LINEノベル「第2回ショートストーリーコンテスト」の結果発表 “どんでん返し”をテーマに「大賞」1作品が選出
小説プラットフォーム「LINEノベル」で開催されていた「第2回ショートストーリーコンテスト」の結果発表が行われた。本コンテストは”スマホ読書“に適した、約2~3分で読める2万文字以内のショートストーリーを募集するというもので、第2回目は“どんでん返し”をテーマに応募総数514作品の中から、「大賞」に1作品が選出された。
■第2回ショートストーリーコンテスト《大賞作品》
『死神の制度』/著者:JO太郎
【あらすじ】 「あなたにとって一番大事な人が、三日後に死にます」 死神のサチは、青柳康介に宣告した。死神界の制度が変わり、死の宣告は本人ではなく、対象者の大事な人にだけ宣告することになった。青柳康介は恋人である山下美雪と、どんな三日間を過ごすのか。彼女を助けてしまうと、あなたが死にます、とサチは言った。青柳康介は葛藤する。三日後、彼はどんな選択をするのか。死神サチの、本当の狙いとは……。 |
【審査員からのコメント】
「あなたにとって一番大事な人が、三日後に死にます」――ある日突然現れた死神から告げられた衝撃のひと言で、この物語は幕を開ける…。まず、この冒頭がキャッチー。間違いなく何かが起こる。精神が砕かれるような出来事を予感させ、心をぐっと摑まれました。そして冒頭から明確だったのは、主要キャラクターの立ち方についても同様。上手く役割分担できていて、彼らのおかげで、すぐに読み手は作品世界に引き込まれたことでしょう。また、ひとつひとつの場面設定やストーリー構成も申し分なく、物語の向かっていく方向を明快に提示。文字を読み進める中で、即、映像が脳内に浮かぶ…といった、まるで映画や漫画を観ているような感覚で愉しめる作品でした。ラストを飾る「どんでん返し」もある意味、とても痛快でした。その衝撃度と論拠にはつくづく考えさせられるものがあり、思わずひとり頷いてしまうはず。この作品が凄いのは、仕掛けとしての「どんでん返し」だけじゃなく、この物語に込められた皮肉なメッセージが、誰もが持つ〝人間の哀しい性(さが)〟に刺さり、心揺さぶることだと思います。この著者の今後の創作活動に、大いに期待しています!
あわせて「第3回ショートストーリーコンテスト」の開催も予定しており、次回の応募テーマは「希望」となっている。開催は5月中旬予定となる。
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