講談社ラノベ文庫創刊特集①編集部インタビュー

――講談社ラノベ文庫の、他のレーベルにはない魅力はなんですか?

なかなか難しい質問なんですが、講談社にしかできないものを積極的にやっていきたいと思っています。例えば、『進撃の巨人』であったりとか、『おジャ魔女どれみ』であったりとか。また、マンガ雑誌の数が多いというのも講談社の強みであると思います。
講談社の出している雑誌って、いい意味でマイナーというか、コアな、オタク向けなマンガもあります。
オタク的な興味で読んでいるような人に対しても、作品を提供できる下地があるので、その辺りは強く出せるかなと思います。

 

ウォールマリア陥落以前、コミックより前の話を描く「進撃の巨人 before the fall」と、

16歳になった春風どれみを描く「おじゃ魔女どれみ16」も12月2日の創刊と同時に発売される。

メディアミックスに期待の持てる作品だ。

――方針として、メディアミックスを念頭においていらっしゃるんですね?

講談社としても、かなり強力にサポートしてくれる形で動いています。まぁ、実際にラノベが売れないことにはサポートのしようもないので、まだまだ未知数な所ではありますが。
また、コミカライズは常に念頭に置いてはあります。できることならば、全ての作品をコミカライズしたいな、と考えています。講談社には既存の強いマンガ雑誌がたくさんあるので、そこと深くミックスしていく予定です

――夏に行われた「講談社ラノベ文庫新人賞」の応募総数は約1109通だったそうですが。これほど応募作品が集まると予想してましたか?

いえいえ。だけど新しい新人賞として注目されている、という意味では率直に嬉しいです。
期待に対するプレッシャーも大きいのですが。
ライトノベルというのは、まだ長い歴史があるわけではないので、まだまだ新しいことができるし、新しい人が、新しいことをして、より新しい読者を入れていくというジャンルなので、新人賞は最も重要だと考えています。


応募全1109作品の中から、最終選考に残った5作品。

10月末〆切の「講談社チャレンジカップ」では「俺SUGEEE」をテーマにしていたのですが、求めているのは若い力、そしてライトノベルの可能性ですね。
新しい可能性としてフロンティアスピリットが欲しいんですけど、未開拓な所には客がいなかったりするんですよね。(笑)
だけどそういうスピリットを編集者と相談しながら、一緒にやっていける人を探しています。
そんな期待も込めて、作品について話せる場を設けようということで、二次選考通過者全員に編集部にお招きさせてもらう事にしています。

――受賞作について教えてください。

受賞5作品は、思った以上に良い作品が集まったと思っています。大賞は特に、大賞にふさわしい作品でした。
「第1回講談社ラノベ文庫新人賞」の選考委員の方々全員が推したのが「魔法使いなら味噌を喰え」「ドウテイオー」の2作品でした。ライトノベルという見地で言うと、味噌の方が優れているだろうということで、2作品から味噌を大賞に選んだんです。
受賞作品は、シリーズ化していく予定ですので、ご期待下さい。他の作品も、順次刊行していきます。

第1回講談社ラノベ文庫新人賞・大賞受賞作「魔法遣いなら味噌を喰え!」

12月2日の創刊と同時に発売になる期待の1冊だ。

――本日は、ありがとうございました。これから読者になってくれるであろう方々に一言お願いします。

とにかく、面白い作品を頑張って作りますので、ぜひ読んでください!

★渡辺編集長プロフィール
1954年東京都生まれ。日本大学文理学部卒業後、講談社に入社。
『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』『BE・LOVE』『モーニング』『アフタ ヌーン』に所属し、庄司陽子氏の『Let’s 豪徳寺!』や、藤島康介氏の『逮捕しちゃうぞ』『ああ っ女神さまっ』等を担当。
2010年6月に発足された『ラノベ文庫』編集部の部長に就任、2011年 12月2日に創刊を予定している。

新人賞受賞作については、今後も特集していく予定です。
ご期待ください。

[関連サイト] 講談社ラノベ文庫

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