独占インタビュー「ラノベの素」 へぶん99先生『全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2025年4月21日にGCN文庫より『全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件』第3巻が発売されたへぶん99先生です。血みどろの宗教戦争を繰り広げるエロゲに酷似した世界へと転生した主人公が、信仰のためなら己の命をいとわない覚悟ガンギマリなヒロインたちと、文字通りの死闘を繰り広げていくことになる本作。作品誕生の経緯や、本作を好きになれるかどうかの試金石でもあるというメインヒロインについてなど、様々にお話をお聞きしました。

 

 

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件3

 

 

【あらすじ】

フアンキロの暗殺に成功するも、自らの戦闘力の限界を認識したオクリー。彼は更なる力を求め北東支部へ向かうことに。オクリーと同じ幹部候補で潜入を得意とする【伏蟲隊】の女隊長・ホイップとの出会い、オクリーを敵視するフアンキロの弟子・カラテナの陰謀、そして不気味に暗躍するヨアンヌの思惑。新たな困難を前に計画が揺らぐ中、獅子身中のオクリーがついに動く――

 

 

――それでは自己紹介からお願いします。

 

へぶん99です。出身は北陸で、執筆歴は書いてない期間も含めてざっくり10年ほどになります。好きなことは小説の執筆とゲームを少々。苦手なものはパッと思い浮かばないんですが、割とあるとは思います(笑)。最近はふらっと海に行くのがマイブームですね。

 

 

――執筆歴がざっくり10年とのことですが、そもそも小説を書いてみようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか。

 

創作に興味を持ったきっかけは、小さい頃に実家の本棚にあった『ベルセルク』や『キャプテン翼』、『カイジ』などの作品を読んで、自分も何か作ってみようと考えたのが始まりでした。最初は四コマ漫画や絵の模写から始めたのですが、身内に絵が上手い人間がいて、漠然と勝てないと思ってしまい、辞めてしまったんです。その後、学生時代に『とある魔術の禁書目録』や『魔法科高校の劣等生』、『ソードアート・オンライン』などの作品に触れることになったのですが、友人から『魔法科』や『SAO』が元々WEBで発表されていた小説だったことを聞かされたんです。それに大きな衝撃を受け、自分もWEBで書いてみようと、書き始めることになりました。

 

 

――有名作からWEB小説への入口を知り、実際に投稿しようと思ったわけですね。ちなみに最初はどんな作品を書かれたんですか。

 

当時『Fate/Zero』や『魔法少女まどか☆マギカ』など、鬱要素強めの作品が流行っていた時期でもありまして、ご多分に漏れず私もその影響を大いに受けていました。最初に書いた作品は、主人公やヒロイン、親友など、10万文字近く書いた結果全員が死ぬっていう最悪の作品でしたね(笑)。もはや自己満足でしかありませんでしたが、小説投稿サイトにアップロードしながら楽しんで執筆していました。当時はその1本を書いて満足し、小説を書くことからしばらく離れていました。

 

 

――一度離れた後、再び小説を執筆するようになった理由はなんだったのでしょうか。

 

その後にも1作品書いたものの、どこに公開するでもなく温めていたくらいだったんですが、コロナ禍が執筆活動の本格的な再開のきっかけになりました。最初は二次創作を中心に活動しつつ、次第にオリジナル作品を書いて投稿するようになっていきました。それからしばらくして、書籍化するわけがないと思っていた本作にオファーをいただき、作家デビューに至った感じです。とはいえ、最初は詐欺なんじゃないかと疑っていました(笑)。あの『転スラ』のGC編集部だし、よりにもよって『ガンギマリ』にオファーを出すわけないでしょって思ってました。

 

 

――なるほど(笑)。そんな本作ですが、ジャンルとしてはエロゲ転生ものになるかと思います。ご自身のプレイ経験もあって題材として登用したんですか。

 

実はそういうわけではなくて……。そもそも私自身、エロゲっていう存在をアニメきっかけで知った人間なんですよ。視聴していたアニメで、「これエロゲが原作なんだ」みたいな。あとは『進撃の巨人』が大好きなんですけど、作者の諫山創先生が『マブラヴ』という作品の影響を受けていたという話を拝見しまして。それなら自分もと、『マブラヴ』などの作品をプレイしてみた感じです。

 

 

――そうだったんですね。個人的にはエロゲという世界の選択と、取り扱っている題材から、かなりコアな領域まで足を踏み込んでいる方なのかなとも考えていたのですが……『マブラヴ』のプレイ経験ありというお話で、少し腑に落ちました(笑)。

 

もはや一周回ってですけど、エクストラ編が一番いいなって思います。人が死ぬのはやっぱり最悪なので(笑)。

 

 

――本作を執筆している作者の言葉とは思えない感想です(笑)。それではあらためて『全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件』について、どんな物語か教えていただけますでしょうか。

 

本作はよくあるゲーム転生ものなんですけど、主人公のオクリーがR18作品のエロゲ世界、さらに敵サイドである邪教徒に転生してしまいます。敵側でありながらも、原作の主人公であるアルフィーを頼ろうとするのですが……シナリオがどんどん変遷してしまうというお話です。WEBの感想では「すごい展開」や「作者は何を食ったらこんなことを思いつくのか」などの感想をいただくのですが、ひとつだけお伝えしたいんですよ。たくさんそういうシーンを描いていますが、私自身そこまでグロ展開が好きなわけではありません。第2巻ではヨアンヌと内臓交換という凄まじいエピソードも書いていたりしますが、特別に好きだというわけではないので(笑)。

 

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件

※ケネス正教とアーロス寺院教団が戦いを繰り広げるハードなエロゲ世界へ転生する

 

 

――とりあえずそういうことにしておきましょう(笑)。続いて着想について教えてください。

 

先ほど二次創作をやっていたというお話をさせていただいたと思うのですが、いわゆるゲーム転生ものってセルフ二次創作ができるんじゃないか、みたいな思いがあったんです。加えて、やや一周遅れみたいなところはありましたけど、ゲーム転生モノはWEB小説界隈でも人気のジャンルだったので、好き勝手書けるんじゃないかと思ったのが発端ですね。

 

 

――本作ではケネス正教とアーロス寺院教団という二つの宗教が対立する世界が舞台なわけですが、この世界観もめちゃくちゃハードですよね。

 

そうですね。私は内政や戦争を描くのは、知識面から苦手ということもありつつ……もちろん宗教や宗教戦争に関する知識が豊富にあるというわけでもありません。ただ、個人的な感想として聞いていただきたいんですけど、エロゲに登場する宗教は、どこか記号的なイメージが強いんですよ。必ずシスターのヒロインが登場するよね、みたいな。そういったところに短絡的に飛びついたがゆえ、という点も少なくはなかったです。ハードな世界観については、あえてR15美少女ゲームのような制限を設けるのではなく、いろいろな要素があってのエロゲという発想のもと、もう一歩先に踏み込んだ感じはあります。執筆当時の「とんでもなくはじけた作品を書きたい」という思いの中で、邪教徒という要素も拾いつつ、構築していった感じですね。

 

 

――なるほど。加えて、影響を受けた作品として挙げていただいた『ベルセルク』などは、本作を読んでいるとどこか彷彿とさせられる面もあります。

 

おっしゃる通り、『ベルセルク』も内臓や血肉が飛び散る作品ですし、『ガンギマリ』のイメージもそういう要素は多いです。『ベルセルク』に至っては、影響という以上に、私が書きたいように書けば書くほど憧れたものに近づいていっている雰囲気はあると思っています。影響という意味ではもうひとつありまして、『異世界迷宮の最深部を目指そう』の存在は大きかったですね。この作品もめちゃくちゃ窮地が続いてからの逆転劇が描かれていて、乗り越えた時の爽快感が凄まじいんです。文章の書き方もめちゃくちゃかっこいいですし、私自身あんな風に書きたいっていう影響を強く受けていることは間違いないです。

 

 

――ありがとうございます。では続いて本作に登場する主要なキャラクターについて教えてください。

 

主人公のオクリー・マーキュリーは、本作の原作である『幽明の求道者』をプレイしていた、ごくごく一般的な日本の男性です。第1巻の序盤は中途半端で優柔不断なところもあったんですけど、この世界の住人として生きていく、そして戦っていく覚悟を決めた、ちょっと悲しき男です。

 

オクリー

※邪教徒モブである主人公

 

ヨアンヌ・サガミクスはメインヒロインで、この子を好きになれるかどうかで、この作品を好きになれるかどうかが決まってくるくらい、かなり尖ったキャラクターになっています。暴力的で盲目的で、突っ走る。人の言うことはあまり聞かないけど、チョロさもある。第1巻では教祖であるアーロスに忠誠を誓っていましたが、第2巻で行われたオクリーとの内臓交換以降、その思想は変化していきます。

 

ヨアンヌ

※アーロス寺院教団幹部序列六位【怪力】

 

セレスティア・ホットハウンドは、宗教もので言うシスターのヒロインです。清純なお姉さんという感じではありますが、戦闘ではキレる怖いお姉さんです。本編の序盤で登場する正教側のキャラクターでもあって、オクリーの正教寄りの思想との橋渡し的な存在でもあるのかなと思います。『幽明の求道者』ではメインヒロインのような扱いになっていました。

 

セレスティア

※ケネス正教幹部序列七位

 

フアンキロ・レガシィは、非戦闘員ながら邪教の幹部です。第1巻と第2巻ではオクリーを大いに苦しめるボス的存在でもあります。第1巻ではオクリーを窮地に立たせ、読者にも相当なストレスを与えていたキャラクターだったと思います。作者としてはかなり使いやすいキャラクターではありました。

 

フアンキロ

※アーロス寺院教団幹部序列七位【尋問官】

 

 

――もう一人、まだ作中でもそこまで掘り下げられていないマリエッタについてもお願いしたいです。原作(『幽明の求道者』)では死ぬ運命でしたが、原作主人公のアルフィーの代わりに生き残る形となりました。

 

そうですね。マリエッタは原作の主人公アルフィーの幼馴染の少女です。本来死ぬはずの運命だったわけですが、なんの因果かアルフィーの代わりに生き残ってしまいました。もともとは天真爛漫で明るく元気な少女だったのですが、故郷もアルフィーも失い、ふさぎ込んでしまいます。正教側に拾われることになった彼女もまた、アルフィー同様に「一般人」ではなく「逸般人」になりつつあり、ある意味で原作のアルフィーと同じ人生を辿っています。今はまだ可愛らしい少女ですが……今後のオクリーとの絡みも楽しみにしてもらえればなと思います。

 

マリエッタ

※原作『幽明の求道者』では死ぬはずだった少女

 

 

――ありがとうございます。そしてただの邪教徒だった主人公オクリー・マーキュリーというイレギュラーについてももう少し掘り下げていただいてよいでしょうか。

 

オクリーは当初、無個性の主人公を表現しようと思っていました。ただ、ヒロインの存在や置かれた環境にどんどん引っ張られ、予定が狂っていったんですよね(笑)。その結果、作中で一番頭がおかしく、読者の感情移入もほとんど誘えないキャラクターになってしまいました。著者という立場から見ても、オクリーはかなり特殊な立ち位置というか、不思議なキャラクターという認識です。私自身、本作のキャラクターを執筆する上で、このキャラクターだったらどう考えるんだろうって思考を巡らせながら執筆することが多いんですけど、オクリーに関しては「自分自身がその世界にいったらどうするか」という考え方に重きを置いているので、作者の思考が落ちているキャラクターでもありますね。

 

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件

※主人公であるオクリーもまた覚悟ガンギマリ系のキャラクターに

 

 

――原作の元プレイヤーであるからこそ、自身が身を置くアーロス寺院教団への嫌悪感といいますか、いかにして滅ぼすかを必死に考えている点も、オクリーのブレない大きな柱になっている気がします。

 

そうですね。ただ、その考え方の在り様は変化しているんですよ。第1巻時点では、まだ世界を上から見下ろしたプレイヤーとしての視点で語っていました。でも覚悟を決めてからは、自分でなんとかするという当事者意識が強く根付くことになりました。現在は後者の在り様が彼の芯になっていると思います。

 

 

――それでは続いて、本作に付いてこられるかどうかという読者の選別的象徴でもある、メインヒロインのヨアンヌについても掘り下げていただいてもよいでしょうか。

 

ヨアンヌというキャラクターの根っこには、自分にだけは態度が違ってデレデレしてくれる、みんなが好きなキャラクター像があります。それをひとつの主軸にして考えたわけですが、当時の自分は「ギャップってあればあるほどいい」と思っていた節があったんですよ(笑)。その結果、なんでもかんでも虫のように鏖殺するヒロインが、ちょっとキスをしただけでコロっと落ちたらどうなるんだろう。そんな期待感を持って書いたキャラクターでもあるわけです。最終的に可愛いと感じたので、自分の好みでもあるんでしょうね(笑)。スティーラも食材としてオクリーのことを好きですし、ポークも可愛い外見と屍姦という性癖にギャップがある。各幹部キャラクターは当初からしっかりとギャップを意識して設定を考えました。

 

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件

※読者をふるいにかけるヒロインでもあるというヨアンヌ

 

 

――なるほど。シンプルにお聞きしたいのですが、執筆をしながらギャップが強すぎたと感じることはありませんでしか。

 

正教邪教合わせた14人の幹部に関しては、割と想定通りなので……(笑)。正教幹部は一貫して、外面が優しく、聖女のようですらあるわけです。たとえばセレスティアは、大衆における象徴的な優しいお姉さんですが、自分たちの街や市民を害する者には、容赦のない戦いを繰り広げるギャップがあります。なので、正教幹部は惨たらしくもちょっとチョロい邪教幹部とは、ギャップで期待している面は真逆だったりしますね。それこそアーロス寺院教団の教祖であるアーロスは、とんでもないことをしている親玉なのに優しさを垣間見せたりもする。得体のしれない不気味さを感じてもらいたいと思いながら書いています。逆に幹部以外のキャラクターは、コンセプトをそこまで定めずに書くことが多いです。第2巻の終盤に登場するアレックスや、第3巻から登場するカラテナやホイップは、執筆のライブ感の中でキャラ像を固めているイメージですね。

 

 

――コンセプトを固めずに描くことが多いという、幹部キャラクター以外で特に気に入っているキャラクターがいれば教えてください。

 

第1巻に登場したスティーブですね。彼はもともと登場予定のなかったキャラクターでした。ただ、想定していた以上に重要な役割を担うようになり、思いがけず登場させたキャラクターが物語的に意味を持つことの楽しさを感じるきっかけになったキャラクターでもあります。スティーブはそういう意味でも非常に印象深いですね。

 

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件

※思わぬキャラクターが物語に影響を与えることもあるという

 

 

――また宗教戦争がテーマのひとつであるからこそお聞きしたいのですが、作中ではヨアンヌが「正教もまともではない」というニュアンスの言葉を発するシーンもあったかと思います。作品の世界観として、ケネス正教は正義であり、アーロス寺院教団は悪ということでよいのでしょうか。

 

まず、世の中には絶対的に正しいことはないと思っています。なので、ケネス正教が絶対的に正しいってことはありません。最初に拉致や殺戮を繰り返し、戦争を仕掛けたアーロス寺院教団が悪者であると描写されていますが、もしアーロス寺院教団がなかったのならば、ケネス正教は正義かと言われるとやっぱり違うわけです。物語の舞台であるゲルイド神聖国では、ケネス正教が比較的正義ではありますが、人間という個が集団を作っているゆえに、腐敗や不正もあります。そうでなければケネス正教に恨みを持つアーロス寺院教団が生まれることはなかったわけですから。正しいだけではなく、間違ってきたこともあるよねっていう。

 

 

――ありがとうございます。そして最新刊へと物語が繋がっていく上で、第2巻の終盤で描かれたアーロス寺院教団幹部第七位【尋問官】フアンキロとの決戦。これはアーロス寺院教団の牙城を崩す大きなエピソードとなりました。

 

そうですね。オクリーとフアンキロの戦いにおいては、私自身どうやってフアンキロを倒そうかと考えながら書いていました。もともと強敵を倒すというエピソードが好みで、たとえば『とある魔術の禁書目録』では上条当麻が素手で魔法を使う敵をなんとか倒していくみたいなシーンもあるじゃないですか。そういった劣勢の戦いが好きなんですけど、いずれの幹部にも超回復能力を持たせてしまった手前、中途半端な手段では絶対に倒せないなとも考えていました。その時に脳裏を過ぎったのが映画の『ターミネーター2』だったりして(笑)。一教徒でしかないオクリーが、どうフアンキロと対峙したのか。物語としても序盤の転換点のひとつなので、ぜひ確認していただけたらと思います。

 

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件

※第2巻で描かれるフアンキロとの血で血を洗う死闘は衝撃の展開へ

 

 

――では続いて、本作のイラストについてもお聞かせください。イラストは生煮え先生が担当されていますが、印象やお気に入りのイラストについて教えてください。

 

イラストを担当してくださっている生煮え先生は本当にすごいんですよ。ヨアンヌのデザインをお願いする際、服装の指定はワイシャツ、ミニスカート、厚底ブーツ程度でした。そうして出来上がったキャラデザを拝見させていただいたんですけど、予想を超えた素晴らしいイラストに仕上げていただき、大変感動したのを今でも覚えています。特にヨアンヌは最初にイラストとしていただいたので、余計に感動していましたね。お気に入りのイラストは、第1巻のオクリーとヨアンヌのキスシーンを描いた挿絵なんですが、私のイメージではあそこまで深いキスではありませんでした(笑)。より過激な描写となっていた生煮え先生のイラストに、ちょっとびっくりしつつも面白いと感じ、「これならヨアンヌに執着されても仕方ない」と感じるくらい、予想外と可愛さと面白さが詰まったお気に入りの1枚になっています。

 

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件

※へぶん99先生が印象的だと語った一枚

 

 

――あらためてヨアンヌのイラストを見ていると、すごく可愛いキャラではあるんですよね。ただ内面を知ってしまうと、イラストのまま受け取れなくなる部分も大いにあるのですが、初見の読者が本作のヒロインたちを好きになるためのコツってなんですかね(笑)。

 

そうですね……。強いて言うなら、悪事には目を瞑り、顔と容姿と主人公への態度で見ていただければ(笑)。ポイントは冷静に分析しないことです。見た目と恋愛へのピュアさだけ見てください(笑)。

 

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件

※過酷な世界観とはいえゲーム世界でもあるためヒロインは極めて可愛い……のだが……

 

 

――ありがとうございます(笑)。そして本作のコミカライズも2025年の開始が予定されています。漫画版に期待したい点などがあれば教えてください。

 

まだ詳細な発表はできないのですが、キャラデザと1話のネームは拝見しています。小説では主人公の一人称視点で描かれているため、周囲で何が起きているかはわかりづらい点も多々あります。そういった点が、拝見させていただいているネームではわかりやすくまとめられていて、キャラクターも可愛く、非常に感動しました。コミカライズは伸び伸びとやっていただけたらと思っています。

 

 

――ではあらためて、本作における注目してほしい点、そして発売となった第3巻の見どころをお聞かせください。

 

本作は主人公がそこまで強くないため、流行りからは少しズレた作品だと思っています。それでも息の詰まる戦闘や緊迫した戦い、劣勢からの逆転劇などが好きな方。そしてヒロインのギャップ萌えに期待をしている方には刺さるんじゃないかなと思っています。第3巻はWEB版とまったく違う展開となっており、新キャラクターのカラテナを筆頭に、新たな波乱とオクリーの逆襲が始まっていくので、楽しく読んでいただけたらなと思います。

 

全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件

※最新刊でも激闘は続き、さらには予期せぬ展開へと物語は動き出していく

 

 

――今後の目標や野望について教えてください。

 

目標はWEB版のガンギマリ完結、野望は完結まで書籍の方も頑張りたいですね。

 

 

――それでは最後にファンのみなさんに向けて一言お願いします。

 

WEB版から、またひいては昔の作品から応援してくださっている読者のみなさま、ありがとうございます。皆様の感想や面白かったという声が、本当に励みと原動力になっています。これからもWEBも書籍も変わらぬご声援をいただければと思います。

 

 

――本日はありがとうございました。

 

 

<了>

 

 

ハードで過酷なエロゲの世界へ、それも敵である邪教徒に転生してしまった主人公の凄絶な運命を綴るへぶん99先生にお話をうかがいました。邪教の撲滅に覚悟を決めたオクリーをはじめ、オクリーの意図とは異なる動きを見せていくヨアンヌ、そして原作主人公の代わりに生き残ったマリエッタ。ハードすぎるこの世界で巻き起こっていく血みどろの戦いから目が離せない『全員覚悟ガンギマリなエロゲーの邪教徒モブに転生してしまった件』は必読です!

 

<取材・文:ラノベニュースオンライン編集長・鈴木>

 

©へぶん99/マイクロマガジン社 イラスト:生煮え

kiji

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