『女神「異世界転生何になりたいですか」 俺「勇者の肋骨で」』が発売 会話劇で繰り広げられる異世界転生コメディ

宝島社単行本『女神「異世界転生何になりたいですか」 俺「勇者の肋骨で」』が、2021年1月15日に発売された。本作は第8回ネット小説大賞受賞作で、転生者が満足して昇天するまで様々な異世界に転生することができる死後の世界を舞台に、異世界転生の担当女神とトンデモ転生を繰り返す転生者のファンタジーコメディが描かれる。「王道ファンタジーのハーレムものの主人公」に転生するには五万年、「魔王」への転生さえも千年単位の待ち時間が必要であるという異世界転生。そこに現れる、どうにかおいしい転生先へと潜り込むことができないかを探る主人公。異世界転生をマニアックかつメタ的な視点で笑いに変換する会話劇が見どころの1冊だ。

 

 

女神「異世界転生何になりたいですか」 俺「勇者の肋骨で」

 

 

【あらすじ】

舞台は、満足して昇天するまで好きな世界に転生を続けられる世界。ただし異世界転生もので人気の「チート持ちハーレム勇者」は、人気すぎて待ち時間が5万年……。それならと主人公が決めた転生先は、「ハーレムかつハッピーエンドなチート勇者の、肋骨」!? めんどくさがりな異世界転生担当の女神さまと、人気の転生先の抜け道を探してはトンデモ転生を繰り返す主人公の痛快異世界転生記! 第8回ネット小説大賞受賞作。

 

 

主人公は元の世界で、なんか死んでしまったという一人の男。女神が異世界転生をさせてくれると言うが、良い世界や人気の役職は待ち時間がとにかく半端ない。どうにかおいしい転生先はないかと考えた主人公は、待ち時間が万年を超える「良い世界のハーレムかつハッピーエンドなチート勇者」を選ぶ……と見せかけ、待ち時間が一瞬でゼロとなった「勇者の肋骨」に転生することを選ぶのである。当然なのだが、物語はそれで終わらない。たとえ肋骨でも能力はチート級。転生先の世界で巻き起こる、勇者の肋骨のトンデモエピソードが読者を待ち受けることになる。転生に満足することができず、女神のもとへと戻ってきた主人公がそのあらましを語り、女神が茶請け話のようにツッコミながら耳を傾ける、ボケとツッコミ満載の会話劇は必見だ。

 

 

【異世界転生担当女神と語る、トンデモ転生エピソード】

肋骨_挿絵01肋骨_挿絵02

 

 

主人公は「勇者の肋骨」にはじまり、「ヤドカリ」「魔王城の扉(右)」「ダンジョン手前の土」「時計台の秒針」など、生物から無生物まで幅広く転生を繰り返していく。エピソードの中には読者アンケートのお題に沿って描かれたものもあり、転生エピソードの大喜利といった側面も垣間見ることができる。異世界転生ものの作品を読んだことのある読者であれば、主人公や女神がメタ的に語るボケやツッコミが一層面白く読めるであろうし、エピソードひとつひとつのマニアックさに笑みを零す場面も多いに違いない。転生を繰り返す主人公は、満足できる転生先を見つけ、昇天することができるのか。ほぼ会話劇のみで描かれる挑戦作としても、本作をぜひ手に取ってみてもらいたい。

 

 

©安泰/宝島社 イラスト:めばる

kiji

[関連サイト]

『女神「異世界転生何になりたいですか」 俺「勇者の肋骨で」』特設サイト

宝島社(このライトノベルがすごい!文庫)公式サイト

 

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女神「異世界転生何になりたいですか」 俺「勇者の肋骨で」

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