TVアニメ化&最新巻発売記念インタビュー「ラノベの素」 久慈マサムネ先生『魔装学園H×H』 ※サイン本プレゼント有
独占インタビュー「ラノベの素」。今回は今夏TVアニメ放送開始予定&2月1日に最新7巻が発売となった『魔装学園H×H』の久慈マサムネ先生です。
バトランティス編決着!? 姉妹改装で異世界を救え!!
【あらすじ】 愛音を取り戻した傷無は、早速シャワールームで濃厚な接続改装! 身も心も通じ合った二人は、愛音の妹グレイスを説得するため再び出撃した。異世界を崩壊から救うには、皇帝である愛音&グレイス姉妹との改装が必要だったのだ! 異世界アイドルになった姫川たちの力も借りて、ついにグレイスと出会った傷無。しかし、圧倒的な力を持つグレイスの魔導装甲“コロス”に大苦戦。さらには幼女化して神となった那由多も現れて――!? |
――本日はよろしくお願いします。そしてTVアニメ化決定おめでとうございます。
ありがとうございます。インタビューも初めてで緊張していますがよろしくお願いします。
――まずは久慈先生のプロフィールを教えてください。
東京生まれの東京育ちで、好きなものは可愛い女の子です! もともとテキストの執筆であったり、ラクガキ程度ですけどイラストが趣味でした。ただ、仕事になってしまったので、今は趣味という趣味がないですね。唯一趣味っぽいと言えば旅行でしょうか。それと退屈や暇な状況が苦手なので、退屈だと思ったら、暇つぶしがやってくるのを待たずに、自分から退屈を紛らわせることを探しに行きます。
――行動派タイプですね。最近はどちらへ旅行に行かれたんですか?
去年はハワイと台湾に行きました。年に1回か2回くらい行っていると思います。ただ、今年はアニメもあるので、行けるかどうか微妙なんですよね(笑) 行けたらいいとは思っています。
――今年は難しいかもしれませんね(笑) それと久慈先生はイラストもお上手ですよね。
ありがとうございます。発表したり同人誌を出したりしているわけではないのですが、絵を描くのは好きで、毎年神田明神の絵馬にイラストも一緒に描いて願掛けしています。デビューした年は『魔装学園H×H』の千鳥ヶ淵愛音、その次が姫川ハユル、今年はユリシアを描いてきました。他には年賀状に恥ずかしいイラストを描いて編集さんに送りつけたりするくらいでしょうか(笑)
――担当編集さんが苦笑いをされていますが(笑) さて、それでは『魔装学園H×H』はどういった作品でしょうか。
一番の注目はエロスです(笑) それとバトルがメインですね。エロのためのエロというわけではなくて、世界を救うためのエロをキャラクター達がすごく真面目にやっているんです。エロスなシーンもライトノベルとして楽しめることを目指していて、色々と変わったアイデアを盛り込んでやっているところが特徴の作品だと思っています。それが『魔装学園H×H』のらしさでもあるのかなと。エロばかりに目がいってしまいがちですが、ストーリーやバトルシーンも真面目に書いているので、そういった箇所も魅力になっています。
――『魔装学園H×H』執筆のきっかけや経緯などはあったのでしょうか。
アニメやライトノベルに限らず一般小説を含めて、いろいろ好きで観たり読んだりしていました。そういったものの中から、少しずつ刺激を受けて、自然と固まっていった感じです。とてつもないきっかけや、トリガーになった作品とかは思い浮かばないです。
――どんな作品を観たり読んだりしていましたか。
アニメがとにかく好きで、原稿を応募した当時は、「化物語」は好きでしたね。あとは「けいおん!」も好きでした。最近はアニメの録画予約だけはしているのですが、忙しくて視聴せずに消したりしている方が多いかもしれないです。あ、「アイドルマスターシンデレラガールズ」はすごくよかったです!
――そんな本作がアニメ化です。『魔装学園H×H』のアニメ化の話を聞いた時はどうでしたか。
正気かスニーカー文庫って感じでした(笑) とはいえ、めちゃくちゃ嬉しかったです。打ち合わせの喫茶店で担当編集さんから聞かされて、思わずガッツポーズをしました。ホント「やったー!」という想いで。アニメが凄く好きというお話もしましたが、映像作品が好きなんです。小説を書くときも絵や映像を思い浮かべて書いているので、それがあらためて映像になるというのは本当に嬉しいです。もとの形に戻るというのは変ですけど(笑)
――アニメも具体的なお話が出てきていると思いますが、久慈先生の脚本回はあるんでしょうか。
あります。数本は担当しているかもしれません(笑)
――アニメも放送に向けて動き出していますが、やはりお忙しいですか?
そうですね。いろんなデータがしょっちゅう送られてきてチェックしています。私自身すごく楽しんでチェックしているんですけど、小説の方がちょっと、ちょっとね……。
――担当編集さんが凄い見てますけど……。
だいじょうぶ。だいじょうぶです!
――(笑)
――アニメでも魅力のひとつとなるであろうエロスについて、第1巻のあとがきで改稿の結果ただのエロ小説になってしまったというエピソードもありました。何があったのでしょうか。
これには深い理由があるんです。自分で言うのもなんですが、自分自身とても真面目な性格なんです。改稿前の受賞作品も少しえっちな設定ではあったのですが、アドバイスを元にそこを強くしようと思ってはりきりすぎました。世の中の他の作品に負けないようにという思い込みがとても強かったのを覚えています。まぁ、今考えたら「そっちじゃねーよ」って感じなんですけど(笑)
――真面目ゆえの惨事というわけですか……。
そうですね。青年コミックをはじめとした一般誌として置かれている作品を意識していたんだと思います。漫画であれだけ描かれているんだから、小説でも頑張らなくちゃいけない、頑張ろう! と。そうして書き上げてバシーンと提出したら、担当編集さんに鬼の形相でボツを言い渡されました。
――担当編集さんが「仏の顔でしたよ」と言っていますが。
おかしい。私の記憶とちょっと違いますね(笑)
とはいえ、原稿そのものはボツになりましたけど、ネタやシーンで生きているところもたくさんあるので、これも必要な行程だったんだと今は思っています。
――本作に登場する久慈先生のお気に入りのキャラクターを教えてください。
みんな好きではあるのですが、読者からは嫌われていそうなナユタがかなり好きです。超人的で浮世離れしたキャラクターが好きなんですよ。何を考えているかわからない超越的な能力を持っている普通の人間、そんな天才キャラクターを物語の要に据えたいと思い作ったキャラクターです。それと、最新7巻で登場する新キャラクターのハーキュラスは、自分で「がんばれ、がんばれ」と言い聞かせてる感じが、自分にも心当たりがあって好きです(笑)
※第7巻に登場するハーキュラス
――なるほど、他にはいますか?
飛弾怜悧です。理由はお姉ちゃんだからです!
※飛弾傷無と姉である飛弾怜悧
――あっ、はい(笑)
あとはシリーズを執筆しているうちに、最初は大したキャラクターじゃなかったのにどんどん株を上げたのが、グラベルとガートルードでした。
――グラベルは最新刊に向けて読んでいくと凄くいいポジションのキャラクターですよね。
そうですね。キャラクター的には凄く立っていて、出番も自然に多くなりました。特に彼女のバックボーンを考えていた時はどんどんのめり込んでいきました。クールで強いキャラクターなのですが、傷無と出会って、女の子っぽくなっていく姿でさらに好きになりました。褐色肌のキャラクターも好きなので(笑)
※グラベル
――逆にガートルードは本当にモブポジションでしたよね。負傷しっ放しでした。
そうなんですよね(笑) 負傷退場で、ずっとそういうキャラクターにしていたんですけど、書いているうちにどんどん面白くなってきて。素朴で、普通で、強くもないし、重要なポジションでもない。それなのになんか愛おしくなってくる。なんなんですかね(笑)
※気付いたらヒロインに格上げ(?)されていたガートルード
――担当編集さんは「記憶の中にいる初恋の人に似ている」と、姫川ハユルが好きとのことですが。
いや、絶対適当に言ってますよね!(笑)
――ちなみに『魔装学園H×H』のラストは決まっているのでしょうか。
決まっています。と言っても、重要な点や着地点のイメージであって、凄く詳細に決めているわけではないです。そこまでの辿り着き方や表現の仕方は、ライブ感覚で進行させています。決定している大枠の事象の中にどうキャラクターやシーンを詰め込んでいくのか、ぶらさない部分はきちんとして進めていきたいです。
――たとえば、最終的に傷無の隣にガートルードが立っている可能性もあると?
あるかもしれないですね(笑) でもそれは凄いどんでん返しというか、誰も予想できなさそうですけど。みなさんの声で変わる可能性も秘めているかもしれません(笑) ご期待ください。
――久慈先生が作家を目指したきっかけについて教えてください。
具体的にすごいきっかけがあったというわけではなかったです。仕事も少し落ち着いて、ちょうど夏休みのタイミングだったのですが、やることもなくどうしようかと。そんな折に世間ではちょうどコミケもあったりして、みんな凄いな、自分も何か書いてみたいなという想いが強くなりました。仕事もつらかったので、現実逃避のために書き始めたのが最初です。それと作家という職業には憧れていたので、一度本気で目指してみようと思い、書いた作品で投稿先を調べて応募しました。結果として賞をいただいたスニーカー大賞への投稿が、作家を目指すうえで最初に起こした行動だったと思います。
――応募先が多数ある中で、なぜスニーカー大賞を選んだのですか。
タイミングが良かったというのもありますが、スニーカー文庫は自分の中でブランドとして確立していて、敷居が高く近寄りがたいイメージがあったんですよ。なので、じゃあ最初はそこからだ(笑)みたいな。一番自分の原稿が合わなさそうなところに応募してしまおうと(笑)
――それ以外に賞への応募はしなかったのですか?
スニーカー大賞に応募してから、書くには書いていました。どこかに応募してみようかなと。ただ、検討段階で受賞の連絡をもらったので、書いていた作品はすべてお蔵入りになりました。
――お蔵入りになった作品は編集部に見せたりはしなかったのですか?
見せてないです。今見ると恥ずかしいですしね(笑)
――執筆作業中の出来事や担当編集さんとのやり取りで、裏話などあればぜひ。
自分はカフェやファミレスに行って原稿ができない、むしろ外に行くと効率が落ちるタイプなんです。家の中が集中できて効率もいいんですが、どうしても遊びに行きたい時や出先とか、外で書かなくちゃいけない時もあるわけです。なので書くのですが、外に出て書いたものはピンポイントでボツになる。本当に見られているんじゃないかってくらいに、綺麗にボツにされるんですよ(笑)
――担当編集さんと揉めたりすることはないんですか?(笑)
そういうのはないですね。あ、でも一度だけ考えていたことを担当編集さん宛のメールに書き連ねたことがありました。ただ、この内容じゃ送れないよなぁと思っていたら、何を間違ったのか送信ボタンを押してしまって。文章も中途半端だし、思わず「ああああぁぁあぁ!」と叫びました(笑) 大慌てで電話をしたら「読みました」「腹を割って話しましょう(笑)」と言われましたね。良い思い出です。
――久慈先生のこれからの目標などを教えてください。
『魔装学園H×H』もたくさんの方に応援していただいていますが、さらに大勢の方に読んでもらって、そして応援してもらえるような作品を書いていければと思っています。生涯現役。死ぬまで書いていきたいですね。
――新シリーズのお話とかはあるのでしょうか。
構想はあります。『魔装学園H×H』とは違う久慈マサムネらしさをお見せできればと思っています。『魔装学園H×H』は世界を救うというスケールとしては大きなお話ですが、新作についてはもう少しパーソナルなお話にできればなと。とはいえ、まだまだこれからなので、楽しみにしてもらえればと思います。出来上がったら別物になっているかもしれませんが(笑)
――アニメ化の話題で本作を知った方もいると思います。まだ『魔装学園H×H』を読んだことがない方へメッセージをお願いします。
評判からするとエロい作品だという認識はあって、まぁ間違ってはいないんですが(笑) そういったものが苦手だとか興味がないという方でもぜひ読んで欲しいです。そうすると、エロス以外の面白さも見つかると思います。ぜひ手に取ってもらえれば。あと、とにかくHisasi先生のイラストが最高です!
――あわせて発売したばかりの『魔装学園H×H』最新7巻の見どころをぜひ。
今までやってきたバトランティスとの決戦、そして決着です。主人公である傷無とナユタの戦いであったり、バトランティスとの総力戦というスペクタルを見どころとしてぜひ読んでいただきたいです。それで決着がつくのかと思いきや、まさかの展開も待っているので、そのまさかの異次元的な感覚をぜひ味わっていただければと思います。当然エロス方面も頑張っていますので、そちらも楽しんでいただければと思います。
――それでは、最後にファンのみなさんへ一言お願いします。
最初の頃から支えていただいたファンの方々にはお礼を言いたいです。本当にありがとうございます。シリーズがここまで続いているのも、今回アニメ化という形になったのも、読者の皆さまに支えていただいたおかげです。今まで読んできて良かったと言われるように頑張っていきたいです。これからも応援よろしくお願いします。
――本日はお忙しい中ありがとうございました。
ありがとうございました。
2016年夏よりTVアニメ放送開始予定の『魔装学園H×H』の久慈マサムネ先生にお答えいただきました。TVアニメ放送前に原作小説をしっかり読むことで、アニメがさらに楽しめること間違いなし! 『魔装学園H×H』をぜひ手に取ってみてください。
『魔装学園H×H』TVアニメ化&最新巻発売記念プレゼント企画!
久慈マサムネ先生のサイン入り原作小説の最新7巻を3名の方にプレゼントいたします。
応募方法はとても簡単。応募対象期間となる2016年2月19日(金)~2月22日(月)の期間中にTwitterで本インタビュー記事をリツイートするだけ。応募者の中から抽選で3名様に「ラノベニュースオンライン公式ツイッターアカウント(@lnnews)」よりDMにて当選のご連絡をさせていただきます。応募を希望される方は、ラノベニュースオンライン公式ツイッターアカウントのフォローをお願いします。
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