このライトノベルがすごい! 2021:『千歳くんはラムネ瓶のなか』が文庫部門1位&単行本・ノベルズ部門では『異修羅』がダブル1位に
2020年11月24日に発売された「このライトノベルがすごい!2021」(宝島社刊)にて、『千歳くんはラムネ瓶のなか』が文庫部門ので1位を獲得、単行本・ノベルズ部門では『異修羅』が新作部門と同時に1位を獲得した。「このライトノベルがすごい!」は宝島社が2004年より刊行しているライトノベルのBESTランキング書籍。2016年から文庫部門と単行本・ノベルズ部門に分けてランキングが実施されており、2020年での新作部門は文庫と単行本を統合する形に変更となっている。本誌ではランキング1位作品の著者インタビューが掲載されているほか、ランキング上位作品の著者コメントも収録。さらに「このラノ」協力者80名以上がそれぞれ選んだ作品とコメントの紹介も行われている。
文庫部門では『千歳くんはラムネ瓶のなか』(ガガガ文庫・著:裕夢・イラスト:raemz)が1位に輝いた。昨年度新作8位、総合19位の本作が、この1年を通して大躍進を果たした。2位には『スパイ教室』(ファンタジア文庫・著:竹町・イラスト:トマリ)、3位には『ようこそ実力至上主義の教室へ』(MF文庫J・著:衣笠彰梧・イラスト:トモセシュンサク)が選ばれており、『ようこそ実力至上主義の教室へ』は2年連続でTOP5入りを果たしている。
単行本・ノベルズ部門では『異修羅』(電撃の新文芸・著:珪素・イラスト:クレタ)が2位に約100ポイントの差をつける圧巻の得票で1位を獲得した。2位は昨年度に続き『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~』(TOブックス・著:香月美夜・イラスト:椎名優)、3位には『Unnamed Memory』(電撃の新文芸・著:古宮九時・イラスト:chibi)が選ばれた。
「このラノ2021」より新作部門の統合が行われ、『異修羅』が単行本・ノベルズ部門と新作部門のダブル1位に輝いた。文庫部門の新作では『スパイ教室』(ファンタジア文庫・著:竹町・イラスト:トマリ)、『探偵はもう、死んでいる。』(MF文庫J・著:二語十・イラスト:うみぼうず)、『声優ラジオのウラオモテ』(電撃文庫・著:二月公・イラスト:さばみぞれ)など、新人賞出身作品がTOP10にランクインするなど、新人賞受賞作品からより大きな注目作が誕生しており、新たな風を一層強く感じる結果となった。
本誌には作品ランキング以外にもお馴染みとなっているキャラクターランキングやイラストレーターランキングも掲載されているほか、自分の好きな作品を見つけられるジャンル別ガイドでは100を超える作品紹介も行われている。ラノベニュースオンラインで開催している「ラノベニュースオンラインアワード」と本誌の結果とで選出されている作品群を見比べてみるのも面白いだろう。「このライトノベルがすごい!2021」を読んで、気になる・読んでみたい作品を見つけよう。
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