独占インタビュー「ラノベの素」 荒瀬ヤヒロ先生『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!』
独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2025年8月4日に一迅社ノベルスより『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!』が発売された荒瀬ヤヒロ先生です。先行して刊行されているコミカライズが大きな話題を呼ぶ中、原作小説が満を持して書籍化されます。婚約者にないがしろにされてきた結果、吹っ切れておひとり様生活をエンジョイすることにした伯爵令嬢・ニコルと、信頼を取り戻そうと奮闘する婚約者のケイオス。それぞれのキャラクターの魅力や「すれ違い」を面白く描く上で意識されている事など様々にお話をお聞きしました。
【あらすじ】 伯爵令嬢ニコルの婚約者である侯爵令息ケイオスはいつも幼馴染の王女キャロラインのことばかり。手紙の返事は来ない、お茶の時間はすっぽかされ……ケイオスから放置されることに慣れてしまった彼女は、「向こうが好きにしているのだから、こちらも好きにすればいいんだわ!」と思いたつ。自分のやりたいことをして時間を使える。一人で行動することの快適さに気づいたニコルは、すっかりおひとり様に目覚めてしまい――!?実は両片想いをこじらせているおひとり様令嬢×ノンデリ婚約者のドタバタすれ違いラブコメディ開幕! |
――それでは自己紹介からお願いします。
荒瀬ヤヒロと申します。北海道在住の生粋の道産子です。お茶が好きで、緑茶とほうじ茶は毎日欠かさず飲んでいるのですが、他の飲み物も含めると結構な水分摂取量になっているかもしれません(笑)。趣味というほどではないんですが、最近は時間ができたら難易度マックスのジグソーパズルに挑戦してみたいなと思っています。
――続いて、小説の執筆を始めたきっかけについてお聞かせください。
振り返ると、私は子供の頃から空想をすることが好きで、常にぼんやりしている子だったと思います。漠然と「小説家になりたいなあ」という思いはあったものの、具体的な行動や執筆はしていなくて「書きたい欲」をもてあましている状態でした。そんな中、小説投稿サイトの存在を知ったんです。誰でも投稿できるところに魅力を感じて、とりあえずいろいろ書いて載せてみようと思い立ち、投稿を始めました。
――そうして様々な作品を投稿されてきた荒瀬先生ですが、『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!』のコミカライズが決まり、その後大ヒットとなりました。100万部の突破、「全国書店員が選んだおすすめコミック2025」第1位など、すごい反響です。現状を振り返っていかがですか。
日々、びっくりしています。第1巻発売直後、SNSに「完売しました」という投稿が流れてきた際は「完売なんてすごいなあ、うれしいなあ」と感動しましたね。でも、その後の重版ラッシュには「そ、そんなに刷っていいんですか……?」と正直不安になりました(笑)。書店でも平積みにされていたり、POPを飾ってもらったり、愛されて盛り上げてもらえているようで嬉しかったです。それに、まだ2巻が出たばかりでコミック100万部突破なんて、本当にすごいことですよね。ひとえに晴田巡先生の漫画力のおかげだと思います。もはや原作者だということを半分忘れてコミックは一読者として楽しませてもらっています! 今後も楽しみです!
※荒瀬ヤヒロ先生も想像以上の反響だったと語るコミック(連載ページはこちら)
――晴田先生のお話も出ましたが、キャラクターデザインを初めてご覧になった時はいかがでしたか。
お話をいただいた際、サンプルやラフを見せていただいたのですが、漫画力が本当に高くて「こんな方に、コメディ要素満載の小説を漫画化してもらってもいいのかな?」と内心ドキドキしていました。今は主人公のニコルや婚約者のケイオスなど、どのキャラクターも思い浮かべる時は晴田先生の絵で浮かびます。みんな眉目秀麗な美男美女なのですが、コミカルな表情や動きも自然に入れ込んでいただいているので、キャラが生き生きしているんですよね。ケイオスなんて冒頭は耽美系の美形だったのに、愉快な不憫キャラになってしまって……(笑)。
――確かにケイオスの一喜一憂する姿はコミカルですよね(笑)。こうしたキャラクターの魅力があったからこそ、大きな反響に繋がっているのでしょうね。
そうですね。各キャラクターを表情豊かに描いていただいている点が、大きな魅力であるのは間違いないと思います。それに加えて、しっかり描き込まれた背景や衣装、小物のセンスなども素晴らしいんです。思い返すと、第1話のネームをもらった際、「学園シーンやドレス姿、それに行商の市も出てくる……作画コスト高すぎませんか?」と心配していた記憶があります。でも、完成原稿を見た時は「すごい!」としか言えませんでした。細かなところまで作品世界に向き合ってくださっているからこそ、読者の方からも高い評価をいただけているのだと思います。また、ストーリー面ですと、身近に感じられる恋愛のやり取りを描いている点もポイントになっているのかもしれません。異世界令嬢もので婚約を題材にしたものですと、ファンタジー要素を活かしたお話や機知に富んだ逆転劇が描かれることが多いかと思います。一方で本作は、現実でもあり得そうな男女のすれ違いや鈍感さゆえの失敗、そこからの反省と努力がメインなんです。そういった親しみやすい題材が、読者の方に共感していただいている理由なのかなと考えています。
――ありがとうございます。それでは『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!』がどんな物語なのか教えてください。
学園に通う主人公の伯爵令嬢ニコルは、婚約者のケイオスにいつも放置されて憂鬱な日々を送っています。ケイオスは常に幼馴染の王女キャロラインのそばにいて、ニコルのことなど気にもかけません。「婚約者として」常識的なお付き合いをしようと頑張っているのは自分ばかり。現実なら「そんな彼氏、捨てなさい」と言えますが、貴族の婚約はそうもいきません。そこでニコルは、自分もケイオスのことを気にせずに自由な時間を過ごそうと決意します。一人でも世界は楽しいことでいっぱいだと気づいたニコルは、どんどん自由に行動するようになるんです。すると今度はケイオスが「あれ? 俺達の将来は……」と不安になってきます。それまで将来のことばかり考えていたニコルが今を楽しむようになったら、今度はケイオスが将来を気にするようになったんですね。
※おひとり様ライフを楽しむニコルと焦るケイオスの噛み合わない日常が描かれていく
――この構図も本作の面白い要素だと思っていて、ニコルを放置していたケイオスが、今度は逆にニコルに放置されて反省し始めるというのは、どこか皮肉に感じました。
確かにそうですね。でも、これって現実でもよくある話だと思うんです。結婚について真剣に話し合いたい彼女と、「結婚前提の彼女がいる」という現状に満足して具体的な将来設計を後回しにする彼氏、みたいな(笑)。ニコルからすれば、ケイオスと一緒に将来を築きたかったのに、一人で背負わされている気分だったわけです。「この人は一緒に背負う気がないのに、私だけ頑張ってるなんて馬鹿らしい」って思うのも当然ですよね。本作は、そうして放り出された「将来」という重い荷物を、ニコルとケイオスが中身を一つ一つ確かめながら歩んでいく物語なんです。
――ありがとうございます。続いて本作の着想についても教えてください。
きっかけは、WEB小説で定番の異世界恋愛を書いてみようと思ったことです。婚約者に蔑ろにされてきた令嬢が、完璧なイケメンや特別な才能を得て元婚約者に「ざまぁ」するような作品ですね。ただ、そこで考えたんです。完璧なイケメンに溺愛されるわけでもなく、特別な才能もなく、チート能力にも目覚めない。そんなごく普通の女の子が、憂鬱な日々を変えるために何ができるだろうかって。それで、主人公のニコルを特別な力がない普通の女の子にすることに決めました。ただ、そうなると過激な「ざまぁ」はできませんよね。普通の女の子にできることは、ささやかな反抗ぐらいしかありません。でも、私はまさにそういう話が書きたかったんです。正直、人気が出るかは分からなかったんですが、蓋を開けてみると多くの方に読んでいただけて。私以外にも「普通の女の子にできる精一杯の変革」を見たい人がいたんだってことが、すごく嬉しかったです。
――「ささやかな反抗」を試みる普通の女の子として描かれた主人公・ニコルについて、どんなキャラクターなのか教えていただけますか。
ニコルは「ごく普通の女の子」なんです。特別な力はないし、大きな目的があるわけでもない。ただ自分の生活を楽しくしたくて、これまでと違う行動をしてみただけなんです。そうして一歩踏み出した彼女は、街に行く、お店で話す、一人で食事するというふうに、おひとり様行動のレベルを着実に上げていきます。ニコルの魅力は「自分にできることを、無理せず、楽しめる範囲で」やっていくところだと思っています。いきなり一人旅に出るような大胆なことはできませんが、着実に新しい選択肢を見つけていく。現実でも急に自分を変えるのは難しいじゃないですか。だから、少しずつ現状を変えていくニコルに共感していただけているんだと思います。
※少しずつ自分の道を切り開いていくニコル
――ニコルについては、ケイオスを気にしないと決めた後の吹っ切れ方が清々しいと感じましたし、前向きな点や自立している点は魅力的ですよね。ニコルが「おひとり様」を楽しむ姿を描く上で、荒瀬先生が大切にされたことがあれば教えてください。
吹っ切れたニコルを書くにあたって、ケイオスを突き放しているようには見えないように気をつけました。 ニコルは別にケイオスと仲違いしたいわけではないし、吹っ切れた今でも「上手くやりたかった」という気持ちは残っているはずなんです。人間はそう簡単に切り替えられませんから、ケイオスから誘われれば応じるし、彼のことを気にかける場面もあります。これはニコルだけでなくケイオスもですが、基本的には思春期の子供として書いています。貴族の子なのでもっと大人っぽく書くべきかもしれませんが、「十六、七歳の少年少女なんだから、そんなに物分かりよくなれないだろう」って思うんです。だから、みっともない本音や自分勝手な部分、格好悪い姿も含めて描くことは意識しました。
――なるほど、思春期の子供らしさですか。そう考えると、自身の行いでニコルを困らせてしまうケイオスの行動にも頷けます。
ケイオスの言動は批判されることも多いんですが、救いようのない駄目人間というわけではないということを伝えたいです。私としては「思春期の男子なんてこんなもんだろ」と思って書いているので、「ムカつくけど確かにこういう奴いるわ」、「男子ってこういう言動するよね」と思ってもらえれば幸いです。無神経で鈍感なところや、気遣いがないくせに独占欲があったり、格好つけようとして空回りしたり。「私の彼氏の駄目なところにそっくり!」という読者の方もいらっしゃるかもしれませんね(笑)。婚約者への気遣いがなさすぎて大失敗したケイオスですが、親友のキャロラインやアルバート、ジークが協力してくれるし、ロベリア&エミリオも駄目出しと叱咤激励をしてくれます。周りに助けてもらえるのが彼の人徳なんでしょうね。
※思春期の男子らしい未熟さがありつつ、どこか憎めないケイオス
――そんなケイオスが、今度はニコルとの関係を何とかしようと頑張り始めるわけですが、彼の空回りしっぱなしの姿には笑ってしまうことも多かったです。
ニコルを「ごく普通の女の子」と言いましたが、ケイオスもまた「ごく普通の男の子」なんです。なので、彼の努力もなかなか上手くいかないんですよね。女の子達に責められて、みっともない本音を吐露したり、格好つけたいばかりに肝心なことを疎かにして痛い目を見たり……。少女漫画のヒーローとしては失格じゃないかと呆れられるくらい、情けない部分もあるキャラクターなんです。彼には思春期の男の子が自意識の高さゆえにしそうな失敗を、ことごとくやってほしいと思いながら書いていました。とはいえ、ケイオスに非があるからといって彼を必要以上に貶めて不快なシーンにはしたくありませんでした。本作は善悪の対立を描いているわけではありませんし、ニコルが絶対に正しいわけでもないです。今はケイオスが反省して奮闘していますが、この先はニコルも自分を省みる時が来るはずです。ニコルだけの努力では上手くいかなかったように、ケイオスだけの努力でも上手くいかないんです。
――ありがとうございます。本作はニコルとケイオスの物語でありつつ、ニコルを支えケイオスにはズバズバと言ってくれるロベリアや、ケイオスの幼馴染であるキャロラインなど脇を固めるキャラクターも非常に魅力的ですよね。彼女たちについてもご紹介いただけますでしょうか。
侯爵令嬢のロベリアは、読者の代わりにツッコミを入れる代弁者的なキャラクターとなっています。「意地悪令嬢キター!」って感じの登場なのにすぐに号泣退場するところが、ツンデレにさえなれていなくてかわいいんですよね。ロベリアとその婚約者のエミリオはWEB版の内容をふくらませる際に生まれたキャラクターですが、今では本作に欠かせない存在になっています。
※ニコルの良きクラスメイトであり、ケイオスの「乙女心の先生」でもあるロベリア
王女のキャロラインは心情的にケイオスの味方をしてしまう「男友達ポジション」のキャラクターです。彼女は意識が男の子寄りなので、ケイオスが悪かったことは理解しつつも、ニコルがどう傷ついたかまでは理解が及んでいません。なので「お前が悪いよ」と言いつつも、いざという時には「でも悪気があったわけじゃない」とかばってしまうんですよね。そんな感じなので、ケイオスと一緒にロベリアに怒られることになります。現実でも、彼氏の周辺にいたらイラッとしてしまうタイプの女の子ですね(笑)。
※ケイオスの幼馴染であり、学園中の令嬢令息から慕われるキャロライン
婚約者と相思相愛のロベリアと、恋愛に一切興味がなく人を好きになったことがないキャロライン、二人は同じ女性でも正反対のキャラクターになっています。ロベリアに共感する女性は多いかと思うのですが、実は「恋愛感情なしで男友達と仲良くしたい」というキャロラインの気持ちに共感できる女性も少なくないのかなと思っています。年頃になると、周囲の目があって男女が友達として一緒にいるのが難しくなってしまうということって、現実でもあるかと思います。キャロラインの場合は、それに加えて隣国に嫁ぐことが決定しているので、よりケイオスと一緒にいるのが難しくなるんですよね。コメディシーンでケイオスと一緒にわたわたしている姿の裏にある、そうした悲哀もキャロラインの魅力の一つだと思います。ちなみにコミックで初登場したロベリア&エミリオなんですが、晴田先生のキャラデザが素晴らしくて。私は普段キャラの外見描写をほとんどしないタイプで、キャラ設定も「漫画家さんにおまかせしまーす」と返してしまうのですが、この二人については私のイメージにばっちりドンピシャでした。
――本作では誤解が誤解を呼んで騒動が大きくなっていく展開が描かれていきますが、読者からは「どうしてこうなった(笑)」、「周囲の反応も含めて面白い」といった声が多く見られます。こうした「誤解」や「すれ違い」を描く上で意識されていることについて教えてください。
本作はケイオスとキャロラインの関係を「誤解」したニコルがおひとり様になると決意したことで始まります。でも、ニコル的には悲愴な決意でもなんでもなく、むしろ希望を見つけて明るく元気になってしまうんです。その決意が周囲を大きく変化させていく展開となっています。本作はごく普通の人々のお話なので、魔法や奇跡のような大いなる力は一切登場しません。普通の人がとった行動の波紋がそのまま伝わっていくんです。だから些細な言動が思いもよらぬ形になって返ってきたり、それに慌てたり戸惑ったりする姿が気の毒だけど面白くて笑えてしまうんですよね。それに加えて、みんないい子で悪意が一切ないので、「誤解」や「すれ違い」に不快感がなく、楽しく書けるんだと思います。それぞれが自分にできることを懸命にやろうとしているんですが、それがかえって状況をこじれさせることもあるんです。悪意があれば「あの人が悪い」と責任を押しつけられるんですが、みんないい人だからこそ解決が難しくなってしまうんですよね(笑)。
――「誤解」や「すれ違い」のエピソードで、書いていて楽しかったシーンや印象に残っているパートはありますか。
書いていて楽しかったのは、ロベリア&エミリオのDV疑惑のあたりですね。それ以外では、ニコルとキャロラインのお茶会シーンが重要なエピソードだと思います。勘違いしているニコルと、それを正せないキャロライン。この二人のやり取りとその後の生徒会メンバーとの会話で、読者に「キャロラインって嫌な女じゃなくてただのポンコツじゃん」ということがわかってもらえるんです。そしてお茶会の流れで続く「うっかり書き込んじゃった手紙事件」(笑)。ニコルからの手紙の内容に打ちのめされるケイオスとキャロライン、それを見て恐怖に震えるアルバート&ジークは見どころですね。
※荒瀬先生が書いていて楽しかったという、ケイオスがロベリアとエミリオにDV疑惑をかけられる一幕
――イラストについてもお聞きできればと思うのですが、本作のイラストはコミックも手掛けられている晴田巡先生が担当されています。あらためて晴田先生のイラストの魅力やお気に入りのイラストについてお聞かせください。
晴田先生の描くキャラクターは本当に魅力的で、コミカライズに引き続きノベルのイラストも担当していただけたことは幸運だと思います。コミックもノベルも、表紙の色彩がすごく綺麗なんです。ニコルのドレスは毎巻デザインが違っていて、見ているだけで楽しいですね。ケイオスがニコルを見ているのに目が合っていないところが最高です。ノベルの挿絵にはコミカライズ第二部に登場するクロードも描かれているので、そちらにも注目してほしいです。ケイオスが慌てている表情が多いので、落ち着いた表情のクロードがより一層イケメンに見えるんですよね(笑)。でも、ケイオスのかっこいいシーンもちゃんとありますよ!カラーも挿絵も、とにかく素敵なイラストばかりです。デート中に○○に追いかけられるケイオスとか……。ぜひ彼のイラストにも期待してください。
※ケイオスとは反対に、落ち着いたイケメンとして描かれるクロードにも注目してほしい
――本作の見どころ、注目してほしい点を教えてください。
本作は書籍化にあたって、WEB版にはない書き下ろしエピソードをたくさん追加しました。その中でも特に、留学を目指して努力するニコルと、彼女の邪魔をしたくないけれど自分とも過ごしてほしいケイオス、この二人の関係の変化と婚約の行方に注目していただきたいですね。3年生になったニコルには、行商の市や花祭り、交流会といったイベントが待ち受けています。おひとり様に目覚めた2年生の時とは違う彼女の様子を、ぜひ楽しんでいただければと思います。それから、ケイオスがロベリアから乙女心の何たるかを学ぶ「ロベリア様の乙女心教室」も絶賛開催中です。息をするようにロベリアを称えるエミリオと一緒に注目していただければと思います。
――今後の目標や野望があれば教えてください。
とにかくたくさんの物語を書きたいです。恋愛もファンタジーもホラーも挑戦してみたいですね。いつかまた晴田先生にコミカライズしていただくのが夢なんです。「また一緒にお仕事してください」と言えるくらい面白い物語を書くことを目標に頑張りたいと思います。
――最後に本作へ興味を持った方、すでにコミックやWeb版を読んでいて書籍版も気になっている方へメッセージをお願いします。
もしも「面白そう」と思ってくださったなら、ぜひニコルやケイオスたちの青春を覗いてみてください。きっと応援したいキャラが見つかると思います。晴田先生のコミックから読んでみるのもおすすめです。そして、コミックやWEB版から読んでくださっている皆様、いつもありがとうございます。ノベル版はWEB版にはなかったシーンやキャラがたくさん増えているので、新鮮に楽しんでいただけると思います。コミックの先の展開が気になっている方は、ノベルを読んでから、あらためてコミックとの違いを発見するのもいいかと思います。今後もニコル達をよろしくお願いいたします。
――ありがとうございました。
<了>
婚約者らしく振る舞うことをやめおひとり様を楽しむことを決めたニコルと、己の過ちに気付き失敗を繰り返しながらも信頼を取り戻そうと頑張るケイオスのすれ違いラブコメディを綴った荒瀬ヤヒロ先生にお話をうかがいました。普通の女の子と普通の男の子が巻き起こす、勘違いの連続に笑ってしまうこと間違いなしの本作。二人のすれ違いの行き着く先がどこなのか気になる『おひとり様には慣れましたので。婚約者放置中!』は必読です。
<取材・構成:ラノベニュースオンライン編集部・宮嵜/鈴木>
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