『魔法少女育成計画』シリーズの外伝『魔法少女育成計画 breakdown』が発売中 陰謀渦巻く無人島で繰り広げられる魔法少女たちのマジカルサスペンスアクション
このライトノベルがすごい！文庫刊『魔法少女育成計画 breakdown』が前後巻で発売となっている。本作は『魔法少女育成計画』シリーズの外伝にあたる物語で、読者応募から採用された5人の魔法少女が登場する。本編との繋がりは描かれつつも、本作だけでも楽しめる内容になっている。物語は研究で名を馳せた1人の魔法使いが実験中に亡くなり、遺産相続の権利者である魔法使いが、魔法少女と共に研究所のあった無人島に集められるところから始まる。ところが、遺産の相続にまつわる話し合いが始まろうとした矢先、魔法使いと魔法少女を異変が襲う。突然魔法使いは立ち上がれなくなり、魔法少女は変身を強制解除されてしまうのである。島に群生する「灰色の果実」を食べなければ失い続けてしまう魔力。そして、島と外部をつなぐ門の破壊。極めつけは、ひとりの魔法少女・マイヤが何者かの手によって殺されてしまい……。
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【前巻あらすじ】 長い時を生きた偉大な魔法使いが、実験中の事故によって命を落とした。それから数ヵ月、彼の遺産を相続するため、縁者たちが小さな無人島へと集まってくる。その中には、監査部門に所属する魔法使いマナと、同伴者の魔法少女7753とメイの姿があった。故人が別荘兼研究施設として利用していたこの島に、恐るべき陰謀が隠されているとも知らず……。 |
【変身の強制解除に殺人……絶海の孤島で次々と起こる事件】
魔法少女マイヤの死によって各々が疑心暗鬼に陥る中、とある魔法の能力によって、集まった魔法使いや魔法少女の中には犯人がいないという事実も明らかになる。謎の敵に対して一致団結するところだったが、「女神の魔法少女」による急襲で事態は一変。散り散りになった登場人物たちは、絶海の孤島で「女神の魔法少女」から逃れながら、「灰色の果実」を手に入れなければ生き残れない状況に追い詰められてしまうのである。ある者は人を操る力を使い「灰色の果実」を集めさせる。ある者は「灰色の果実」を金品との取引材料にする。ある者は圧倒的な力をもつ「女神の魔法少女」と対峙する。ある者は破壊された門の修復を試みる。遺産の相続のために集められたはずの面々が、様々な思惑を持ちながらぶつかり合っていくことになる。魔法少女同士の派手なバトルはもちろん、駆け引きや頭脳バトルも大きな見どころとして描かれている。
【圧倒的強さの「女神の魔法少女」に立ち向かっていく魔法少女たち】
やがて物語は、小競り合いを続ける魔法少女や魔法使いの意図と関係なく暴れまわる「女神の魔法少女」に、いかに立ち向かうのかという展開へと向かっていく。過去作同様、作中では多くの魔法少女が命を散らしていく。熾烈な戦いを繰り広げる「女神の魔法少女」と魔法少女たち。強大な敵を前に、絶望的な状況の中でこそ際立つ登場人物たちの感情の動き、命の輝きは間違いなく大きな魅力のひとつだ。ダークな面を色濃く残しながら描かれる、ミステリーの要素からも目が離せない作品に仕上がっている。前後巻の紙書籍限定で描き下ろしシナリオのオーディオドラマも聴くことができる本作をぜひ読んでみてほしい。
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