ラノベニュースオンライン編集長が選ぶ2015年のライトノベル10選

いよいよ2015年も残すところあとわずか。今年も非常に多くのライトノベルが出版されました。皆さんは面白かったり、満足感を得られる良い作品と出会うことができたでしょうか。ラノベニュースオンラインでも2015年のライトノベルを振り返り、新作・シリーズを問わず、2015年刊行巻より強く印象に残った10作品をご紹介します。

精霊幻想記 (HJ文庫/2巻まで刊行中)

非常に丁寧な造りの世界観とその世界に根付いているキャラクター達が印象的な作品でした。WEB発小説に見られがちな荒削りな印象もなく、駆け足と思わせ ないストーリーテンポの良さはライトノベル初心者にも優しいのではないでしょうか。市場でのライバルも多い「異世界転移/転生」系作品の中で、最も記憶に 残り、先のストーリーが楽しみな作品でした。精霊幻想記

WEB小説家になろうよ。 (ダッシュエックス文庫/1巻まで刊行中)

WEB小説という話題性のあるテーマを採用し、ラブコメとうまく噛み合わせた日常系ラブコメ作品でした。主人公とヒロインが二人三脚で小説を書き、その一喜一憂する姿もまた二人で描かれている。登場するキャラクター達が皆々同じ方向を向いていたこともあって、非常に読みやすい作品に仕上がっていたのも印象的でした。WEB小説家になろうよ。

りゅうおうのおしごと! (GA文庫/1巻まで刊行中)

棋譜に1ページも割くことなく、棋士たちの強烈なドラマを紡ぎ出した将棋を題材としたライトノベルです。お堅いイメージの強い将棋の世界に散りばめられた笑いのセンスは、狙い通り読者層の拡充に繋がっていることでしょう。押しかけ幼女と、最年少で竜王の座に就いた少年との師弟関係。日常と勝負の世界のギャップが背筋さえゾクリとさせる、スポ根に近いイメージの作品でしたね。りゅうおうのおしごと!

ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (電撃文庫/8巻まで刊行中)

第7巻の衝撃的な展開は、数多あるシリーズ作品の中でも今年一番の衝撃と言っても過言ではなかったです。あの展開はいったい誰が予想できただろうか、と。本作はアニメ化も決定しており、2016年は更なる躍進が本編、メディアミックス含めて期待されます。ファンタジー戦記のジャンルではイチオシの作品ですね。天鏡のアルデラミン

暗黒騎士を脱がさないで (ファンタジア文庫/1巻まで刊行中)

2015年に読んだライトノベルで最も爆笑した作品でした。笑いどころは下世話なネタでもあるので、好みが分かたれることは重々承知しておりますが、ヒロインの方向性が三回転半ほど誤ったポンコツ具合には脱帽と言わざるを得なかったです。2016年の初笑いにぴったりな作品かもしれませんね。暗黒騎士を脱がさないで

碓氷と彼女とロクサンの。 (ファミ通文庫/1巻まで刊行中)

鉄道もの。それだけで取っつきにくい印象を受ける読者も少なくないでしょう。だがご安心召され。本作は少年少女たちの“青春”ドラマを描いた作品であり、読むほどに引き込まれるキャラクター達の等身大なひたむきさに心打たれる青春グラフティです。将来の夢や志望を思い描けなかった少年が、少女達との出会いを通じて夢を描き進む鉄道青春物語は大きく印象に残りました。碓氷と彼女とロクサンの。

百錬の覇王と聖約の戦乙女 (HJ文庫/9巻まで刊行中)

9巻で明確に記されることとなった異世界ユグドラシルの“正体”とも言うべき真実。異世界と現実世界の隠された関連性を背景に、主人公を取り巻く“成長”と“選択”、そして“覚悟”を紡いだ非常に見どころの多い作品です。ハーレムとしての毛色はさることながら、絆を確固たるものとして突き進む、覇道への物語は2016年も楽しみです。百錬の覇王と聖約の戦乙女9

路地裏バトルプリンセス (GA文庫/4巻で完結)

2月に1巻が刊行され12月の4巻で幕を下ろした、1年というスパンで完結したシリーズです。路地裏で繰り広げられる青春と熱狂渦巻くバトルアクションは、戦闘を主体とした作品好きの読者にはたまらないシリーズでした。最強への憧れ、そして路地裏の伝説。手に拳を握る作品でしたね。路地裏バトルプリンセス

黒狼卿と天眼の軍師 (ファミ通文庫/1巻まで刊行中)

ファンタジー世界で紡がれる、強靭な力を持つ騎士(ロミオ)と類稀な才覚を持つ軍師(ジュリエット)のお話です。物語の序盤、中盤、終盤のそれぞれで違う物語を読んでいるのではないかというくらい、キャラクター達にもたらされているギャップが印象的な作品でした。恋愛脳がもたらす力の凄まじさたるや、続きが出るなら手に取りたいですね。黒狼卿と天眼の軍師

放課後のゲームフレンド、君のいた季節 (MF文庫J/1巻完結)

単巻刊行が非常にもったいないと思ってしまうほど、儚く切ないストーリーの作品でした。廃ゲーマーな残念少女との出会いから始まる主人公の日常はかくして、ヒロインの抱えている問題により長くは続きません。度重なる説得と、少女の決断の末に、主人公とヒロインは希望の道をようやく歩き出すはずだったのですが……。物語の結末の先を求めたくなる作品は多くないだけに、オススメの作品ですね。放課後のゲームフレンド、君のいた季節

いかがでしたでしょうか。紹介したい作品はまだまだたくさんあるのですが、強く印象に残った作品を今回は選出しました。もし1作品でも琴線に触れる作品があれば、ぜひ手に取って読んでみてください。2016年も更に面白い作品と出会えることを楽しみにしたいですね。

ラノベニュースオンライン編集長

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