独占インタビュー「ラノベの素」 依依恋恋先生『王者の盤狂わせ』

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2026年4月20日にGCN文庫より『王者の盤狂わせ』第2巻が発売された依依恋恋先生です。ネット将棋の世界で「生きる伝説」と称される高校生が、とある約束を果たすために高校の将棋部へと入部し、仲間と研鑽しながら、棋界の王者へと駆け上がっていく将棋バトルラブコメディ。現役アマチュア将棋指しでもある著者の経験から生まれた描写のこだわりや個性豊かなキャラクターについてなど、様々にお話をお聞きしました。

 

 

王者の盤狂わせ2

 

 

【あらすじ】

黄龍王者との対峙を終えて、一時の平穏を迎えた真才。しかし、“死神”の鎌が彼に迫っていた。『放課後、部室に来てください。来なかった場合はあなたの過去、天王寺道場のことをみんなにバラします』頂へと至るための鍵は“仲間達との絆”。そして、世界に新たな盤狂わせの伝説が刻まれる。WEB小説発、圧倒的な支持を受ける将棋魔王譚、2か月連続刊行!

 

 

――それでは自己紹介からお願いします。

 

依依恋恋と申します。小説の執筆歴は8~9年ほどでしょうか。手を付けなかった期間もあると思いますが、初期から数えればそのくらいだと思います。趣味は将棋を少々嗜む程度です。

 

 

――少々嗜む程度……プロフィールには現役アマチュア将棋指しとして大会での入賞経験やプロ棋士との指導対局の経験があると書かれているわけですが(笑)。これはもはや嗜む程度ではなく、相当にお強いと思うのですがいかがでしょう。

 

そうですね(笑)。プロ棋士や奨励会員を除けば、日本全国で上から数えて100番目以内に入るか入らないか、というレベルだと思います。プロ棋士との指導対局では、直近だとハンデ戦である角落ちで4戦4勝、ハンデ無しの平手で5戦2勝です。最近の戦果でいうと、先日の大会で元全国大会3位の方に辛勝しました。

 

 

――それは凄いですね。

 

ありがとうございます。余談にはなりますが、その大会は三段の免状しか持っていない子供が、五段の免状を持つ県王者を圧倒して予選敗退に追い込んでしまったり、その子が次の試合では大会初出場の人に負けてしまうなど、波乱に満ちた展開でした。現実の将棋は割とそんなものです(笑)。

 

 

――将棋は意外と波乱が起きるものなんですね(笑)。現代将棋の頂点といえば藤井聡太六冠(2026年4月時点)ですが、アマチュアで数多くの入賞経験を持つ依依恋恋先生からはどういう存在として見えているのか気になりました。

 

藤井聡太先生については、将棋を指していない一般の方の感覚とそこまで乖離はしていないと思います。遠い存在、オリンピック選手を見ているようなものです。いつか戦ってみたいですね(笑)。

 

 

――ありがとうございます。本作の主人公はネット将棋の世界の住人ですが、依依恋恋先生は普段からネット将棋にも触れているのでしょうか。

 

以前は3分切れ負けの「将棋ウォーズ」で七段まで到達していました。ただ、あと3~4回ほど連勝すれば八段というところで、AIの力を借りて対局する「ソフト指し」にごっそり達成率を持っていかれてやる気を失ってしまい、それ以降ネット将棋自体をやっていません(笑)。しかし、今でもネット将棋の動画はよく見ていて、流行りの定跡も結構把握しています。

 

 

――ソフト指しとの対戦に苦い記憶もおありなわけですが、現代のAIを用いた将棋について、どのように感じているのかお聞きしたいです。

 

現代の将棋AIは将棋民ならお分かりかと思いますが、あって当たり前のような存在になっています。最近は生成AI問題がよくSNSで話題になっていますが、将棋界のAI問題は令和に入るずっと前から話題になっていました。当時こそ色々な議論が交わされていましたが、今は細部の問題、ひいてはどうやってAIの「解答」を自身の武器にしていくのかという、個々の向き合い方の問題になっている側面が大きいです。実際、AIの台頭で将棋界全体の棋力が大幅に上がり、それによって人間本来の読みの部分がAIの事前研究に押しつぶされる事例もよく見かけますね。一方で、以前お話させていただいた現役プロ棋士の中には、AIを使った研究をせずに結果を残している方もいるので、まだ人間の読みがAIの侵食に抗っている側面もあるのだと思っています。

 

 

――ありがとうございます。ここまで将棋に関するお話を聞いてきましたが、あらためて依依恋恋先生の小説執筆の原点について、教えていただけますでしょうか。

 

始まりは幼稚園の出来事だったと思います。幼い頃の私は『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』を観ていても、それらがシナリオという「文字」を通して出来上がっているものだとは理解できていなかったんです。でもある日、ボロボロに破けて元の絵が何だったのか分からない児童書を読む機会があり、仕方なく無事だった文章だけを読むことにしました。そして、読んでいる途中で「絵が無くても読めて、更には理解もできる」ことにかなりの衝撃を受けまして。これが初めて文字から「創作」を感じ取った瞬間で、ものづくりが好きだった幼少期の私の好奇心を刺激し、現在の小説執筆へと繋がる原点となりました。子供ながらに印象的な出来事だったため、今でもおぼろげながらに記憶が残っています。

 

 

――なるほど。でも、執筆歴を考えると、実際に小説の執筆をスタートしたのはもう少し先のように感じるのですが(笑)。

 

そうですね(笑)。やりたいこと、やらなければいけないことを頭の中で順番に消費していく生活をしていて、執筆の優先度は結構下の方だったんですよ。学生時代は執筆よりも充実した娯楽がありましたし、特にゲームは周りの人よりも熱中することが多かったので。ただ、時間が経つにつれてやりたいこともどんどん消化されていき、消費する側から生産する側に回りたくなる気持ちも湧いてきた時に、執筆がふと一番目に来たんです。最初に書いた小説は、余命宣告を受けた弟と、その弟が死ぬまでに何もできなかった姉の物語で、誰かに何かを伝えたいというよりは、人の感情が変わる瞬間を文字で表現したいという衝動的な目的だった気がします。

 

 

――それではあらためて『王者の盤狂わせ』について、どんな物語か教えていただけますでしょうか。

 

本作はネット将棋界で伝説的な存在「自滅帝」と呼ばれる主人公が、実は冴えない陰キャ高校生だったというところから始まります。そして、ネット将棋を中心にプレイしていた彼が、後に入部することになる将棋部を通じてリアルの大会に出場していくというお話になります。大体あらすじを読めば無双ものや最強ものであることは想像がつくと思いますが、実は主人公の真才と他のキャラクターの棋力差はそこまで大きく開いたものではなく、この男を最強たらしめている要因は「変態性」です。また、本作のキーテーマは「約束」と「変化」となっています。

 

王者の盤狂わせ

※ネット将棋界の伝説「自滅帝」がアマチュア将棋指しの全国大会「黄龍戦」に挑む

 

 

――「変態性」という気になるワードが出てきましたが、キャラクターについてはまた後ほど詳しくお聞きできればと思います。本作のキーテーマが「約束」と「変化」とのことですが、あらためて着想について教えてください。

 

もともと将棋をテーマにした作品はいくつか書いていて、その積み重ねの先に本作があるんです。最初は本当に「将棋を指している人」にしか伝わらないような専門的な作品からスタートしました。そこから、少しずつエンタメ要素を足していき、「将棋を知っている人なら楽しめるもの」、その次は「将棋とエンタメが半分ずつ混在するもの」というように、グラデーションをつけて調整していきました。そうやって、より多くの方に楽しんでもらえる形を模索していった結果、本作が生まれたという感じです。

 

 

――本作は第1巻の発売前から、『りゅうおうのおしごと!』の白鳥士郎先生からのコメントや異例の発売前重版が決定するなど盛り上がりを見せ、第1巻発売後も多くの読者から熱いメッセージが寄せられていました。コメントを頂いた時や発売前重版が決まった時、SNSで読者の声を拝見された時の率直な感想をそれぞれ教えてください。

 

今回が初めての書籍化なので、商業作家の中では本当に一番下の状態から出発する心構えをしていました。なので、白鳥先生からのコメントや発売前重版なんて考えたことも無かったですし、これだけ多くの人から面白かったと言われるなんて思いもしなかったです。とにかくびっくりで、未だに気持ちが追い付いてません(笑)。

 

 

――実際に本作は将棋の対局描写が非常に熱く、極限状態に入ったキャラクターたちの対局は読んでいて特に引き込まれるものでした。他のスポーツものと比べた時に、身体的な動きや派手な描写が少ないなか、読者を引き込むような熱を生み出すために意識したことは何でしょうか。

 

ありがとうございます。将棋の対局描写では、「ここで普通はこんな手、指さないのに彼は指した!」や「AIも読み切れていない手を指して相手を追い込んだ!」など、表面的なエンタメ要素から感じる熱さはもちろんあると思います。ただ、少なくとも現役で大会に出ている私の経験からすると、実際の将棋に熱さなんてものはないんです(笑)。

 

王者の盤狂わせ

※ここぞという局面で、極限状態に入るキャラクターたち

 

 

――そうなんですか?(笑)。

 

そうなんですよ(笑)。例えば、勝負の形勢が揺れ動く瞬間というのは、常に相手か自分のミスから始まりますし、仮に相手がミスをして優勢になったとしても、心の中では物凄い疑心暗鬼に陥ります。そこから相手のミスが明確化されていくうちに「良かった……」とほっとするんです。そして、「まだ勝ったわけじゃない」と冷静に読みを進めて勝ちまで持っていく、というのが一連の流れです。とにかく将棋というのは、「安堵」を求める勝負なんですよ。それを熱く描くための材料を物語上の各所から引っ張って来たり、あるいは実際に行われている技術や方法、対局中に体感した感覚などを上手いこと言語化したりしているだけで、やっていることは他の作家様と何ら変わりません。ただ、どれだけ上手く加工しても、その根底にあるのは実際に私が経験したものや事実から来ているものなので、そこを見抜ける読者は本来見えないはずのリアルな部分を感じて熱くなれるのかなと思います。

 

 

――実際にアマチュア将棋指しとして活躍しているからこそ、その経験が本作の執筆に大きな影響を与えているわけですね。

 

もちろん全体的に活かされていると思いますが、そうでない部分もありますね。よく「嘘にはある程度の真実を混ぜると良い」などと言われますが、私の経験が本作に及ぼしている影響は大体そのくらいです。例えば、第1巻で「会場に着いた選手達は各々カバンからスマホやら本やらを取り出し、それらを熱心に読み進めている」という大会の雰囲気を表す描写があります。たしかに大会では本を持ってくる選手もいますし、スマホを眺めている選手もいます。しかし、本を読んでいる選手はせいぜい数人ですし、スマホを眺めている選手も将棋と関係ないことをしているのが実際のところだったりします。私の知り合いなんて、本番の対局が始まるまで囲碁の本を読んでいましたからね(笑)。そんな感じで、あくまで演出だけど、事実でもあるという部分を織り交ぜながら描写していて、その引き出し自体は実際の大会に参加している経験から来ているのは間違いないでしょう。

 

 

――他の将棋をテーマにしたエンタメ作品と異なり、本作は将棋部としての団体戦の描写が多いですよね。団体戦として対局の様子を描く上で工夫したことや意識したことはあるのでしょうか。

 

ここは単純な差別化ですね。プロ棋士が主人公の話もよくありますし、プロ棋士を目指すアマチュアの話もありますが、団体戦を描く将棋の話は私の知る限りでは無かったので採用しました。将棋はどこまでいっても個人競技ですので、団体戦で良い成績を残したところで、本人の実力が無ければプロの道へ繋がることはありません。その根底を変えないと本作は描けないと思ったので、本作のオリジナルアマ棋戦である黄龍戦では、その部分を「団体戦でも勝てばプロの道へ繋がるかもしれないよ」という柔軟な方向に変えました。もちろん、どこまでいっても最終的には個々の実力が要求され、第2巻でもその辺りはしっかりと描かれています。

 

 

――なるほど。個人の実力が要求される将棋を、あえて団体戦として描くことによるエンタメとしての面白さはどこにあると思いますか。

 

これは戦いの熱をキャラクター同士がより近くに感じられるという点だと思います。つまるところ、主人公の強さの幅は関係ないのです。どれだけ真才が無双しようと、どれだけ真才が最強であろうと、文字通り団体での勝負ですから。過半数が勝ち星を上げなければ意味がなく、自分だけが強ければいいという論が通りません。だからといって、仲間に自分の知恵や知略を教えて、自分と同じ、あるいはそれ以上に強くさせてしまってもいいのか……という人間の「業」のような考えも頭をよぎるわけです。

 

王者の盤狂わせ

※真才の強さを前にした将棋部のメンバーの葛藤も描かれていく

 

 

――仲間であれば、強くなってもらいたいと考えるのが一般的かな……と思うのですが。

 

先ほども言いましたが将棋は個人競技なので、強くするということは、彼らがいずれ自分に牙をむく可能性も考慮しなければならないんですよ。今は仲間ですが、未来で、団体戦以外での個人戦で、あるいはプロ棋士になれるかどうかの瀬戸際で、人生のかかった瞬間で立ちはだかって来た時に、果たしてピュアな気持ちを維持できるのか。そんな邪推もしてしまうわけです。これが団体戦にはあって、個人戦にはない面白味かなと思います。

 

 

――ありがとうございます。続けて、本作の主人公である渡辺真才についてもお聞きします。「変態性」とも称された彼の中にある”将棋”に対する熱量の大きさはどれほどのものなのでしょうか。

 

真才の将棋に対する熱量は「愛」に匹敵します。ここでいう「愛」とは、どれだけ相手に否定されても好きで居続ける、いわゆる病的なレベルのことで一種の狂気です。真才は現在の実力を手に入れるために努力を続けたわけですが、もちろん多くの失敗や挫折も経験してきました。結構勘違いされがちですが、真才は別に努力の天才というわけでもなく、努力したからといって相応に実を結んだわけでもありません。それでも将棋が好きという一点で、どれだけ将棋に嫌われても、どれだけ将棋の才能がないと突きつけられても、真才は将棋を愛し続けたわけです。負けようが、挫折しようが、夢が破れようが、強くなるために努力し続けた。そんなとんでも変態将棋指し野郎こそが、渡辺真才というキャラクターになります。卑屈になりながらも、結局自分に都合の良い世界を作り出そうとする辺りが「主人公」たり得るところで、いずれ語られる彼の背景もその魅力の後押しになるんじゃないかと思います。

 

渡辺真才

※ネット将棋の生きる伝説「自滅帝」こと渡辺真才

 

 

――第1巻では将棋部の入部をきっかけに後輩の背中を押すなど、少しずつではあるものの人間としての成長も見られたのかなと思います。本作のキーテーマの中に「変化」とありましたが、仲間との関わりが増え、信頼関係を築くようになった渡辺真才をこれからどのように変化させていきたいですか。

 

真才は自分の欠点を自分で理解しているキャラクターなので、放っておいても人付き合いは良くなっていくと思います。ただ、真才は自分のことを卑下して陰キャなどと言っていますが、実はどれも真才視点による自称で、本当にそうだったかは不明なんですよね。理由はどうあれ中学時代は彼女がいたわけですし(笑)。完全にコミュニケーションを伏せていたなら人付き合いもしてこなかったはずなのに、必要な時に自分から行動できる。それこそ後輩の背を押すなど人としての成長があまりにも早いように思えます。

 

 

――そう言われれば、確かに……(笑)。

 

もしかしたら、これは「一からの成長」ではなく、「退化した状態」から立ち直っていく物語なのかもしれないですね(笑)。

 

 

――なるほど、真才という少年の再起の物語としても捉えられると。いずれ語られるという彼の背景が楽しみですね。次に、真才が関わっていく将棋部の個性的なメンバーについても教えてください。

 

東城美香は、よくいるツンデレ系の優等生……のように見えて、実は家柄や環境などの影響で思考ロック状態になってしまっている、結構学生らしい悩まされ方をしているキャラクターです。彼女の厳しい性格を形成してしまっている要因は本人の人生経験が大半です。しかし、それを解くと意外にも母性溢れるキャラクターになったり、抑え込んでいる戦闘狂な一面を見せたりもします。好きな戦法は「矢倉穴熊」。整った形、無駄のない駒組、そして次に指す駒や手が明確になった時に本領を発揮するタイプなので、実は穴熊まで組まれると真才でも苦戦するレベルです。

 

東城美香

※クラスメイトのツンデレ優等生・東城美香

 

来崎夏は、引きこもりゲーマーのような気質で、毎日ネット将棋ばかりやっている不登校の悪い子です(笑)。食事をするときはハムスターのように頬張り、本人も小さいので一見すると小型犬のように見えてしまいます。しかし、努力のリミッターが外れており、実は真才と並ぶくらい頭のネジが飛んでいる、本作筆頭の戦闘狂です。好きな戦法は「極限早繰り銀」。速さこそ正義、乱戦上等、居玉でも構わないという現代将棋の棋風を詰め込んだような戦い方を好みます。ただ、真才と違って反動を恐れながら踏み込むため、格上に勝つ分、格下にも負けてしまうという弱点があり、勝率は中々安定しません。

 

来崎夏

※ネット将棋ばかりやっている不登校の後輩・来崎夏

 

第2巻の表紙を担当することになる葵玲奈は、見た目によらず結構な闇を抱えている子で、本当はめちゃくちゃ根暗です。第2巻ではそんな彼女の本性や抱えているものの一部が明らかになります。後輩口調のように話すのが特徴で、彼女の場合は「~っす!」と平仮名表記になっています。ちなみに、これはわざとです(笑)。後に本物の後輩口調キャラを出す想定もしていて、その差別化を序盤からしていました。何故かという理由については……せっかくなので是非第2巻を読んでみてください(笑)。好きな戦法は「目くらまし」というマニアックな戦法です。将棋指しであれば見た事のある人も多いかもしれませんが、名前を聞いたことがある人は少ないんじゃないでしょうか。厳密には違いますが、系統としては「縦歩取り」や「浮き浮き飛車」あたりが類似戦法になります。

 

葵玲奈

※ボディタッチ多めの後輩女子・葵玲奈

 

他にも、同級生で真才に対抗心を燃やしている佐久間魁人と佐久間隼人の通称"佐久間兄弟"や彼らをまとめ上げる豪快な男、部長の武林勉など、男性陣も割と濃いメンバーで固まっています。

 

 

――ありがとうございます。せっかくなので、現在の部活動メンバーの率直な強さ順もお聞きしたいです(笑)。

 

やっぱり気になりますよね……(笑)。ネタバレに繋がってしまうので理由については触れませんが、第1巻時点での強さ順はこんな感じです。

 

武林勉>東城美香=葵玲奈≧来崎夏>佐久間魁人=佐久間隼人

 

 

――てっきり東城が一番だと思っていました(笑)。武林部長の描写は真才やヒロインたちと比べて少ないので、今後が楽しみです。そして、ネット将棋界において伝説的な強さを誇る真才ですが、現時点で彼と並び立つライバルのようなキャラクターはいるのでしょうか。

 

名前は挙げませんが、第2巻では真才の実力に比肩する、永遠のライバルとも言えるキャラクターが登場します。実は真才の強さというのは、敵視点や三人称では別次元といった描かれ方をしているのですが、真才本人からするとそこまで大差で勝っている気分ではないんです。実際、第1巻で対峙した天竜一輝も、実力という面では真才に十分匹敵しますね。

 

王者の盤狂わせ

※「黄龍王者」天竜一輝も真才に匹敵する才能の持つ

 

 

――ありがとうございます。ではイラストについてもお聞きかせください。本作のイラストはふじ子先生が担当されています。イラストを見た当初の印象や、デザインでお気に入りのキャラクターがいれば教えてください。

 

まずは、どれをとっても素晴らしいの一言に尽きます。その上で、瑞樹夢野と香坂賢乃のデザインがお気に入りですね。第2巻で初登場する瑞樹夢野はWEB版でもほんの一瞬しか登場していないキャラクターで、キャラデザの原案設定はかなり悩みました。なので、想像以上に仕上げてくださったふじ子先生のデザインを見た時は感動しましたね。香坂賢乃は、可愛らしい顔立ちから強気な姿勢を見せて、しかも男物の学ランを羽織っているあの独特な雰囲気が好きですね。

 

王者の盤狂わせ

 

王者の盤狂わせ

※依依恋恋先生がお気に入りだと語る瑞樹夢野と香坂賢乃

 

 

――続いて発売された第2巻の見どころや注目してほしいポイントについて教えてください。

 

まずは表紙にいる葵の活躍に注目しながら、第2巻でも「自滅帝」の痛快な反撃を楽しみにしていただければ幸いです。また、加筆要素として瑞樹夢野の活躍回があるので、WEB版の読者の方も第2巻は必見の1冊となっております。後の新たな伏線回収にもなったりしているので、その辺りもお楽しみに(笑)。

 

王者の盤狂わせ

※瑞樹夢野の登場はWEB版の読者も注目

 

 

――今後の野望や目標があれば教えてください。

 

個人としては、今後何らかのアマ棋戦で一回くらいは日本一位を掴み取れたらいいなと思っています。将棋は今の実績でも割と満足なんですが、まだまだ長い人生なので(笑)。作家としては、アニメ化が短期的な目標になっています。これから先のことを考えると、何を書いても一定の需要がある作品を生み出せる作家になりたいです。

 

 

――それでは最後にファンのみなさんに向けてメッセージをお願いします。

 

この筆が折れないのは、あなた達が握ってくれているからだと思っています。これからもそっと手を置いて静かに支えてやってください。私がどこまでも動かしますので。

 

 

――本日はありがとうございました。

 

 

<了>

 

 

ネット将棋の世界でプロ棋士さえも戦慄させる少年が、棋界の王者へと駆け上がっていく将棋バトルコメディを綴った依依恋恋先生にお話をうかがいました。「愛」と表現されるほど将棋への熱量を持つ主人公や個性的な将棋部メンバーによる熱い対局に引き込まれること間違いなしの『王者の盤狂わせ』は必読です!

 

<取材・構成:ラノベニュースオンライン編集部・三上/鈴木>

 

©依依恋恋/マイクロマガジン社 イラスト:ふじ子

kiji

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