【日刊試読タイム】『ビューティフル・ソウル――終わる世界に響く唄――』(講談社ラノベ文庫)

曇りの日は過ごしやすいです。

さて、今回は講談社ラノベ文庫が2017年8月2日に発売する『ビューティフル・ソウル――終わる世界に響く唄――』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

――世界は終わってしまった。容赦なく終わってしまった。完璧に完全に徹頭徹尾終わってしまった。不自然に不可避に不可逆に終わってしまった。絶対に圧倒的にどうしようもなく終わってしまった。世界を世界と呼ぶ必要がなくなるほどに、終わってしまった。――それでも僕らはこの場所で、何かを信じてもがいてる。――惨めで弱くて矮小な、どこにでもいる《人間》 として。これは、こんなにも優しくない世界に残された、誇りと希望の物語――

著者は坂上秋成先生。イラストはニリツ先生。坂上秋成先生は、河出書房新社にてデビューされた作家で、ライトノベルレーベルでは初の作品のようです。本作はとあるウイルスが全世界で発症したことで、終わりを迎えた世界を舞台にした作品のようですね。試し読みでは約85ページが公開されています。口絵が3枚確認できるほか、挿絵も4枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

この世界は、これでもかというくらいに終わりを迎えている。

主人公はWEAKSの襲撃を受けた集落から助け出された久良岐蔵名。物語の舞台となる2年前の2020年、アメリカ合衆国の田舎に端を発したヒトの体細胞を急激に変化させる「RABBIT」ウイルスによって、人類は一人残らず≪ホールデン≫を発症したのです。93%の人間は死亡し、6%の人間は理性も記憶も失った怪物WEAKSに成り果て、残る1%の人間は希望のない世界を生きていたのです。あるのかどうかもわからない奇跡と、ささやかな力だけを信じ続けて。

100人程度の生存者が集まる共同体に身を置いていた久良岐蔵名と妹の美凪。酷い世界の中で、それでも懸命に生きていた二人の生活はあまりにも唐突に、そして絶望的に終わりを迎えるのです。突如集落は数えきれない程のWEAKSによって食い散らかされ、2人の生存者を残して全滅してしまうのです。集落で知り合い、妹を助けるために命を落とした京香という名の少女。この絶望的な世界で、笑い合える未来を抱いた兄妹と少女を待っていたのは、「生き延びて」という少女の言葉と、永遠の別れだったのです。

蔵名と美凪を救出したのは、十八万人の人間が生活する自由都市「カンディード」の戦闘部隊で、二人はとある条件のもと、生活の保障を言い渡されます。それは≪ホールデン≫を発症し生き残った人間が獲得する特殊な力≪革命式≫を持つ、蔵名の軍への入隊で。久良岐蔵名の存在を、自身が完成に至る≪提供者(ドナー)≫であると称する少女・霧咲ランジェと共に、終わりを迎えた世界に抗う物語が描かれていくことになるのでしょう。

試し読みでは、救出された蔵名がランジェと再会するところまでが公開されています。街があって、たくさんの人がいる、そんな当たり前を忘れて久しく、「カンディード」で生きる人達の姿は、惨劇を経た蔵名にとって小さな安心を抱かせることになるのです。あるかもわからない希望を信じて、生き残った人間はどこに向かっていくのか、注目の物語ですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©坂上秋成/講談社 イラスト:ニリツ

[関連サイト]

『ビューティフル・ソウル』公式サイト

講談社ラノベ文庫公式サイト