【レポート】4年ぶりのリアル開催となった第15回GA文庫大賞授賞式の模様をお届け 5人の受賞作家が飛躍を誓う

2023年5月12日(金)、東京都内某所にて、第15回GA文庫大賞の授賞式が開催された。GA文庫では2019年を最後に、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、オンラインによるリモートでの授賞式を余儀なくされる状況が続いていた。しかしながら今年、実に4年ぶりとなるリアル会場にて授賞式の開催が実現した。GA文庫編集部のメンバー、受賞作家陣からはもちろん、リモートで授賞式を経験してきた作家陣、そしてGA文庫大賞の歴代作家陣のいずれからも、「同期や先輩後輩の作家がリアルで言葉を交わすことの大切さと重要性」について口を揃える貴重な場となった。

 

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

第15回GA文庫大賞では前期で743作品、後期で877作品、通期で1,620作品の応募があった。そしてこのたび、《大賞》に1作品、《銀賞》に4作品の計5作品が受賞を果たした。《大賞》は第11回から4年ぶりの選出となり、GA文庫大賞としても3作品目の《大賞》作品となった。授賞式には第15回の受賞作家や、リモートでの授賞式実施となっていた第12回から第14回の受賞作家、ほかにも歴代の名立たる受賞作家陣が出席。また、GA文庫作品のアニメ関係者、ガンガンGAの関係者なども顔を揃えた。4年ぶりのリアルでの開催ということも考慮され、規模はやや縮小となり、形式も立食ではなくテーブル席で行うなど、感染症対策も視野に入れながらの開催となった。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

授賞式ではGA文庫の編集長である宇佐美氏より、第15回GA文庫大賞の受賞作家へと賞状と盾の授与が行われた。壇上で各受賞者もコメントを寄せ、『透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。』(応募時タイトル『東京夜花』)にて《大賞》を受賞した志馬なにがし氏は、「私を見つけてくれたみなさま、私を見つけてくれてありがとうという感謝の気持ちでいっぱいです」と述べ、「12年間小説を書いてきてずっと芽が出ず、それがこの賞をいただけるようになるまで続けることができてよかったと思っています。あわよくば、自分を見つけたのは自分たちだと、編集部のみなさまが10年、20年後に自慢ができるような作家になっていきたいと思います」と万感の思いを語った。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

『ドラゴンズロアの魔法使い~竜に育てられた女の子~』(応募時タイトル『ドラゴンズロアの魔法使い』)にて《銀賞》を受賞した鏑木ハルカ氏は「昔から長い間楽しませていただいていたGA文庫さんに、私の作品も連ねさせていただくことができ、本当に感謝しております」とコメント。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

『不死探偵・冷堂紅葉 01.君とのキスは密室で』(応募時タイトル『君と最後のキスをする』)にて同じく《銀賞》を受賞した零 雫氏は「なぜか私は女性だと思われていましたが、見ての通り男性です。そこは予想を裏切ることができたようで、小説でも読んでいただいた方の予想を裏切ることができたらいいなと思っています」と会場の笑いを誘った。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

『ビューティフルワールド』で《銀賞》を受賞した織島かのこ氏は「担当編集さんからまだまだ改稿の余地があると言われていますので、より一人でも多くの方に楽しんでいただける作品となるようブラッシュアップを重ねて、多くの方に読んでいただける作品を目指します」と意気込みを語った。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

『路地裏のシアンエラン』にて《銀賞》を受賞した泰山北斗氏は自身のペンネームの由来に触れ、「泰山北斗はあるひとつの道でもっとも高く仰ぎ尊ばれる人という意味です。この名に相応しい作家になれるよう精進したいと思います」と意気込みを語り、受賞者の挨拶を締め括った。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

そしてあらためて、GA文庫の編集長・宇佐美氏も登壇。総評として「いずれの作品も編集部で侃々諤々の議論を重ね、どの作品も編集部として自信を持って送りだせると判断したバラエティに富んだ受賞作となっています」と太鼓判。「作家生活が今日から、或いは受賞が決まった時から始まっていますが、同期の方々、先輩の方々とお話をして、いろいろ分かち合って、今後の糧にしていただきたいなと思っています。我々もみなさんと一緒に大ヒット作を作っていけるよう努力いたしますので、頑張っていきましょう」と激励した。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

※GA文庫編集長・宇佐美氏

 

さらに作家代表挨拶として、第11回GA文庫大賞《大賞》を『処刑少女の生きる道(バージンロード)』で受賞した佐藤真登氏が登壇。4年ぶりとなるリアル会場での授賞式に触れ、「私もこうしてたくさんの人の前に立って挨拶をするのは4年ぶりということで緊張しております。受賞者のみなさまが直面している作家デビューというのは、なかなか経験することのない、人生でも特殊なイベントだと思います。でもこの会場には、その特殊なイベントを経験した先輩作家さんがたくさんいますので、これからのデビュー後の不安などがあれば、ぜひ交流しながら払拭してもらえればなと思います」とコメントした。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

最後に第11回GA文庫大賞《優秀賞》を『ひきこまり吸血姫の悶々』にて受賞した小林湖底氏も登壇。「今年は《大賞》が出たということで、GA文庫のさらなる飛躍の年になるのではないかと思います。いずれの受賞作もレベルの高い原稿が集まったと聞いているので楽しみにしております。改稿でいろいろ大変だとは思いますが、担当さんと協力しながら頑張っていただければと思います」と挨拶。乾杯の音頭も取り、会場は大きな拍手に包まれた。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

歓談タイムではくじ引き抽選会も開催されるなど、会場は大きな盛り上がりをみせた。出席した作家陣の交流も盛んに行われ、あちこちで名刺が飛び交う様子も、リアル開催ならではの光景だった。4年ぶりとなるリアル開催となった授賞式では、リモートで授賞式を経験した作家陣からも「同期と初めて顔を合わせました」と喜びの声も聞こえ、あらためて作家陣にとっても関係者にとっても、授賞式は貴重な場であるということを認識させられた。そして第15回GA文庫大賞を経て、作家として新たなスタートを切る5人の作家陣の活躍にも大きな期待が寄せられることは間違いない。第15回GA文庫大賞受賞作は、2023年7月より順次刊行が予定されている。

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

第15回GA文庫大賞授賞式

 

 

kiji

[関連サイト]

第15回GA文庫大賞受賞作特設サイト

GA文庫公式サイト

 

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