独占インタビュー「ラノベの素」 声優・水中雅章さん『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』(ディアヴロ&坂本拓真役)

独占インタビュー「ラノベの素」。今回は2018年7月5日に放送がスタートする講談社ラノベ文庫発のTVアニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』より、声優の水中雅章さんです。むらさきゆきや氏が原作を担当する本作のTVアニメにて、初の主演となるディアヴロ役(坂本拓真役)を担当する水中雅章さんに、作品への意気込みや、作品の見どころについてお聞きしました。

【ストーリー】

「ゲームで魔王やってたら、異世界に召喚された!?」MMORPGクロスレヴェリにおいて坂本拓真(さかもとたくま)は、他プレイヤーから『魔王』と呼ばれるほど圧倒的な強さを誇っていた。ある日、彼はゲーム内の姿で異世界へと召喚されてしまう。そこには「私こそが召喚主」と言い張る少女が2人いた。拓真は彼女たちから召喚獣用の奴隷化魔術をかけられる――しかし固有能力《魔術反射》発動!奴隷と化したのは少女たちで……!? 魔王(演技)が絶対的な強さで突き進む異世界冒険譚、開幕!

――声優さんは「ラノベの素」初登場となります。自己紹介からお願いします。

声優のお仕事をさせていただいています、水中雅章と申します。出身は山口県で、目下の悩みは趣味がないことです。夢中になれるものがなくてホントに困ってます。

――趣味がないとのことですが、お仕事以外の時は具体的に何をされているのですか。

自宅でぼうっとしたり……あとは、射撃系のゲームを少し嗜むくらいですね。ゲームを通じて実際のサバイバルゲームにも興味はあったりするのですが、怖さもあって一歩を踏み出せずにいます。この業界はサバイバルゲームにハマってる方もかなり多いみたいなので、お誘い頂ける機会があればぜひ行ってみたいです。もともとバスケをやっていたり、ダンスも1年程習っていたりと身体を動かすこと自体は大好きなので、ドハマリするかもしれません(笑)。

――声優を目指されたきっかけをおうかがいしてもよろしいですか。

きっかけとしてはNHKで放送されていた『フルハウス』という番組に出会ったことが大きいですね。声優という職業の存在は知っていましたが、僕は見て楽しむ側だったので、当初は特段の興味を示していたわけではありませんでした(笑)。大塚芳忠さんが演じるダニーが好きでした。ただある時、外国の方で日本語をここまで流暢に喋れるはずはないよなって思いながら、口の動きと声が合っていることに驚きを感じたんです。これは凄いぞと。信じられないことをやっているけど、とても楽しそうだなと。そこから声優というお仕事を目指しました。

――声優という職業に就いて、良かったことや大変だったことがあれば教えてください。

嬉しかったことはこの作品に参加させていただけていることです(笑)。役を演じるには必ず枠があって、誰でもいいわけじゃありません。その中の一人になれるというのは大変ありがたいことですし、非常に嬉しいことでもあります。お仕事をいただけた時は、とにかく嬉しさを感じます。大変だったことは、なかなか演技がうまくいかなかった時ですね。そういった時は先輩のお話を聞かせていただいたりします。こうすれば良かったとか、そういった思いは未だにありますが、自分が成長できる機会だとも思ってます。乗り越えなくちゃいけないことだなと。現場に入るとみなさん本当に演技がお上手で、自分がまだまだだと思うことが本当に多いので、掛け合いでも足を引っ張らないよう頑張ります! なんだか意気込みみたいになっちゃいましたね(笑)。

――ありがとうございます(笑)。それでは早速ですが『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』の印象について教えてください。

オーディションを受ける前に原作とコミックを読ませていただきました。どんどん読み進められる作品で、素直に面白いなと感じましたよね。シナリオは勿論なのですが、シェラやレムをはじめとした女の子の可愛さであったり、コミュ障の坂本拓真が他人と喋るために、ディアヴロの姿で魔王ロープレをする切り替わりの面白さであったり。読んでいると、ディアヴロとシェラとレムの3人の展開から目が離せなくなるので、物語の進み方も魅力的な作品だなと感じました。

――作品の中において、ディアヴロ(坂本拓真)にはどんな印象を受けましたか。

彼はコミュ障なんですけど、根は優しくて、思っている以上に意外と頼りになるキャラクターだと感じましたよね。結構コミュ障の坂本拓真の気持ちがわかるんですよ(笑)。僕も、敢えて意識をして喋るというか、素で話したらどもりそうなシチュエーションの時は、気合を入れて喋ったりしているので(笑)。僕の中ではとても理解しやすいキャラクターでもありました。

――そんなディアヴロ(坂本拓真)役を担当されるわけですが、配役が決定した時はいかがでしたか。

とても嬉しかったです。それと一緒にプレッシャーも感じました(笑)。原作を読んでいても感じていたのですが、ディアヴロはモノローグでも言葉でも本当によく喋るキャラクターで、僕自身もアニメーション作品でここまで喋らせていただいている作品は初めてでした。とにかく気合を入れて、作品を盛り上げていかなくてはいけないと決定した時から思っていました。プレッシャーもありましたけど、これからどう展開していくことになるのか、楽しみもあります。ただ少し本音を言えば、収録2ヶ月前くらいから気が気じゃなかったです(笑)。

※水中雅章さんが演じるディアヴロ

――本作の初収録で、実際にマイクの前に立って、一言目の心境は覚えておられますか。

いやあ……その収録が終わった時は覚えていたと思うんですけど、今は覚えてないんですよね(笑)。たぶん相当緊張していたんだと思います。第一話は特に、監督さんや音響さんも一緒になって、役者さんが作ってきたキャラクターが問題ないかどうか、擦り合わせる部分もありました。自宅で台本を読みこんで、しっかりと仕込んで、100%の力を出すしかないという気持ちで臨んでいたと思います。

――水中さんが演じられるディアヴロは、坂本拓真としてのモノローグと、ディアブロとしての魔王ロープレがあって、一人二役に近いキャラクターだと思うのですが、演じる上で気を付けている点などはありますか。

そうですね。僕の役で面白いのは、坂本拓真と魔王演技をしているディアヴロの切り替えだと思いますし、だからこそすごく注意を払っています。特に魔王ロープレをしていない坂本拓真の台詞はとても面白いんですが、ギャグに持って行こうとし過ぎないようにしています。彼の地の部分には意識無意識はともかくとして、かなりユーモアがあると思うんです。面白いモノローグや台詞回しがある一方で、ディアヴロとしての魔王ロープレがある。この二面性とギャップは活かしていけるよう頑張ってます。

――ギャップを演じる上での難しさはどんなところでしょうか。

拓真の気持ちがわかるというお話をしたと思うんですが、演じやすさでいうと、ディアヴロよりはやっぱり拓真なんです(笑)。そんな拓真が魔王の時にどうすれば威圧的に聴こえるかだとか、無理をして魔王キャラを演じているわけではないということをどう表現できるか、とても気を遣っています。やっぱり周囲のキャラクターに、こいつ頑張って魔王を演じている、みたいなことを悟らせてはいけないと思うので。ただ、そこが楽しい部分でもあります。ここまで変化の大きい役は、昨今の作品でもそんなにないと思うんです。なので、どこまで自分がやりきれるのか、そして楽しめるのかだと思っているので、下手に躊躇してしまわないよう気持ちを前面に出して取り組ませていただいています。拓真の演技の方がディアヴロの演技よりも素に近くて、ディアヴロの声を特に意識しているので、もっと上手くできるようになりたくて、日々研究を重ねています!

――第1話を振り返ってみて、印象的なシーンがあれば教えてください。

いくつかあるのですが、ひとつは坂本拓真が魔王として召喚される前ですね。坂本拓真としての表情をここまでじっくり見ることができるのは、ひょっとしたら第1話だけかもしれないんですけど、彼の表情を改めて見ることができて、とても印象に残りました。モノローグを演じる時は、常にパソコンの前に座っていた彼の表情を忘れないようにしています。こういう顔で、こういう表情をするんだというのを見ることができて、印象も少し変化しました。もうひとつはディアヴロとレムの絡みでしょうか。原作とコミックを読んでいる立場からしても、このシーンがここで出てくるのか、という感じでした(笑)。事前にVTRをいただいた時から、ここは気合を入れていくぞと思いましたよね(笑)。第1話は全体を通してとてもバランスがいいと感じていて、笑いもあり、女の子の可愛さもあり、迫力のあるバトルシーンもありますので。むしろ第1話には思い入れしかありません(笑)。

※第1話のディアヴロとレムの絡みも見どころ!

――ご自身が演じるキャラクター以外で、気になっているキャラクターはいますか。

作中に登場する女の子はみんな可愛いので気になるのですが、それらとは別に置鮎龍太郎さんが演じるエミールが気になっています(笑)。大塚明夫さんが演じるガルフォードや石田彰さんが演じるキイラもそうなのですが、この作品に登場する男性キャラクターは個性がかなり強いんですよね(笑)。原作を読んでいた頃から、エミールのテンションがとにかく大好きで楽しく読んでいました。なので、エミールはどなたが演じられるんだろうと気になっていたんですが、いざ置鮎さんが演じられている姿をみて、「すごい」という言葉と「さすがだな」という言葉しか出てきませんでした。ディアヴロとの掛け合いのシーンもあって、いかにエミールのテンションに巻き込まれないようにするか、苦労もありましたけど(笑)。お互いそれぞれの世界観を持ったキャラクター同士の会話なので、ある意味会話をしているはずなのに会話が成立していないシーンもあったりと、今後も注目していただきたいです。でも一人に絞るのは難しいくらい、個性豊かで魅力的なキャラクターがこの作品にはたくさん登場します。

※個性が豊かだという男性キャラクター達にも注目だ!

――第1話はもちろん、第2話以降も視聴者にはどんなところを注目してもらいたいですか。

もちろん女の子の可愛さですよね。第2話のネタバレというわけではないですけど、冒頭の初っ端から飛ばしてます(笑)。そういった女の子たちの可愛らしいシーンとバトルが上手く融合されているアニメーションになっていると思うので、多くの方に楽しんでいただけるんじゃないかと思っています。

――本作品はゲーム化も発表されていますよね。こちらの収録も進んでいるのでしょうか。

そうですね。録り下ろしで戦闘ボイスもたくさん収録しています。アニメーションにはない原作の台詞も収録していたりするので、原作のファンにもすごく楽しんでいただけるのではないかなと思います。ゲームの作風はRPGで、面白いものになると思っていますし、もちろん僕もプレイします。プレイしたら僕のお財布からいろいろなものがなくなるかもしれませんけど(笑)。

――ゲームだけでなく、レムとシェラのアラームボイスアプリの配信も決定しています。ディアヴロ版の配信予定はないのでしょうか?

どうなんでしょう(笑)。僕はアラームを聴く専門です!

――それでは最後にファンのみなさんにメッセージをお願いします。

『異世界魔王と召喚少女と奴隷魔術』はシリーズ累計140万部を突破していて、ファンの方もたくさん注目されていると思います。もちろん、アニメからこの作品を知って期待されている方もいらっしゃると思います。キャラクターが動いて、喋って、紙面では表現の難しい世界観やビジュアルが描かれていることは、アニメとしての大きな魅力だと思っています。この作品はスタッフとキャストが一丸となり、大きな熱量の中で作品制作が繰り広げられています。まず第1話だけでも見ていただけたら、この作品のすごさや魅力が伝わると思いますので、ぜひ最後までご覧になっていただきたいですね。アニメとしての魅力を楽しんでいただいて、原作、コミック、アニメのすべてでこの作品を追いかけていただきたいです。どうぞよろしくお願いします。

――本日はありがとうございました。

<了>

TVアニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』より、ディアヴロ&坂本拓真を演じられている水中雅章さんにお話をうかがいました。TVアニメ放送もいよいよスタートとなり、今後の展開にも大きな期待が寄せられる本作。水中雅章さんが語られた作品の魅力に注目しながら視聴してもらいたい。TVアニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』は2018年7月5日(木)より好評放送中!

©むらさきゆきや・講談社/異世界魔王製作委員会

[関連サイト]

TVアニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』公式サイト

アニメ『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』公式Twitter

『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』原作公式サイト

講談社ラノベ文庫公式サイト

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