト中、食い逃げ犯を追いかける真宮。

食い逃げ犯を颯爽とハイキックで倒す少女――藤室綾(りょう)。

あまりにも美しいハイキック、爽やかな笑みを浮かべる綾を見て、真宮は恋に落ちてしまうのだった。

それは真宮にとって世界の姿を変えてしまうほどの劇的な『初恋』であった。

 

食い逃げ犯を捕まえた少女、綾との高校での再会。

彼女は真宮と同じ高校の生徒で、さらには目の前の席になるのだった。

彼のモノクロの日常に訪れた初恋という出来事は日々の色彩を変化させていく。初恋の相手である綾の三つ子の妹、『藤室瑞姫(みずき)『藤室雲雀(ひばり)』、彼女たちの幼馴染であるポッチャリ眼鏡の『風太郎』など、初恋を通じた新たな出会いが真宮自身を変えていく。

彼女たちとの出会いが、真宮を変えていく。ゆっくりと、一歩一歩変えていく。

初めての恋、初めての友人、初めての敗北――様々な初めてを通して、一歩一歩成長する主人公の姿が、本作の素晴らしいポイントの1つだろう!!

● キャラクターの感情を丁寧に、丁寧に描いてゆく!!

主人公の真宮は腕っ節が強い男ではあるが、内向的な側面も強い。さらに人と接するのも苦手で、ぶっきらぼうな態度が周囲に恐れを抱かせてしまっていた。そんな彼が初恋をきっかけにしていろいろな人々と出会い、精一杯前に進もうとする様には胸を打たれる!!

また恋愛のアドバイザーになってくれる瑞姫に対して、感謝の念を忘れることなく、時には瑞姫自身を励ましていく真宮。

彼の誠実性――何事にも『ありがたい』と素直に思える部分が魅力的なポイントだろう。

綾の妹、瑞姫。面倒見のいい彼女は真宮の恋のアドバイザーになってくれる。

彼女と真宮がどのような関係になっていくのか、という部分も本作の魅力の1つだろう。

真宮はバカなりに精一杯努力し続ける。時には迷い、誰かに手を取ってもらうこともあるが、それでも前に進んでいく。そんな彼の悩み、葛藤、焦燥が丁寧に、丁寧に描かれているのが本作の素晴らしいところだ!!

同時に、アドバイザーたる瑞姫の心理描写も多く、彼女が本作のもう一人の主人公だと言っても過言ではないだろう。

イラストレーターの白身魚先生の柔らかいタッチのイラストと合わさり、キャラクターの感情が痛いくらいに伝わってくる点も素晴らしい。

二人の関係はどうなっていくのか?

青春はゆっくりと進んでいく。

高校1年生という多感な時期に、心揺れ動く彼らの一挙一動が物語を紡ぎだしていく。

世界自体は劇的には変わらない。でも、自分は変えていける。そして、変わった自分が見る世界は、これほどまでとは大きく変わっている。本作はそのことを私達に気付かさえてくれる。真宮や瑞姫を通して見る世界を、ぜひ体感してもらいたい!

また、本作は第7回MF文庫Jライトノベル新人賞最優秀賞作品だ。

MF文庫Jといえば、昨今では『萌え』に比重を置いた作品が多い(ファンタジー作品も好調)。そのような中で、こういったほろ苦い青春ラノベが新人賞を受賞したことは多くの読者を驚かせたことだろう。

豚豚共々、MF文庫Jがこれからどういったレーベルになるのか注目していきたい!!

現在、既刊2巻!!

まだまだ追いつける巻数なので、ぜひ2巻一気に手に取ってしまおう!!

巻数を増す毎にキャラクターの魅力が増していくため、早く続きが読みたいと思ってしまうこと請け合いだ!!

ということで、第12回【このライトノベルが売れて欲しい!】は以上になります。いかがだったでしょうか?

ライトノベルニュースオンラインさんが、個人ブログのラノベ感想記事を取り上げ始めましたね!他の方の勢いに負けないように面白い(売れて欲しい)ライトノベルをガンガン紹介していきたいと思いますよ!!

それでは来週も私情入り混じるカオスな記事でお会いしましょう!!

【記事:ゆきとも】

(C)メディアファクトリー 涼木行/白身魚

[関連サイト] MF文庫J