第2回次世代作家文芸賞の結果が発表 コミカライズ原作部門で「大賞」が選出
TSUTAYA、indent、アース・スターエンターテイメント、徳間書店、ソニーミュージックによる小説賞「第2回次世代作家文芸賞」の結果発表が行われた。一般エンタテイメント部門より「特別賞」が1作品、コミカライズ原作部門より「大賞」が1作品の2作品が選出された。ライトノベルス文芸部門からの受賞はなかった。
第1回次世代作家文芸賞ライトノベルス文芸部門「大賞」受賞作『転移に巻き込まれた歌舞伎町のネズミ』
<一般向けエンターテイメント小説部門 特別賞>
『アルゴリズムの乙女たち』/著:明治依吹
<ライトノベルス文芸部門>
該当作品なし
<コミカライズ原作部門 大賞>
『Good Days』/著:緒川ゆい
■総評コメント
「一般向けエンターテイメント小説部門」/徳間書店文芸編集部より
読みやすい。これが第二回の本賞にご応募いただいた作品の印象です。文章に破綻が少なく、ストーリー展開も定石にのっとっており、最後まで一気に読める作品が多かったです。しかし、どこか作品に対し物足りなさを感じました。その理由は、ストーリーの要請のみで登場人物を動かしているからだと思います。そのような作品は、「読みやすいけれどご都合主義」という印象を与えやすく、満足度は低くなりがちです。そこから脱却するためにも、キャラクターを掘り下げ、彼らの要請で物語を動かすというアプローチをしてもらいたかったと思います。この度は、本部門へのご応募、誠にありがとうございました。
「ライトノベルス部門」/アース・スターノベル編集部より
独特な世界観・キャラクターで構築された作品が多い印象でしたが、話の展開やテンポなどリーダビリティの面で、当社の「ライトノベル」には合わない内容が多かったです。残念ながら大賞を選出することはできなかったのですが、ポテンシャルの高さを感じる作品も多くありました。読みやすさ、そして読者をスムーズに惹き込むことを意識すればもっと良くなると思います。この度は当社ライトノベルス文芸部門へのご応募、誠にありがとうございました。
「コミカライズ原作部門」/ソニー・ミュージックエンタテインメント編集部より
コミカライズ原作部門ということで、世界観、キャラクター設定、構成力などに加えて、物語を頭の中でビジュアライズしながら“絵で表現する”という点での面白さも重要なポイントとして選考いたしました。どの作品も熱量高く魅力的な作品ばかりで、最終選考会では作品を絞るまで非常に悩みましたが、上記のポイントに加え、“最後まで読者を飽きさせない力”をより強く感じた作品を選ばせていただきました。改めて、本部門にご応募いただきましたすべての皆様に心より御礼申し上げます。
コミカライズ部門にて「大賞」を受賞した作品は、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントによるコミック化、書籍刊行を目指していく。また全国 800 店舗を超えるTSUTAYAのコミック売り場の一等地にてコーナー展開をするとともに、全国の書店および電子書籍にて展開していく。
©Akira Tani / Sanpei Hirado 2022
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