【日刊試読タイム】『魔法使いと僕』(オーバーラップ文庫)

真夏なのに気温が20度台というのはありがたい限りです。

さて、今回はオーバーラップ文庫が2016年8月25日に発売する『魔法使いと僕』。新たなファンタジー作品が動き出します。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

魔法使いと僕

【あらすじ】

少年は故郷と同胞を奪われて一人だった。少女は旅の荷物さえ失って行き倒れていた。カルルとエルシー。むさぼるように拡大を続ける「帝國」の辺土で二人は出会う――。人と亜人。名前もない小さな村で身を寄せあい暮らすひとびと。命は散り、花は咲く。コルタポ。辺土の商都。そこではひとがひとを売りさばき、ひとがひとを所有する。逆らいがたきその現実。引き離される二人。果たしてそれは運命なのか。巻き起こる騒乱。糸を引く者。引かれる者。あらがう者。うつむく者。前を向く者。「――ぼくらはとにかく、種をばらまく」「死ぬなんて、だめです!」「ひとを救うのって、簡単じゃないよ。きっと」 少年と少女が“生きる”意味を求めて旅する珠玉のファンタジー、ここに開幕!

著者は十文字青先生。イラストは細居美恵子先生。十文字青先生は『灰と幻想のグリムガル』の著者でもあり、イラストを担当する細居美恵子先生とはTVアニメで接点を持つ『灰と幻想のグリムガル』コンビになります。そんな本作は一人の少年と一人の少女とが出会い、共に旅するファンタジー作品のようですね。試し読みでは約15ページが公開されています。挿絵も1枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

少年は行き倒れ(?)の少女と出会う。

主人公は故郷と同胞を奪われて始まりも終わりもない旅をする少年カルル。乾ききった辺土の大地を黙々と歩いていた少年は、道中安らかに眠るように行き倒れている少女を発見します。ただのめずらしい綺麗な行き倒れ。そう思い先を急ごうとしたカルルと、道端に行き倒れた少女の目がばっちりと合いさえしなければ、この物語はここで終わっていたのかもしれませんね。

不思議な両眼と白銀の輝きを帯びる髪の少女エルシーは、突如カルルに襲い掛かるも気絶してしまいます。気力も体力も限界だったのか、それ以外にも何か原因があるのか。カルルもまた少女をそのままにしておくわけにもいかず、旅の道連れとして少女を抱えたまま歩みを進めます。少女に刺された左手も気付けばふさがってしまうなど、カルルにも何やら秘密がありそうですね。そんな少年と少女は小さな集落へと辿り着きます。

集落でカルルは亜人の一家と出会います。タガトとその妻ミハコ、そして娘のサチ。人の良さそうな夫婦の娘は流行りの病気を患っており、一家の生活もかなり苦しい様子が見て取れる。自分達だって相当苦しいはずなのに、それでももてなそうとしてくれる夫婦にカルルはいたたまれなさや居心地の悪さを覚えます。その原因は理解できぬまま。ちなみにここまでエルシーは気絶したままですね。そろそろ起きてもいいはずですエルシー。

試し読みでは二人の出会いまでで、言葉のやり取りはほとんどありません。亜人が住む名もなき村がはじまりとなって、少しずつ二人の出会いの意味が描かれていくことになるのでしょう。少しわけありな印象を受ける山へとカルルが出かけるところまでが公開されています。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©十文字青/オーバーラップ イラスト:細居美恵子

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[関連サイト]

『魔法使いと僕』特設サイト

オーバーラップ文庫公式サイト

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