【日刊試読タイム】『フェンリルの鎖』(HJ文庫)

また少し花粉の気配がします。

さて、今回はHJ文庫が2017年5月1日に発売する『フェンリルの鎖』。まずはジャケットとあらすじをチェックしてみましょう。

【あらすじ】

様々な奇跡を起こすことが出来る『神々の遺産』を求めて旅をしている少年・カッピ。立ち寄ったエムール王国で彼が手に入れたのは、なんとエムール王国のお姫様・エフだった! 高値で売り飛ばすためにエフを保護し、共に旅をすることになったカッピだったが、旅を続けていくうちに世間を知り成長していくエフとの間には絆が育まれていき――。金にがめつい少年と、世間知らずなお姫様の凸凹な二人が『神々の遺産』を巡って冒険する、王道バトルファンタジーここに開幕!!

著者はうかれ猫先生。イラストはわざきた先生。うかれ猫先生は第10回HJ文庫大賞「金賞」を本作で受賞し、デビューされる作家です。本作は、お金に執着する少年と世間知らずの王女による「神々の遺産」を巡り旅する物語のようですね。試し読みでは約60ページ(試し読み全体の10ページから69ページ)が公開されています。挿絵も2枚確認できるので、早速チェックチェック!

⇒ 試し読みはこちら

民の物は王の物、王の物は王の物……恐ろしい家訓!

主人公は「神々の遺産」を探し求めて旅をする少年カッピ・ギフト。世界は神と巨人族の戦争によって終焉を迎え、不思議な力を持つ二十二の宝物が各地へと散らばり、カッピは「がらくた」と呼ばれる模倣品ではなく「本物」を探してある王国へとやってきます。その王国は今まさに終焉を迎え、カッピもまた「本物」がここにはないことを確認して、足早に立ち去ることを決めるのです。

沈みゆく王国のあちこちで繰り広げられる地獄絵図のような光景も尻目にしていたカッピでしたが、規模の大きな野盗の集団を目にして足を止めます。助ける義理もなければ利益もない、そんな損得勘定で差し伸ばされた手を無視してきたカッピでしたが、一目で野盗に囲まれている人物が「金になる」と見極めるのです。野盗の集団と相対するリスクを背負ってでも価値があると判断したカッピは、野盗たちを相手に少女を連れて逃げ出すことに成功するのです。

助け出した少女の正体。それはカッピの目論み通りで、王国最期の生き残りとなった王女エフ・エムールだったのです。世間知らずで、おまけに王族意識も自尊心も高すぎる王女に振り回されながらも、カッピは「神々の遺産」を探して旅をしていることを告げた上で、王女と共に旅をすることになるのです。エフは王国再興のために、カッピは王女を高値で売るために。二人の旅がここから始まります。

試し読みでは両親を失い国も失ったエフの、あられもなさすぎる暴露……もとい独白までが公開されています。カッピと半分だけ「本物」であるという世界の英知たるカラスのムニン。この一人と一羽のコンビはもちろん、王女を「金になる」と認識する少年と、世間を知らなさすぎる王女とのコンビも楽しみな作品です。「神々の遺産」を巡って旅する王道ファンタジーに注目ですね。

気になった方はぜひ試し読みをチェック! さらに物語の続きが気になった方は発売日に書店へGOです!

【日刊試読タイム】とは

試し読みが公開されている発売間近の作品を試し読みを通して紹介します。

©うかれ猫/ホビージャパン イラスト:わざきた

[関連サイト]

『フェンリルの鎖』特設ページ

HJ文庫公式サイト

ランキング

ラノベユーザーレビュー

お知らせ