【日刊試読タイム】『地球最後のゾンビ -NIGHT WITH THE LIVING DEAD-』(電撃文庫)

東京ってもう梅雨に突入しましたっけ?

さて、今回は電撃文庫が2018年6月9日に発売する『地球最後のゾンビ -NIGHT WITH THE LIVING DEAD-』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

全世界を襲ったゾンビパンデミックから5年後――、人類はほぼ全滅していた。荒廃した東京をひとりさすらう少年ユキトはある日、「死ぬまでにやりたい10のこと」のため北海道を目指し旅をしている少女エコと出会う。いつも笑顔で明るい彼女だが、その正体は他に例のない“ゾンビ化していないゾンビ”だった。彼女の死を見届けるため、人類の敵とふたり旅に出ることにしたユキト。決意を胸に、朝日とともにいざ出発しようとするとエコがかわいく抗議の声を上げた。「ゆっくんは、デリカシーがないなあ。支度はすぐだけど、昼間は出たくないの」 尖った口先が、つまらなそうに続ける。「腐っちゃうから」

著者は鳩見すた先生。イラストはつくぐ先生。鳩見すた先生は第21回電撃小説大賞にて「大賞」を『ひとつ海のパラスアテナ』で受賞し、デビューされた作家です。本作は死ぬために旅をしている人間の少年と、死ぬまでにやりたいことを達成するため旅をするゾンビ少女のふたり旅の物語のようですね。試し読みでは約50ページが公開されています。挿絵も2枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

わたしは人間を食べません! お願いだから見逃してください!」

主人公は荒廃した東京を一人でさすらう少年、ユキト。今から五年前、インシデントと呼ばれるパンデミックが全世界で発生し、世界はゾンビで溢れ返ってしまったのです。各国政府によるゾンビの駆除は失敗。人類はあっという間に滅亡することになります。人を死に至らしめた後、その亡骸を異なる生命体へと変化させる「SAVウィルス」は急速に拡大した一方で、感染者候補の急激な減少により収束。ゾンビもまた「老衰」と思われる現象で次々に土へと還っていったのです。

インシデントから五年。大量発生していたゾンビはすべてが寿命をまっとうし、消滅したとさえ言われるようになります。ゾンビ以上に生き残りの人間の方が恐ろしいと言われるようになる中、ひとりで旅するユキトは無防備に歩く一人の少女を発見することになります。このご時世ではあり得ない程の露出過多な少女に観察の目を向け、そして驚愕します。なぜなら彼女は、つい先日に廃れたビルの7階から落下して死んだはずの少女だったのです。

間違いなく死体だったはずの少女が、目の前を歩いているという謎。ゾンビを疑うも特有の「腐臭」が漂ってくることもなく、ユウキは思い悩みながら彼女に接触することを決めます。寝入った彼女に近づいたユウキは、呼吸によって彼女の胸が上下していないことを目撃。ゾンビであることを確認し、少女の前でバールを振り上げたのです。ところが彼女のとった行動にユキトは呆気にとられることに。その少女は人間の言葉を喋り、媚を売って命乞いまでしてきたのです。

試し読みではエコと名乗るゾンビの少女と、ユキトが出会うところまでが公開されています。体は死んでいるけど心は生きているというゾンビの少女。死ぬために旅をするユウキと、「10の死ぬまでにやりたいことリスト」を達成するために北海道を目指すエコ。そして彼女は言うのです。「わたしを殺してください」と。彼女の死を見届けるために始まる人間とゾンビのふたり旅の行方に注目ですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©鳩見すた/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊 イラスト:つくぐ

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